○原田立君 実は、
香川県で一番ひどい油の
汚染地だという坂出市の王越という海岸に行ってきたんですけれ
ども、この王越漁協の組合長、三木高敏さんと会って話し合ってきたんですが、酸欠かあるいは
中和剤のためか、魚がたいへん死亡したと。えさをやれないので、魚がやせこけてしまい、もう何十%も減であると。養殖物もまるっきりやられてしまったと。五十年度は当局のほうと
打ち合わせをして
休業ときまったが、五十一年も怪しいものだと。五十一年も開業できないんじゃないかということであります。で、養殖物
——ノリ、真珠、母貝、ホタテ、ワカメ等で年間ことしは七億ぐらいの水揚げを考えていたが、全部だめになった。いま
被害総額を計算中ということであったわけでありますが、ここもさきに申し上げたとおり、まだノリ網の除去に手がかかり、岸壁、岸辺にある油のほうの除去に手が回っていない。あと三、四日あとになるであろうということでありました。いやしくも人間の口に入る、そういう食料の魚を育てているああいうところで、あんなに油でよごされてはたまったものではないとつくづくいやな思いをしてきたわけであります。こういう、
漁業者が要するに食える漁業、それから清らかな
瀬戸内海にしてくれと、こう非常に何度もどこへ行っても熱望しているわけであります。
補償は当然のことながら、きれいな海にするための根本的な
対策というものを当然
政府として立てなければならぬと思うのであります。先ほど
農林大臣はしっかりやるというような
決意を表明していただいたわけでありますけれ
ども、これはがっちりやってもらいたい。これは強く要請したい。
なお、時間の都合で先へ進めますが、この点もひとつ答えてくださいよ。つなぎ資金を四県で
政府に陳情していると聞いたが、この点はどうなっているか、これが
一つと、それから漁業の
補償がおくれても内渡し分がもらえないようなことがあるとたいへんなので融通してくれという、こういう訴えがありました。これは先ほ
どもちょっとお伺いしたわけでありますが、元金が不足なので確保してくれと
香川県
——県が言っておりました。それはどういうふうな処置がもうすでに講じられているか。それから
補償の内容、融資のやり方等で、圧力団体の強いほうが手厚く、他は、弱いほうは薄くなるだなんという、こういうことがあってはたいへんなわけでありますが、強弱のアンバランスがありはしないかと、これは
香川県当局も、ここの組合長さんも心配して言っておりました。そんなことはないと、アンバランスがあるようなことはないようにしていくと、こう答えてもらえばけっこうなんだけれ
ども、その点はいかがですか。