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1975-02-13 第75回国会 参議院 大蔵委員会 第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和五十年二月十三日(木曜日)    午後六時一分開会     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         桧垣徳太郎君     理 事                 河本嘉久蔵君                 山崎 五郎君                 辻  一彦君                 鈴木 一弘君                 栗林 卓司君     委 員                 青木 一男君                 嶋崎  均君                 土屋 義彦君                 中西 一郎君                 鳩山威一郎君                 藤川 一秋君                 細川 護煕君                 柳田桃太郎君                 吉田  実君                 大塚  喬君                 寺田 熊雄君                 野々山一三君                 矢追 秀彦君                 近藤 忠孝君                 野末 陳平君    衆議院議員        大蔵委員長代理        理事       村山 達雄君    政府委員        大蔵政務次官   梶木 又三君        大蔵省主税局長  中橋敬次郎君        農林大臣官房審        議官       今村 宣夫君    事務局側        常任委員会専門        員        杉本 金馬君    説明員        農林大臣官房審        議官       二瓶  博君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○昭和四十九年度稲作転換奨励補助金等につい  ての所得税及び法人税臨時特例に関する法律  案(衆議院提出)     —————————————
  2. 桧垣徳太郎

    委員長桧垣徳太郎君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。  昭和四十九年度稲作転換奨励補助金等についての所得税及び法人税臨時特例に関する法律案議題といたします。  まず、衆議院大蔵委員長代理理事村山達雄君から趣旨説明を聴取いたします。村山君。
  3. 村山達雄

    衆議院議員村山達雄君) ただいま議題となりました昭和四十九年度稲作転換奨励補助金等についての所得税及び法人税臨時特例に関する法律案につきまして、提案趣旨及びその概要を御説明申し上げます。  この法律案は、去る二月七日衆議院大蔵委員会において全会一致をもって起草、提出いたしたものであります。  御承知のとおり、政府は、昭和四十九年度におきまして稲作転換対策推進のために、稲作転換を行う者等に対して、奨励補助金または協力特別交付金交付することといたしておりますが、本案は、これらの補助金等に係る所得税及び法人税について、その負担の軽減を図るため、おおむね次のような特例措置を講じようとするものであります。  すなわち、同補助金等のうち個人交付を受けるものについては、これを一時所得とみなすとともに、農業生産法人交付を受けるものについては、交付を受けた後二年以内に固定資産取得または改良に充てた場合には、圧縮記帳特例を認めることといたしております。  したがいまして、個人の場合は、その所得の計算に当たり、四十万円までの特別控除が認められ、これを超える部分の金額につきましても、その半額が課税対象から除かれることになります。また、法人の場合には、取得した固定資産帳簿価額から、その取得に充てた補助金等の額を減額することにより、その減額分が損金と認められ、補助金等を受けたことに伴い直ちに課税関係が発生しないことになるのであります。  なお、本案による国税の減収額は、昭和四十九年度において約三億円と見積もられるのでありまして、衆議院大蔵委員会におきましては、本案提案を決定するに際しまして、政府意見を求めましたところ、大平大蔵大臣より稲作転換対策必要性に顧み、あえて反対しない旨の意見が開陳されました。  以上が、この法律案提案趣旨とその概要であります。  何とぞ速やかに御賛成あらんことをお願い申し上げます。
  4. 桧垣徳太郎

    委員長桧垣徳太郎君) これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  5. 大塚喬

    大塚喬君 ただいま議題として提案されました稲作転換奨励補助金等所得税及び法人税特例措置に関する法案について、ただいまの提案者並び大蔵省農林省に若干の質問を申し上げたいと存じます。  御承知のように、いま世界的に食糧危機が叫ばれ、わが国食糧自給率を高めるこの問題は、現下の最大の課題であろうと存じます。したがって、本案取り扱いも、いかにしてわが国食糧自給率を高めるか、日本農業を守るか、こういう立場に立ってこれから与えられた時間十分な論議を尽くしていきたいと考えておるものでございます。  で、初めに提案者にお伺いをいたしますが、世界的な食糧危機の中で日本食糧問題、簡単で結構でございますが、どういうふうに把握をされ、どういうふうに対処されようといたしますのか、お聞かせをいただきたいと存じます。
  6. 村山達雄

    衆議院議員村山達雄君) 私たち衆議院でおよそ理解しているところは、米につきましてはおおむねいまのところ完全自給にいっておる。しかし、麦につきましてはとてもまだそこまではいっていない。それから一時大豆につきましては、相当いきましたけれども、今日ではほとんどそのおそらく一〇%そこそこぐらいのものじゃなかろうか。飼料につきましても、御案内のようにほとんど二、三〇%か四〇%ぐらいの自給率ではないか。しかし、いまの事情からいたしまして、人口の増加、特に二年前ぐらいにおきますソ連なり、中国なりの不況というものを考えますと、食糧自給あるいは備蓄問題というようなことが今後大きく出てくるに違いない。しかし、日本の場合は、やはり耕地面積におのずから限度がございますから、私たちが伺っているところ、たとえば現在の畜産物、その飼料をそのまま自給しようとしても大変な面積が要る。はっきり覚えておりませんが、五百万ヘクタールとか、あるいは一千万ヘクタールとか聞いておるわけでございまして、とてもそれはできる相談ではない。したがって、おのずからその中には限度があるけれど、しかし、今日の世界の情勢に応じましてできるだけのことはしていく必要がある。こういうことで政府も一生懸命やっておる、このように理解しているわけでございます。
  7. 大塚喬

    大塚喬君 いまの趣旨お尋ね大蔵政務次官お尋ねをいたしたいと思います。
  8. 梶木又三

    政府委員梶木又三君) ただいま提案者の方から御説明ございましたと大差ございませんが、できるだけわが国にできるものは、やはり私は自給度を高めていかなきゃならぬと。しかし、どうしてもできないものもございますから、こういうようなものは海外に依存せざるを得ませんので、まあいろいろ対外協力等の問題もございますが、そういうことも含めまして安定的に買うべきものは買いまして、国民の食糧に対する不安感のないようにしたい。どうしても、やはり基本的にはわが国でできるものはいろんな手段を講じまして自給度を高めてまいらねばならぬと、かように考えておる次第でございます。
  9. 大塚喬

