○塚田大願君 その見通しについては、その数字の見方その他いろいろ要素が入ると思うんですけれ
どもとにかく私の言いたいのは、そういう数字を使ってどうこうというんではなくて、本当に
国民の
食糧を
確保するという
立場から一番確実な安全な道はないかと、やっぱりみずからの
自給力を高めることだと。問題は、その点を申し上げたいんで、この数字をどうこう、輸入の数字をどうこう申し上げるつもりはないんです。もちろんある
程度輸入がなければ、
日本の
食糧は成り立たないことは、それは確かでありますが、しかし、
基本的には、われわれみずからの力で自給していくということが
基本だろうと。そういう観点から申し上げているんであります。けれ
ども、いまの
お話では、やっぱりどうもいままでどおり金にあかしてエコノミックアニマルぶりを発揮して、国際的にもきらわれ、しかし当たるを幸い、買い占めていくというようなこの
考え方や行き方、
政策であったなら、私は本当に
日本がますますもって国際的にも孤立をして、
経済的にもまた、この
食糧面でも窮地に立っていくのではないかということを大変心配します。ですから、いま
大臣がおっしゃった開発輸入の問題でもそうです。
私、去年インドネシアへ行ってきましたけれ
ども、やっぱりインドネシアあたりで、どんどん金にあかして開発輸入をしようとしても、私は、いまの国際
情勢では、そう簡単にいかないということを身をもって感じてきましたし、それからもう
一つ、国際
備蓄ということをおっしゃいましたけれ
ども、例の悪名高き
キッシンジャー構想、六千万トンの国際的な
備蓄をしようというふうな
構想ですね。そういったものに、安易に
日本が追随していくようなことがありましたならば、ますますもって非常に
日本の
食糧事情というものを危険にさらしていく
方向ではないかと、私はそういうふうに
考えます。
しかし、きょうはその辺について深い
論議をする余裕はございませんから、これは改めて論じたいと思いますが、いずれにしましても、いま数字をちょっと見ましても、今度の長期見通しというのはやはりほんとうに
基本的に
食糧を自給していくという
立場から見ると、大変弱いものになっておるということです。そういうふうな感じがいたしますが、さらに土地、耕地の問題について少し掘り下げてみたいと思うのです。
御承知のように、これは
大臣も異議がないところだと思うのですが、
農業生産を高めるかぎと申しますか、決め手は、私は、農民の
意欲だと思うのですよ。その点については私は
大臣だって異議がないと思うのですが、じゃ、具体的に農民の
意欲を高めるといったらどういうことか。その点で私は、やはり
一つは先ほ
ども出ておりましたが、農産物の価格保障の問題だと思うのです。で、この問題は、われわれもずいぶんここでも
論議してまいりました。主要な農産物の価格は米並みの生産費
所得補償方式、こういうものをとるべきではないかと。こういう価格
政策をとれば、黙ってたって農民は一生懸命につくってくれるという観点から、この価格
政策がまず第一。それから第二は、やはり何といっても、土地問題の解決だろうと思うのです。で、その土地問題にいたしましても、この見通しやその他の
政策、
大臣も先ほどおっしゃったように、農用地の造成拡大という問題もございましょう、それから既耕地の基盤整備という問題もございましょう。とにかくこの土地問題も非常にたくさん問題ございますけれ
ども、こういう土地問題を解決する、これが第二じゃないかと思います。これが本当にうまくいけば、私は、
農業の生産向上というものはかち取っていける、こういうふうに
考えて、ここでも耕地面積のことについて少しお伺いしたいと思うのです。
先ほ
ども出ましたが、この四十七年の試案のときにも、これ大分問題になりました。この試案によりますと、四十五年から五十七年の十二年間に六十万ヘクタールを減らす、こういう数字になっております。まあこの耕地を減らして生産をあげるとは、一体どういうことだということで、これも問題になりましたが、今度の見通しの場合には、先ほどからも出ましたが、大体、何ですね、四十七年五百七十二万ヘクタール、六十年五百八十四万ヘクタール、プラス・マイナス十一万七千ヘクタールふえるということになっておりますな、そういうことですね。ですから、試案の場合には減ったのですが、今度の場合にはふえている。これはまあけっこうなことだと思うのですが、そうですね
——その点はよろしゅうございますか、ちょっと確認してください。