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政府委員(
中橋敬次郎君) 確かに、
税金の負担を重い重いという
感じを持ちますについて、先ほど来野末
委員がおっしゃいましたこと、あるいは
大臣からお話がありましたこと、いろいろ総合的に出ておると思います。一番私はやはり負担感と重税感というものの混同があると思います。やはり
税金でございますから、負担感はあってもよろしいんですけれ
ども、それを取られておるということは、いかさま何か重いということにすぐ直結するところは、今後私
どもは十分それをPRをしまして、負担即重税ということでないということを十分
理解していただかなければなりません。平均的に租
税負担率が国民
所得に対して二〇%ということでなしに、具体的に
幾らの
給与収入を持っておる人がどれくらいの負担を持っておる、それがたとえば国際的に見ても高いか低いかというようなこととか、そういう
現実の負担というものを、いろいろな比較から重いと感ずるのか、それが妥当な負担と感ずるのかということをまず第一に認識していただくように勉強しなければならないと思います。
それから第二番目には、
税制といたしまして、やはりおっしゃいますように、不公平感がどうしても負担に伴ってこれをより重く
感じさせることも事実であると思います。そのためにはできるだけ
税制が不公平でないようにしなければなりませんし、執行におきましても、そういった面の配慮をいたさなければなりませんけれ
ども、これもまた私
どもが十分
理解を得るようにしなければならない点としまして、ある一部のことが非常に拡大されて、全部の
税制が不公平である、全部の執行が非常にだらしないというふうに思われるのもまた心外でございまするから、十分この辺についても今後徹底してまいらなければならぬと思います。
それから三番目は、やはり歳出の問題と非常に関連いたしておりまして、納めました
税金が
一体どういうふうに使われるかという点が、やはり納める人の
税金に対する重い軽いの判断を左右することも事実でございます。ただその場合に、自分が納めました
税金が自分に返るのが少ないということで重いか軽いかと言うのは、私は、実は間違いだと思っております。
税金は、特に直接税と言いますものは、重い負担に耐え得る人がたくさん出していただいて、負担に耐えない人に歳出というパイプを通じて回すのが
税金でございまするから、自分は
税金を納めているけれ
ども、全然国からサービスを受けていないということで重税感がありますれば、それはまた私
どもの努力が足りない、そういうことはない、そういうことでございませんで、国全体として取った
税金がしかるべきところに歳出項目としてまかれておれば、それが
税金の使命を果たすものでございまするから、十分それもまたわれわれが
税金をとっている側としまして今後PRをやっていかなければならない、こういうふうに思っております。