    大塚喬君 同じ趣旨質問農林大臣にお伺いしたいわけですが、大臣はお見えになりませんようですので、農林省を代表する方にひとつお答えをいただきたいと思います。
  10. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) ただいまお答えがございましたように、わが国食糧の安定を確保いたしますことは農政の基本でございます。したがいまして、国内生産のできますものは国内生産体制を整備して、できる限りわが国農業自給力を高めてまいりたい、こういうふうに考えておりますが、しかし、わが国自然的条件その他から見まして、なかなか国内自給するのが困難なものにつきましては、やはり安定的な輸入を確保するという観点から、あるいは長期契約の締結でありますとか、あるいは輸入先多元化でありますとか、あるいはまた開発事業団を通ずる海外の援助を通じまして、国内の安定的な食糧の確保というふうに努めてまいりたいと、かように考えておる次第でございます。
  11. 大塚喬

    大塚喬君 次に、農林省お尋ねをいたしますが、米の生産調整、これは昭和四十五年以降五年計画で進められて、昭和四十六年以降になりますか、五年間という経過があったわけでございますが、この評価について現在どのように把握をされておりますかお聞かせをいただきたいと思います。
  12. 二瓶博

    説明員二瓶博君) 米の生産調整及び稲作転換対策につきましては、ただいま先生からお話がございましたように、四十六年の二月五日の閣議了解の線に沿いまして、四十六年度から五年間ということで、この五十年度までこの対策実施をするということに相なっております。そこで、まだ五十年度も残っておるわけでございますが、ただいま先生からこの米の生産調整対策稲転対策、これについてどう評価をしているかというお尋ねでございますが、米の生産調整対策につきましては、一つは、これは米の生産が基調的に過剰であるということから、その過剰を解消をしようというのが一つの大きなねらいでございます。  それからもう一つは、これから生産を、需要が伸びるとか、あるいはまた供給が不足をする、こういうような作物を伸ばしていこうということで、農業の再編成といいますか、そういうことをやっていこう、この二つが大きなねらいであったと、かように思います。  そこでまず第一点の、米の過剰という問題の面につきましては、これはそれぞれ各年度とも米の生産調整規模等、これはその需給事情等によりまして若干変動はございますが、いずれもおおむね単年度需給均衡といいますものは達成をしてまいりましたし、またこの稲転、米の生産調整、これをやります直前の四十五年の十月末、これには七百二十万トンという古米、古々米があったわけでございます。そういうものも逐次解消をされてきているということで、いわゆる過剰米の処理というようなこともありまして、過剰というようなものが解消をされてきているというふうに評価をいたしております。  それから第二点目の、需要が伸びる作物、あるいは供給が不足する作物、こういうものに生産転換していこう、こういうねらいの面につきましては、飼料作物なり、あるいは野菜大豆を含めます豆類、こういうようなものが相当転作をされております。そうしてそれぞれ全体の作付面積の中で占める転作作付面積、これも相当ウエートを現在持っております。野菜なら野菜にしても相当ウエートを持っているというようなことで、大分そういう面では当初のねらいというものに沿った姿で転換をされている、かように評価をいたしておるわけでございます。五十年度もさらに実施をいたすわけでございますが、定着性のある、そういうものにしていきたいということで、さらに実施をしてまいりたい、かように考えておるわけでございます。
  13. 大塚喬

    大塚喬君 いまのお答えで感ずるわけでございますが、昭和四十六年度いわゆる生産調整ということが始まって減反政策がとられました。私ども当時地方におって率直に感じましたことは、先祖伝来たんぼに米をつくるな、米をつくれば幾らでも米のとれるたんぼに米をつくるな、米をつくらなければ生きていけない農家の皆さんに米をつくるなと、こういうことで押しつけられたわけであります。実態を申し上げますと、それを受け入れない者は、もう罪人のような、非国民のような、部落からのけものにされるような、そういう環境でこの減反政策が押しつけられたわけであります。したがって、私どももじだんだ踏んでくやしがったところでございますが、まあ現実に輸入食糧がたくさん入ってきて米が余ると、こういうことの中で、農民の諸君はやむを得ず受け入れたわけでございます。したがって、そういう実情にある中で、政府がこんなにげんこつをくれて痛い目を遭わせて食えなくなるようにした形で奨励金補助金を出す。これはもうやってもらっては困る話でございますが、そういうことで農民もやむを得ず受け入れた、こういう実情をよく承知をいたしておるところでございます。  で、いま提案になっておりますこの問題について、私どもも、奨励金を出した、補助金を出した、こういうものの効果がやっぱり一〇〇%生かされる、こういうことに関しては特別に減税の措置を講ずるということは当然のことであると、このような立場に立っておるものでございます。これらの問題については、後ほど論議を発展させていきたいと思いますが、もう二、三具体的な問題で質問を続行させていただきます。  昭和四十九年度転作実態ですね、これは実際に野菜をつくったり、それから果樹をつくったり、そういうものがあちらこちらにあるわけでございます。それから大変残念なことでございますが、その四十五年度——現在になってもまだ草ぼうぼうの休耕田もございます。これらの実態は一体現在どのようになっておりますか、この現状についてお聞かせをいただきたいと思います。
  14. 二瓶博

    説明員二瓶博君) 四十九年度転作実態でございますが、四十九年の十月十五日現在で、実施状況といいますか、その見込みをとってございます。それに基づきましてお答えを申し上げたいと思います。  転作面積といたしましては、二十八万五千ヘクタールございます。この二十八万五千ヘクタールの内訳を申し上げますと、表作でございますが、これが二十一万五千ヘクタール、それから裏作でございますが、これが二千ヘクタール、麦などでございますが、二千ヘクタール。それから永年性の植物、これが六万一千ヘクタール。それから養魚池等でございますが、これが七千ヘクタール。合計いたしまして二十八万五千ヘクタールでございます。  特にこの表作の二十一万五千ヘクタールのさらに内訳を申し上げますと、一番面積的に大きいのが飼料作物でございます。これが六万七千ヘクタール。それから次が野菜でございまして、五万七千ヘクタール。大豆等豆類が四万九千ヘクタール。その他作物が四万二千ヘクタール。合計で二十一万五千というのが表作内訳でございます。  それから、休耕田実態はどうかというお尋ねでございますが、この休耕田、これが実は四十八年前に休耕奨励も当時まではやっておったわけでございますが、この休耕田が二十七万ヘクタールほどございまして、これが休耕奨励金を四十九年から打ち切りいたしまして、   〔委員長退席理事山崎五郎着席転作奨励金のみといたしましたので、この二十七万ヘクタールの休耕田が大部分は、相当の大部分稲作に戻ったり、あるいは転作に向かったりということで、生産復帰をしたというふうに見ておりますけれども、一部、不耕作というようなことで若干残っておるものもあるのではないかと、かように思っております。
  15. 大塚喬

    大塚喬君 その実際にもう草ぼうぼうになって廃田というか、もういま現在稲作復帰をしない、こういうものがどの程度あるか、これはわかりませんですか。
  16. 二瓶博

