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青井政美君
安定価格制度の
運用の問題、確かに
官房長の言われるような問題もございますが、ただ、私がこの際
お願いをいたしておきたいのは、この構想の中で
運営をいたします間に、今日のように非常に
価格が上がるときには、以前の
数字が
計算のファクターとしてはじき出される以上、
自分が出す
負担金ともらう
メリットとがどうなるかという問題では
一つの大きな
問題点が残されておる。今後こういった問題の
異常価格差というものと、何ぼ払っても七〇%、八〇%というものしかもらえないというこの矛盾が、せっかくの親心に画竜点睛を欠くといううらみがあるわけでございまして、この点を特にお
考えいただきたいということ。いま
一つの問題は、やはり
市場の
指定でございます。もとより、
行政の
基本が
——大都市の
野菜の不足ということが
考えられますが、
賦課金を出してつくられたこの枠の中で物を売るよりは、フリーで
自分が好きな
市場へ出した場合が有利だという
条件がたくさん品目によって出てまいります。したがいまして、やはり
市場の
指定の問題については全国的な視野に立って、少なくとも県庁の所在地ぐらいの
青果市場はやはり
指定をするという度量と
考え方を持たないと、非常に
都道府県別におきまする
アンバランスが
行政の中では
一つ問題になるのじゃないかということが
考えられるわけでございます。われわれ
団体の
立場の場合は、
行政と同じように
賦課金を出し、手間を出し、そうして協力してやって、なおかつしかられておるというのが
現状でございます。われわれが
団体のお世話をしてしかられるのはあたりまえかもわかりませんが、少なくともやはりそこに
メリットとデ
メリットとの境が、やはり少しずつ
統計数字のおくれとインフレとの
関連において特に最近では顕著であるということを御
配慮願いたいと思うのでございます。
それから先ほ
ども申し上げましたが、これも
中央市場と
集配センターの
関係でございます。当時はやはり本線が
中央市場でございます。バイパスとして
集配センターを御企画になり、これはわれわれの先輩の方々がそういう御
配慮がありかつ
考えられたと思うのでございます。が、この場合にも、やはりバイパスを通ることによってどういう
メリットがあるかという問題、人件費、
運営費、その他等の経費というものが非常に重なる
状況の今日では必要があるのか、ないのかという自問自答をしなければならないという
状況にまできておるのが現実だと思うのでございまして、多額の
補助金を出してやった
運営が本当に
経済効果を上げ、そうして
生産者にも
消費者にも喜ばれるような
状況のためには、やはりバイパスの
運営についての感覚というものを、もう一度当初を想起せられて、当時
考えましたときのような
状況でお
考えをいただきたいというふうに思うのでございます。
次に、
畜産の問題でございますが、これも同じようなことでございまして、
畜産の場合も酪農の場合も皆、鶏の場合も牛の場合も皆いろいろございますが、この安定法の
運用という問題と、国際
価格そのものをはね返らさなくして
日本の
畜産を維持し発展をしていこうといっても、非常に私は問題がたくさんあると思うのでございます。しかし、そのためには、やはり現在の
安定基金の
運営という問題に、より積極的にお取り組みをいただくということ、あるいは
畜産事業団の
運営の中で、それの
効果的な
運営というものがなされなければ、非常に道具立てはすばらしくそろっておるのでございますが、その時期を失することによってその
効果は逆になるという問題がたくさんございます。どうかそういう
意味で
畜産対策の洗い直しの中には、やはり先ほど申し上げましたように、
食糧基本法というふうな中で、
国民の
生活水準なり
所得水準に必要とするという自給体制が、逆に
運営されるという姿を
考えていくべきじゃないか。デンマークの
畜産政策の中に、金利その他等の
関係においても、やはり
日本のような
制度融資の画一的なものでなくて、これは
生産者に投入するけれ
ども結果は
消費者のためであるんだ、ということが明らかになされる
施策こそ、私は、特に
畜産のように
長期にわたって
生産をしてまいりますものにおいては、
考えなければならない問題があるのではないかというふうに思うのでございまして、どうかそういった
意味合いの問題につきましてよく御
検討を賜りたいと思うのでございます。
次に、ミカンの問題でございます。昨年来、
関係の皆さん方非常にお骨折りをいただきまして、四百万トン台という問題の中ではそれぞれのお
立場で御苦心と
御苦労をいただいたと思うのでございます。また、
生産者も、摘果その他等で
補助金はいただきましたが、それぞれの
立場の中で
御苦労をして今日まいっておるわけでございますが、まだ将来に向かっての明かるさという問題が残されておる。
予算案の
内容を見ますと、私は、この
果樹振興法によってふえてまいったミカンの
消費の
実態を
考えて見ますときには、一番大きい問題は、やはり
国民に
消費というものをうまく宣伝をして、
消費がしてもらえるという
状況というものをより積極的にやらなければならないと私は思うのでございます。ただ、
予算案を拝見をいたしますと、わずかの金しか計上されておらないという
実態で
考えて見ますときには、なかなかこういったことでこの問題の打開というものはあり得ぬのじゃないかと
考えられるわけでございます。ある都道府県等におきましては、学校給食その他等の問題も、やはりその県その県によって、それぞれの
立場で
検討をされておるようでありますが、政府においても、やはりそういう模範の県というふうな
問題点等を若干
考えられまして、果汁
政策の中で、また、いま申し上げますようなそれぞれの学校給食の場合に、あるいは熊本なり、佐賀なり、大分なり、宮崎なりという都道府県が実際に行って
効果を上げておるという
実態も十分御認識を賜りまして、やはりこの問題について、もう少しそういう
意味における
問題点、さらに果汁の質的な
問題点等を——将来の果樹産業全体を通じまして、
生産者もあるいは
団体も、あるいはまた政府においても、それぞれの
立場で
御苦労をいただいておるということでございますが、やはり
現状の姿の
状況で果たしてやっていけるかどうかという問題には非常に大きな問題がございまして、みずからの力でやれる限界がございますならば、やはり手を差し伸べて、
日本の
農業というものが一億
国民の全体の
食糧の安定的な改善の中で
農業が営めるという
考え方を持たなければならないと思うのでございまして、特にミカンで
お尋ねをいたしたい点は、果汁対策を今後どのように進めていくかということが第一点。
いま
一つの問題は、昨年以来から果樹が百万トンくらい余っているという
実態は、これはどのようなことで措置をせられるお
考えか。この問題が本年度あるいは来年度というふうに、一年の
消費水準から
現状までを見ますときには、大体一年おくれみたいなかっこうになる。この一年おくれという
考え方は、
生産の質的にやはり酸度、糖度がみな落ちます。そうすると、やはり全然食えないという
状況では、質的低下を招けばさらにまた
消費の減退につながるということになるわけでございまして、やはりその年にできたものはその年に処分するという
配慮こそやはり価値ある果汁になるというふうに私
どもは思うのでございまして、そういう
意味におきまする二千万円前後の宣伝PR費では一県の宣伝費にも足りないのじゃないかというふうに私は
考えておるのでございまして、これに対する見解を伺いたいと思います。