    説明員二瓶博君) その二十七万ヘクタールのうち、大部分稲作なり転作復帰をした、こう見ておるのですが、およそ大体八万五千ヘクタール程度の水田がまあ不作付になっておるのではないか、大体これは主として山間地の谷地田とか、あるいは都市近郊、そういうところの転用待ちと申しますか、転業農家のまあ不作付にしておるというような状況が中心ではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
  17. 大塚喬

    大塚喬君 その転作についていま説明をいただいたわけですが、これらの転作作物ですね、やっぱり一番問題は、収益性の問題が——米なら安心してつくって、米なら暮らせるがと、こういう声をよく聞くわけであります。で、これはその時期、土地によっていろいろ差はあるだろうと思うわけでありますが、先ほどお話いただいた各転作作物について、この収益性は一体どの程度保障されておるものか、転作奨励するということで農林省が進めてきたわけでありますが、この五年間の間に転作について政府が具体的にとったその措置は、これとこれとこれをこういうふうにやった、こういうことについてひとつ具体的にお聞かせをいただきたいと思います。
  18. 二瓶博

    説明員二瓶博君) まず、転作作物収益性がどうかということでございますけれども、一般的に収益性といいます際に、まあ従来メルクマールとして使っていますのは、一日当たり家族労働報酬、それからもう一つは、十アール当たり収益と申しますか、そういうものかと思います。で、そういうことでながめますと、まず一つは、家族労働報酬の面でございますが、実はいまこの農作物生産費調査、これが四十八年度までしかまだ出ておりません。したがいまして、四十八年度時点の数字でもってながめてみますと、家族労働一日当たり所得、こういう面でながめますと、やはり水稲というのが相当収益性は高いわけでございます。大豆とか、あるいは小豆、それから野菜、こういうものは高い、水稲よりも高いというのが四十八年度生産費調査ではございます。ところが、ただいま大豆などが高いということを申し上げましたけれども、一日当たり家族労働報酬は高いわけでございますけれども、   〔理事山崎五郎退席委員長着席〕 逆に十アール当たりでながめますというと、非常にこれは低いというような逆の形に相なっております。むしろ十アール当たりで見ますと、ミカン、リンゴというような果物類とか、あるいはナス、キャベツとかキウリとかというふうなそういう野菜類、こういうものが高いわけでございますけれども、小麦なり大豆なりというようなものは、むしろ十アール当たりのほうで見ますと低い、こういうような数字でございます。問題は、こういうような収益性関係でございますけれども、どういうような対策をとっておるかということでございますが、稲作転換対策の面におきましては、まず一つは、転換奨励金、これは当然転作奨励金交付をするわけでございます。この面につきましては、十アール当たり普通転作が三万五千円、特別転作が四万円、それから土地改良通年施行というものにつきましてはまあ三万円という形で奨励金交付をいたしております。そのほかに、この稲作転換というものをさらに強力に進めていくというようなことで、五十年度におきましては七百四十六億円、前年度が七百四十七億円でございますけれども、これは稲転調整金、これが前年は百三十五万トン、それから五十年は百万トンということで計画をいたしておりますので、そういう調整数量の面で減っておるということもございますが、大体前年度の補正後の七百四十七億に対しまして五十年度においては七百四十六億、ほとんど同額の稲作転換関係対策費を組んでおるわけでございます。これは概念的には三つに分かれまして、一つは、集団転作促進対策ということで五十年度四百七億、それから転作促進条件整備対策ということで十六億、それから稲作転換関連対策、これが三百二十三億というようなことで、極力定着性の高い転作に及ぼしていきたいということで、それらの措置等もとっているわけでございます。
  19. 大塚喬

    大塚喬君 質問趣旨は、補助金を幾ら出した、奨励金を幾ら出した、こういうことはもうすでに明らかなところですので、そういうことではなくて、転作奨励する、それの裏づけの五年間に政府施策としてどういうことをやってきたかと、こういうことが質問趣旨でありまして、たとえば価格安定のために、流通機構改革のために転作をした、安定性を確保するためにどういうことをやってきたかということをお尋ねしたかったわけであります。それで時間もだんだんなくなるもんで、そのほうが心配いたしておるわけでございますが、一応五十年度でこの転作奨励金打ち切り、こういうことに五年計画でやってきたわけでありますから考えられるわけであります。先ほどの答弁の中にありましたように、やっぱり米が一番安心だということで、野菜をつくった、そういう人たちもまた米に戻ったというお話がございましたが、初めの意図するところで考えれば、この奨励金打ち切りになった、また米に戻った、こういうことになれば、この五年間やってきたことが水のあわというか、大きな成果が得られないものでおしまいになってしまうと思うわけであります。こういうことで、この転作を定着させるために、一体農林省としてはどういうことを考えておるのか、ひとつ具体的にできるだけ簡潔にお答えをいただきたい。
  20. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) 転作を定着させますために私たちといたしましては、たとえば麦でございますが、麦等につきましても水田裏作麦普通転作取り扱いにするというふうなことをやってきたわけであります。同時にまた、麦につきましては、従来の生産奨励に加えまして、五十年度には四十九年に続いて麦作奨励金を出し、あるいはモデル麦作集団奨励補助金交付する、あるいは大規模乾燥施設をつくる、こういう形で麦の生産奨励を図りますと同時に、大豆につきましては、大豆生産振興奨励補助金ということで四十九年産から六十キログラム当たり二千五百円の奨励金交付する、あるいは機械設備導入補助とか、あるいは大豆の原種の農産圃場設置等生産奨励措置を講じてきておるわけであります。また麦あるいは大豆とあわせまして、やはり牧草導入ということが必要でございますので、牧草につきましては、生産集団組織の育成ということを従来からやってきておりますほか、既耕地におきます飼料作物生産奨励対策でありますとか、あるいは五十年度からは水田裏利用増進対策とか、あるいはまた緊急粗飼料増産対策を三十一億七千万円でやると、こういうふうな麦、大豆飼料作物等につきます諸般の対策によりまして、転作作物全体につきましてもその定着性を図っていきたいというふうに考えている次第であります。
  21. 大塚喬

    大塚喬君 いまおっしゃったことで果たして農民はこれで安心して転作したものが今後継続して農業経営をされる自信がございますか。
  22. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) いま申し上げましたいろいろな施策を講ずることによりまして、たとえば麦につきまして申し上げますと、四十八年度から四十九年度にかけましては、若干でありますが、面積増加を見たという形でありますし、また大豆につきましては、いままでよりも大体四千数百ヘクタールの増加を見たというふうなかっこうになっております。したがいまして、私たちはこういう契機をつかまえまして、さらにそういう奨励措置あるいは生産対策等を講じまして、その生産増加を図ってまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
  23. 大塚喬

    大塚喬君 引き続いて転作安定性を確保すると、こういう立場お尋ねをいたしたいわけでありますが、転作をした、たとえば果樹とか桑とかということで永年性の作物を取り入れた、御承知のように、これは現金収入までは相当年月を要するものであります。昔から桃栗三年カキ八年ということで相当年月を要する。この制度というのが一応五十年度打ち切りと、こういうことになりますというと、一体その後どうなるんだろうということで、これはだれでも大きな不安につきまとわれるだろうと思うわけであります。そういうことを配慮して、本当に転作奨励し、推進をすると、こういうことを取った場合には、五十年度以降のこの転作奨励の問題についても、やっぱりわれわれは真剣になって考えなければならない問題だろうと思うわけであります。五十年度以降、この転作奨励のために引き続きこれと同趣旨の、もっとやっぱり手厚いものでなければならないと考えるわけでございますが、提案者お尋ねをいたします。この問題について提案者はどういうふうにお考えになっておりますか。ひとつ簡単で結構ですからお聞かせいただきたい。
  24. 村山達雄

    衆議院議員村山達雄君) これもいろいろ議論したわけでございますが、農政をどういうように展開するかという問題は、もちろん政府部内におきましては農林省、実体経済をあずかるところが中心になって推進してまいるであろう。それからわが党におきましては、農林部会、総合部会を中心にしてやってまいるでありましょう。野党各党でも、恐らくそれらを担当されるところが真剣に検討した上でやってくるであろうと、それがどうなるか、全くいろんな方法があり得ると思いますが、私たちが予断を持ってどうなるとか、こうなるとかいうことではない。ただここで税の方で言っておりますのは、その場合に、いまの転換奨励金と同じような扱いをするにふさわしいものがもしあれば、それは検討するにやぶさかでない、こういうことが議論の内容になったわけでございます。
  25. 大塚喬

    大塚喬君 当初もっと時間があるということだったのですが、途中ではしょれということですので、委員長の指示に従って協力さしていただきます。  農産物の問題、農業の問題、これは私ども本当に真剣になって取り組まなければならない問題だと思うわけでありますが、この農業を守るという立場で、農産物の価格は、生産費所得補償方式をもって計算されたものであり、正しく再生産を確保するものでなければならない、奨励金というものは、もともとつかみ金的なものであって、生産費、これを完全に補償する、所得を補償すると、こういうものになっておらないものであるということを、私どもは率直に認めざるを得ないものであります。これに税をかける、これは明らかにあめをやる、それと一緒にむちで打つということと同じたぐいのものであろうと思います。たとえば奨励金政策というのは、私どもはこういうふうに簡単に受けとめております。ともかく日本農業が壊滅をする、こういうときに米をつくるな。つくらなければ食っていけない農民に米をつくるなと言うのですから、農民はいやもおうもなしに逃げ出さなければなりません、農業をやめなければなりません。そこでカンフル注射、これをやって何とか農業をひとつ続けてもらおう、日本農業を守ってもらおう、こういうことで、この奨励金政策がとられているものと理解をいたしておるわけであります。ところが、この奨励金から税金を取る、たとえば百ccカンフル注射をする、これで何とか息をついでくれ、生き長らえてくれと、こういうときに、少し税制の立場から言えば問題があるので、このカンフル注射を五〇ccひとつがまんしろと、こういうたぐいの私は政策であると、こういうふうに率直に受けとめておるわけでございます。最終的な質問になろうと思いますが、私は、この米の減税、これはいろいろ問題があっても、日本農業を守る、日本民族の将来のために、日本の独立のために、日本の繁栄のために、これはもうぜひひとつ食糧自給ということで日本農業を守らなければならないと、こういう立場に立つものであります。ところが今回、御承知のように、すでにいろいろの農業に関する奨励金が出されております。麦生産振興奨励補助金、これが百二十三億一千万円、大豆生産振興奨励補助金が十七億四千七百万円、飼料作物生産振興対策事業に十七億六千二百六十六万一千円の補助金がなされております。私は、この小麦、大豆飼料、これは政府が五年間かかって政策転換、これはもう国策の柱として大事に、重要な施策として補助金を出してこられたわけであります。これらについて穀物を自給する、食糧自給する、こういう立場からいって、これは補助金を出すということは当然の措置である。しかし、この米の減産奨励金に対して租税特別措置を図る、食糧全体の私は立場から小麦や大豆飼料作物というのは米と区別すべきところは何もない、絶対に区別してはならないと、こういう考え方に立つものであります。米並みにこれらの補助金については、これはもう単に技術的な問題だけでなしに、国家の将来のために、米並みの減税の措置をとるべきだと、こういう主張を年来強くいたしておるものでございます。ただいま申し上げました点について提案者から、提案者の率直なお考えをお聞かせいただきたい。
  26. 村山達雄

    衆議院議員村山達雄君) 米の転換奨励金に限りました理由を述べればあるいはお答えになるのかもしれませんが、これは第一に、麦とかその他の奨励金と違いまして、麦とかその他の奨励金でございますと、主として経費補助的な、あるいは価格差補給的な性質を持っているわけでございます。これに対しまして、転換奨励金は、その性質から言いまして見舞い金的な性質を持っております。ということは、課税上どうなるかと申しますと、転換奨励金のほうはそれに見合う経費はほとんどないのでございます。ですから事実上課税になってしまうわけでございます。事実上課税になりますから見舞い金的な性質のものでございます。見合いの経費はほとんどございません。もしそれをほっておきますと、本来ならばそれは農業に付随する収入と所得税法上なりましょうけれども、これは事実上実害を生ずる、休耕奨励金との関係はどうなるか、こういう問題からスタートしているわけでございます。これに対しまして先生がいま挙げられました各種の奨励金は、先ほど申しましたように、生産性が低いとか価格差補給金であったり経費補助でございますから、事実上やはり課税になる部分が非常に少ない、通り抜け勘定になるわけでございますから、課税上それほど、事実上課税になるという実例は非常に少ない、少なくなるであろう、これが第一点でございます。  それから第二点でございますが、税が一時所得として扱っておりますのは、もう一つ転換奨励金については、御案内のようにこれは期間が定められているわけでございます。五年間、こういう臨時的な措置でございまして全く一時的な見舞い金、しかし、各種の奨励金、現在出ておりますが、これは別に農産物だけに限りませんで、すべてのものに出ているわけでございます。通産物資にも出ておりますし、その他たくさんのものに、運輸関係でもたくさん出ているわけでございます。これはいずれも経費補助であってみたり、あるいは価格差補給金でございますから、したがって実害も、事実上それが全部課税になっていることはほとんどあり得ない、そしてまた、その年限が切られていないということ、そこが第二点の違いでございます。  第三点は、御案内のように米は昭和二十六年から、非常にもうわれわれは食うや食わずだったということで食糧庁もつくり、そして超過供出奨励金の非課税から始まったことはあるわけでございます。その後早場米奨励金の中にそれが吸収されまして、やはり超過供出奨励金相当額をずうっと減税してまいりました。その後基本米価の中にずうっと取り込まれまして、御案内のように米が非常に過剰になってしまって、何とか処理をしなくちゃならぬ。つまり、過去三十年間の米に関する農政の転換期といたしましてつくられましたのが転換奨励金であり、休耕奨励金であったわけでございます。こういった歴史的事情も第三点としては考えているわけでございまして、現在の、もし先生がおっしゃるような各種の奨励金全部ということになりますと、どこまで一体いくであろうか、そしてまたその性質が違うというところをわれわれ考えているわけでございます。
  27. 大塚喬

    大塚喬君 最後の発言にさせていただきますが、私が申し上げることは、当初いわゆる食糧自給政策についての所見をお伺いいたしましたということは、これらの農業に関する奨励補助金の問題、これは私は率直に言って、日本食糧自給という立場から大所高所に立って検討をし、論議を進めたいと、こういうことで初めにその見解をただしたところでございます。時間が制約されてございますので、それらの問題について、もう一段の論議ができないことを遺憾に考えるわけでありますが、私は、どこまでもこれらの問題について、いま提案者からお話ございましたが、ともかく小麦、大豆飼料、少なくともこの範囲の問題については食糧自給政策を確立するのだと、こういう立場に立って、これらの税の減免の問題については、特に速やかに実施をすべきである、この米と麦と飼料作物については、米並みにこれから先の日本の農政の中で真剣になってそれらの趣旨を実現をして、そして民族の独立のために、日本民族の繁栄のために、これらの農業が十分に国の施策の中で守られるような、こういう施策をぜひ講じていただきたい、このことを提案者並び大蔵省農林省関係者の皆さん方に特に強い要望を申し上げて私の質問を終わらせていただきます。
  28. 矢追秀彦

    ○矢追秀彦君 初めにお伺いしたいのは農林省でございますが、四十八年度、四十九年度、それから五十年度について、米の総生産量と、それから生産調整の数量の実績、それから総需要量それから在庫、これを——五十年度は目標になりますが、お答えいただきたい。
  29. 二瓶博

    説明員二瓶博君) まず、四十八年度でございますが、四十八年度国内生産量千二百十四万九千トンでございます。それから四十九年度の米の生産量、これは実績でございますが、千二百二十九万二千トンでございます。それから五十年度はこれからでございますので、一応稲作転換対策、これを実施いたします際の生産予定数量ということでは千二百三十五万トンと見ております。  それから需要量でございますが、四十八年の総需要量は千二百七万八千トン、それから四十九年はこれは一応の計画でございますが千百八十五万トン、これには工業用に充当される過剰米が三十万トン入ってございますが千百八十五万トン。それから五十年度はこれは稲作転換対策をやります際の計画時のものでございますが千二百万トン、さように考えております。  それから、在庫数量でございますが、これはまず米穀年度末の数字に相なりますが、四十八年度末これが百四十七万七千トンの古米の在庫でございます。それから四十九年度末、これは十月末でございますが八十七万七千トン、かように相なっております。それから五十米穀年度末、これはまだことしの十月末でございますので一応の計画でございますが百十三万トン、それから五十一米穀年度末、これが百五十万トンというふうに見ておるわけでございます。
  30. 桧垣徳太郎

    委員長桧垣徳太郎君) 政府側に御注意を申し上げます。時間の関係がありますので、数字その他の説明について、政府委員以外の者でも速やかに答えられる者が立って説明もしくは答弁をしていただきたいと思います。
  31. 矢追秀彦

    ○矢追秀彦君 いま食糧危機が問題になっておりまして、もちろん米の過剰の問題もあるわけですが、いまの数字を見ますと、四十九年度はまだこれは十月ですから少しはふえるかと思いますけれども、減る傾向がありますし、五十年度は百十三万トンと言われております。五十一年度で百五十万トン。要するに在庫の確保は百五十万ということにしておけば、少々の凶作があった場合、あるいは世界的な食糧危機の場合、米をもっと食べるというふうな、いわゆる需要がふえても心配ないという、こういう計算ですか。科学的な根拠を教えていただきたい。
  32. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) 米の通常の需給から見まして、大体通常の古米の持ち越し量というのは百万トンあれば十分ではないかというふうに私たちは見込んでおるわけでございますが、いろいろ最近のような需給事情のもとにおいては、余裕を見た在庫を持っておることが必要ではないかということで、五十一年の十月末までには百五十万トンの在庫を持つようにいたしたいというふうに考えておるわけでございます。
  33. 矢追秀彦

    ○矢追秀彦君 需要のほうが四十八年度から四十九年度に少し減って、五十年はまた二百万トンと少しふえる予想になっておりますが、これはどういうふうな根拠ですか。
  34. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) 最近の米の消費の動向を見てみますと、一人当たりの消費は下がっております。しかし、人口の増加等もございますので、米の需要について見ますると、最近、やはり一人当たり需要量は減りますけれども、従来のような急速なといいますか、減り方ではないのではあるまいか。また現に四十八年の末から四十九年度にかけましての米の消費の状況を見てみますと、やはり千二百万トンぐらいを見込んでおくのが適当なのではないかということで、五十年度につきましては総需要量を千二百万トンということに見込んだわけでございます。
  35. 矢追秀彦

    ○矢追秀彦君 次に、稲作転換のこの奨励制度が五十年度で切れるわけでありますが、こういった数字の推移からいきまして、これで五十一年度からはどうなるのか、なしでいかれるのか、この辺はいかがですか。やはり技術の進歩もありますから、この在庫百五十万トンを上回る可能性が出てくるんじゃないかと思いますけれども
  36. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) 五十一年度以降の稲作転換対策取り扱いをどうするかという問題でありますが、五十一年度以降の取り扱いにつきましては、一つは、いまお話のございましたように、米の需給動向というのがございます。それから第二番目には、今後生産を拡大すべき作目、あるいはまた定着性の高い転作についての転換奨励必要性、あるいは第三には、国際的な穀物等の需給の動向、あるいはその他の経済事情等を考えまして、私たちとしましては、水田の高い生産力を生かしてその総合的な利用を図るという、そういう立場で今後十分検討してまいらなければいけないというふうに考えております。
  37. 矢追秀彦

    ○矢追秀彦君 そうすると、必ずしも廃止してしまうのではなくて、存続する場合もまたあり得るということですか。
  38. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) 従来のような米の過剰というふうな形を解消するという稲作転換対策ではございませんで、いま申し上げましたように、やはり米が潜在的には過剰であるという状況もございますし、あるいはまた、今後やはり生産を拡大すべき作目につきましてその生産拡大をどうするかという問題も片やございます。そういう両方の要素を十分踏まえまして、今後どういうふうにしますか、十分検討してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
  39. 矢追秀彦

    ○矢追秀彦君 時間ですから、最後に大蔵省にお伺いしますが、一つは、これはいつも議論されております、先ほどもお話がありましたが、大豆あるいは麦にどうしてこういったことが及ぼせないのか。まあ先ほど御答弁はありましたけれども、私はいろいろ研究すればできるのではないか。もしできるような状況をつくるためには、農政というものがどうならなくちゃならないのか。その辺、まあ仮定の条件になりますけれども、仮定の条件でありますが、それを大蔵省にお伺いをしたい。  それからもう一つは、これは毎年議員立法で出されておりますが、これも恐らくこの問題とからむと思いますが、大蔵省いわゆる政府提案にはどうしてできないのか、その二点をお伺いして終わりたいと思います。
  40. 中橋敬次郎

    政府委員中橋敬次郎君) 先ほど村山議員の方からお話のありましたとおりのことでございまして、米の稲作転換奨励補助金等と、それから現在問題になっています麦、大豆飼料作物生産振興奨励補助金とは、私どもの考え方から申せばやはり質的に相当違いがあるというふうに思っております。その理由は、先ほどお話のあったとおり私どもも考えておる次第でございます。しからば、それをどういうふうな形で税制上特別措置が可能なものになるかという点でございますけれども、ちょっと私どもいまここですぐさまこういう形ならば税制上特別の措置がやり得るという具体的な考えをいま持ち合わせておりません。  それから、稲作転換奨励補助金等につきましては、私どもは、そのものの性格から言いまして、なるほど国の大きな政策転換がございましたいわば補償金的な性格のものであるということでございますけれども、やはりこれも本来は農業所得の収入金額に入るべきものであるというふうに考えております。ただそこで、政策転換が大きく臨時緊急のものとしてなされたということでございまするから、議員提案に際しましてもあえて反対をしないということでございますので、政府としまして積極的にそれをいま御提案になっておる同じ形で立法するということは、なかなか税制当局者からいたしますと踏み切りがたい点がなお残っておるわけでございます。
  41. 近藤忠孝

    ○近藤忠孝君 最初、農林省にお伺いしますが、いま矢追委員からも質問のあった五十一年度以降どうするのかということでありますが、よくわからないと。しかし、農家の皆さんは、一月、二月、すでに営農計画をつくりながら、五十一年度以降の見通しの中で稲作にするかどうか、こういうことを考えるわけですね。ですから、早くしませんと、本当にそういう場当たり的な農政が農家の皆さんに大きな不安と動揺を与える。この点で、いつごろ五十一年度以降の結論が出るのか、まず、この点についてお伺いしたいと思います。
  42. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) 私どもは、先ほど申し上げましたいろいろな要素を踏まえまして、五十一年度以降の取り扱いにつきまして、いろいろ現在鋭意検討をいたしておる段階でございますが、まあお話しのように、早く方針を決めないと農家の方も困るではないかというお話は、先般生産調整対策協議会を開きましたときにもそういう要望がございました。したがいまして、私たちとしましてもそういう要望を踏まえまして、できるだけ早く検討をして結論を得たいというふうに考えておるわけでございます。
  43. 近藤忠孝

    ○近藤忠孝君 できるだけ早くと申しましても、本当に早くやってもらいたいということであります。それから次に、この生産調整並びに稲作転換計画が必ずしもうまくいってない、こういう事実があるわけです。これは、見通しとの関係から申しますと、四十六年二月につくられた実施方針の五十年のときの予想見込みと現状を比べてみますと、たとえば転作の中の飼料作物、これは二十万ヘクタールのところが、五十年見込みは五万四千ヘクタール、四十九年実績を見ましても六万七千ヘクタール、また大豆等を見ましても、四十九年の実績で四万九千ヘクタール、五十年見込みではさらに下がって三万九千ヘクタール、実際上本当にうまくいってない。結局、大きな農政の失敗なんだということを指摘できるんじゃないかと思うんです。今後の問題としますと、現状でもこのように飼料あるいは大豆等がどんどんまたやめていく、そういう可能性がありはしないか。さらにその上、奨励金打ち切ったならば、ほとんど水田に戻っちゃうじゃないか、この点についてどういうお考えをお持ちか聞きたいと思います。
  44. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) いまお話がございましたが、私たちは、転作につきましてはいろいろ県の状況その他を聴取をいたしてみましても、相当転作が定着化しつつあるというふうに考えておるわけであります。したがいまして、こういう転作の行われた地域あるいは作目につきましては、ぜひともそれの定着を図っていかなければならないというふうに考えておるわけであります。したがいまして、今後生産を拡大すべき作目をつかまえまして、その定着性の高い転作についての転作奨励必要性をどのように認識するかという観点を踏まえまして、今後の対策を検討をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
  45. 近藤忠孝

    ○近藤忠孝君 定着しているということですが、じゃ、具体的に現段階でどの程度定着しておるのか、そうしてまた奨励金を打ち切った場合、果たしてどの程度守れるのか、この辺の見通しは具体的にどうなんでしょう。
  46. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) 現在の定着の状況その他は詳しく申し上げましても時間がございませんが、私たちはいま先生の、委員の御指摘のような点につきまして早急にいろいろ下部の組織等を使いまして、定着の状況、それから今後の見通し等につきまして鋭意調査を進めておるわけでございます。そういう調査を踏まえまして今後の対策を検討してまいりたいというふうに考えております。
  47. 近藤忠孝

    ○近藤忠孝君 その調査ともあわせて本当にこれが定着するような具体的な対策を早く打ち立でる、このことを要望いたします。  で、そこで先ほど大塚委員からも指摘があった休耕田の中でもとに戻っていないところ約八万五千ヘクタールという指摘がございましたけれども、これをもとに戻していく具体的な施策があるのかどうか、この点について聞きたいと思います。
  48. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) 休耕田でもとへ戻ってない、要するに耕作放棄地がいま御指摘のぐらいな数量があるのではないかというふうに推定をいたしております。ただしかし、これはいろいろな事情がございましょうけれども、先ほど御説明申し上げましたように、市街化区域の地域でありますとか、あるいはまた谷地田等のそういう地域の耕作放棄でありますとかいう地域的にいろいろな問題がございます。したがいまして、これが直ちにもとへ戻るかどうかということはなかなか問題があろうかと考えておりますが、しかしながら、こういう時勢のときにおきまして、そういう耕作地があるということにつきましては、これは決して望ましい状態ではございません。そこで私たちとしましては、一つは、いまの現在の耕作地がどういう状況に置かれておるのか。それがもとへ復帰する可能性は地帯的にどういう状態、可能性があるのかというふうな点も含めまして、現在不耕作地の調査をまたこれ実施をいたしておるわけでございます。それによりまして今後それの利用の可能性と利用の促進という問題を考えてまいりたいと思っております。  それからもう一つ、農用地区域内等で不耕作で耕作を放棄しておるという状態のものにつきましては、これは現在継続審議をお願いをいたしております農振地域の整備に関する法律の中におきまして、そういう農用地区域内における草ぼうぼうたる不耕作地につきましては、これを都道府県知事の認定によって共同利用に供するという制度も仕組んでございます。できるだけ速やかに農振法の通過をお願いを申し上げている次第でございます。
  49. 近藤忠孝

    ○近藤忠孝君 大蔵省にお伺いしますが、まあ今回の措置が米に限られたということは補助金の性格によるんだということでありますが、金の性格というものは、そんなにはっきりしたものなんだろうかということですね。先ほどの説明ですと、見舞い金的性格と、それから経費援助的な性格が違うのだということですが、しかし、どこまでが見舞い金で、どこまでが経費援助なのか、この点の区別は必ずしも学問的に基準があるわけじゃありませんし、法的に言いましてもそんな基準は詰めていきますとわからなくなるわけですね。この間も、これは公害被害の性格について議論をしたわけですけれども、その点の区別はなかなかむずかしいわけです。と、なりますと、性格をどう把握するかということは、これはすぐれて政治的な判断のものじゃなかろうかと思うんです。ですから、農業自身が今日の高度経済成長、こういう中で今日の事態になってきたという、そういうことから申しますと、農業全体に対する慰謝料的な見舞い金的な性格と、そういうぐあいに考える余地があるんじゃなかろうかと思うんですが、その点についての御見解を聞きたいと思います。
  50. 中橋敬次郎

    政府委員中橋敬次郎君) 私ども立場から申せば、先ほど申しました二つの違いというのは、強いて性格を分別したということでございまして、本来でございますれば、両方とも農業所得の収入金額に入れるべきものだと思っております。ただその際に、やはり性格を考えてみれば、先ほども申しましたような違いがございますし、それから一つは、稲作転換奨励金等につきましては、従来からの、いわば米作に対します大きな国の政策転換で、臨時、緊急の措置としてとられたということも、ここにはあずかって配慮をされておると思います。
  51. 近藤忠孝

    ○近藤忠孝君 最後に、いまの答弁でもはっきりしたとおり、要するに考え方の問題なんですね。そうしてみますと、こういう考えができるんじゃないかと思うんです。稲作減反に伴う補助金、これはむしろ自給率を低めるような性格のものなんですけれども、しかし、これについては課税されない対策がされたわけですね。で、今回の場合は、むしろ自給率を高めるための措置なんですね。日本農業をむしろ発展させる、そういう点から見ますと、政策的にはこれに対して十分税制上も保護すべきじゃなかろうか、こういうように思いますが、最後に御見解を聞きたいと思います。
  52. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) 生産を高めるというために、麦等についてとられますものは、いわば価格を高くするということでございます。価格を高くするということは、税金の立場から申せば収入金額に入れてしかるべきものだということになります。それで、先ほどの稲作転換奨励金につきましては、むしろそういう要素が非常に少ないということと、過去のいきさつと政策の大きな転換という三つの要素を勘案しておりますので、やはりそこにはかなり違いがあると思っております。
  53. 近藤忠孝

    ○近藤忠孝君 いまの議論ですね、また細かな性格論争に戻っちゃうんですけれども、この際、大きく判断をして、本当に日本農業を守るという、こういう点から根本的な考え方をもう少し前進させるように要望して質問を終わりたいと思います。
  54. 栗林卓司

    ○栗林卓司君 農林省にお伺いいたします。  すでに同僚委員の質問がありますから、重複を避けながら一、二点お伺いしたいと思いますけれども、麦作生産奨励補助金、それから大豆生産奨励補助金、これについて税の立場から見ますと、これはいわば経常的な収入だから一時所得とは見れない。したがって、税の減免というわけにはいかぬという議論もあり、ところが、農家立場から見ると、これは毎年決めるものだという不安定性がどうしてもこの補助金にはつきまとっている。それから消費の面で見ますと毎年とにかく決めるのだというのは、消費者の価格に反映されてこない。で、これは価格差補給的な性格があると言いながら、その制度の実態を完備していないんですから、したがって、値段の方はそれとお構いなしなんだ、こういう姿を持っているんじゃないかと思うのです。  そこで、食糧自給という立場から考えますと、麦の場合おそらくとり得る対策というのは二つに分かれるのじゃないか、一つは、麦の消費を何に転換させるのか。もう一つは、麦の生産をどのように増強していくのか。これどちらを見ても価格というものをひとつ織り込んでいかないと、長期的な政策が打ち立てられないのじゃないか。たとえば麦にしても、これは生活必需的なものですから、軽々に値段は上げていいかという議論はあるとしても、食糧自給立場から消費を何らかに転換していかなければいかぬという場合には、値段をどうするかという問題を避けて通るわけにいかぬわけです。片っ方では生産を恒常的に増強するためにはどのぐらいの価格水準で支持をしていくかということも避けて通るわけにはいかぬ、それに正面から取り組まないと、食糧自給といっても長期的な対策は打てないんではないんだろうか。以上考えながら、この長期的な対策が打てないというのは農業経営が安定感を持てないということになるわけですから、その意味で生産奨励補助金というのは何がしかしてやったという感じをおのずから持ちがちなんですけれども、よく考えてみると、これは農家にとって本当にそれを幸せにする道なんだろうかという疑問を持たざるを得ないわけですけれども、その点について御見解を伺いたいと思います。
  55. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) 麦を例にとって申し上げますと、麦の生産を長期的に増強させるためにはもちろん価格も非常に重要でございます。価格も重要でございますが、それに並んで重要なことは、現在のわが国の麦作の生産状況を見てみますと、非常に小さい面積を個々に生産を行っておるという形であります。したがいまして、今後麦の生産を増強いたしますためには、どうしても大きい規模で、しかも、能率のいい大きい機械を使っての生産をやっていくという形の経営の形態をつくり上げなければならないのではないかと思います。裏作でございますから、農家にとりましては、いろいろ裏作をやるよりも、あるいは兼業に出かけて行った方が所得がはるかに高いという判断もございましょうから、したがいまして、本当に麦をつくるという観点から言いますと、規模を拡大しその生産コストを引き下げるという形の麦の生産形態をつくり上げていく、このためにはやはり麦と米との一貫的な栽培の形態をつくり上げる、あるいはまた、麦を本当につくろうとする者が麦をつくれるように、たとえば所有権の移転ではございませんで、あるいは一時賃貸借という形での利用権の集積を図り、そのもとで大規模機械を駆使した非常にコストの安い麦をつくっていくという、そういう生産形態をつくり上げることは、やはり価格問題と並んで私は非常に重要な問題であろうかと思います。したがいまして、私たちが、いま集団的生産組織の育成等につきましても、本年度特に予算を大幅に計上いたしましたのも、あるいは先ほど申し上げましたように農振法を提案を申し上げて、所有権移転による規模拡大ではなくして、利用権の集積による規模拡大を図って、麦をつくる者が麦をつくりやすくするという形での制度的あるいは奨励的、両方の面から麦作の生産を図って今後の対策といたしたいというふうに考えておるわけでございます。
  56. 栗林卓司

    ○栗林卓司君 いまコストのことをおっしゃったのですけれども農業対策を考えていくときに、コストが先にくるのか、農業従事者をどうやって、確保というような言葉はいけませんけれども、とにかく確保していくのかという人の問題に着目するのか、これ同じようなことを言っていて違うと思うのです。人間はそれぞれ生い来ってきた生活の習慣もあれば、村々の風土もあるわけですから、そこでおっしゃるように、麦はなるべく広いところで大らかに機械使ってやれやと言っても、そういったものは世界の中でもごく限られた部分でしか成り立たなかった農業ではないのか。何のために裏作ということを麦で言うのか。それを考えますと、小さな面積でも、麦をつくっていく農家の行き方というものをひとつ認めていかないと、だだっ広い麦畑はできても、日本から農村は消えてなくなってしまうのじゃないのか。したがって、私は高いものをつくっていいということを言っているつもりはありませんけれども、申し上げている気持ちは、日本でつくる農作物は高くつくということは、消費者も含めて覚悟してかからないと、本当は食糧自給なんてできた相談ではないと思うのです。その意味で、いまコストのところから大変大農的な対策お話があったのですけれども、それ一本やりで本当にいま農家の後継者が見つかっていくのだろうか、その点についてはどうお考えになりますか。
  57. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) お話のように、食糧生産を行いますために、それを担当いたしますのは農家でございまして、農家に本当に食糧生産をやってもらう、喜んでやっていただくという形でなければならないのはお話のとおりであろうと思います。ただしかし、またそういう形での裏作、いま先ほどお話のございましたような裏作を十分考えなければならないと思いますけれども、たとえばいま農家が一人当たりに直しますと、裏作の麦を二反程度経営をしておるという形に相なっておるわけであります。これを価格面でカバーするという形になりますと、これはなかなか現実問題としてはむずかしい問題であろうかと思います。したがいまして、私の申し上げておりますことは、価格問題につきましても、私たちとしては十分な配慮を必要といたしますけれども、麦を相当大規模に伸ばしていくという形で物を考えますならば、やはりいま申し上げたような形の相当大規模の麦作経営を考えていかなければならないのではないかということを申し上げる次第でございます。
  58. 栗林卓司

    ○栗林卓司君 先ほどのお答えに戻るのですけれども裏作するよりは兼業、ほかの仕事にいった方がいいとお考えの人もいるでしょう。裏作についてのお話で、平たく言えば出かせぎと、こうなるわけですけれども、その出かせぎした方がいいと思う人もいるでしょうと農林省が言ってしまっていいんだろうか。なるほどいま農家というのは現金収入がなければ暮らせなくなってまいりましたから、いやがおうでも全部出かせぎに行ってこざるを得ない。父ちゃんは遠いところに出かせぎに行くし、母ちゃんは県内の出かせぎに行っちまう、残っているのはばあちゃんとせがれだけだというこれ暮らしなんだろうか。それを考えますと、出かせぎにおいでになりたいと思う人もいるでしょうとおっしゃられたんでは立つ瀬がないんじゃないか。そこで、結局狭いところでつくるんだから、多少割り高の物もやむを得まいということをひとつ頭に置きながら、なおかつ——安くしなきゃいけないのですよ、いけないんだけれども、それはやっぱり農林省としてはひとつ含んでお考えになりながら、そろそろ啓蒙される必要があるんじゃないのか。  同じことは、別の面で言いますと、米が何でこんなに余るようになったかと言いますと、自給率一〇〇と言ったって、ほかの物を食べているから余っているように見えるだけなんです。全部米食べりゃとっても間に合わない。そこで、人間の食生活の習慣というのはどれぐらいの時間をかければ直るのか。言いかえますと、どんなに逆立ちしたって麦、いまの消費を自給することはとても無理でしょう、日本の風土を考えますと。しかも、世界の麦生産がどうなるか、はなはだもってこればかりはわからぬということになると、食生活もまた徐々に変えていかなきゃいかぬ。米と麦の価格の相対関係をどうするのかということは、これは避けて通れないんじゃないか。その意味で、出かせぎ問題といまの価格の相対関係をどうするのか。  ついでに伺うようですけれども転作補助金の問題ですけれども、こうやって使う方がいいのか、つくらなくても金が取れるということで農業を退廃さした方がよかったのか、年間一千億ぐらい使うのですから、これを米の消費を伸ばす方に使う知恵は、あったんでしょうけれども、もう少し突き詰めて出なかったんだろうか、以上三点お伺いしたいと思います。
  59. 今村宣夫

    政府委員今村宣夫君) お話の第一点の問題は、これは私たちもセキュリティーということを考えます場合は、当然にそれだけの金がかかるということは十分認識をいたさなければならないし、いたしておるつもりであります。そういう観点からいきまして、現在の食生活も大体まあ達観して見ますれば、相当消費水準、食生活水準もいいところへきておるのではないか。したがって、やはり今後の食生活のあり方等につきましても十分ここで一遍考えてみる必要があるというふうに思いまして、この点につきましても別途研究会等を開きまして、今後農林省としては検討してまいりたいと思っております。それでなお、そういう観点からいきますと、日本人の今後の食生活というものはやはり米を中心にしながら、肉あるいは水産物、野菜、果物、こういうふうな形での食生活が望ましいというふうに考えております。そういう意味合いにおきまして、相対価格の問題は当然問題として考えざるを得ない問題であろうというふうに考えておるわけでございます。  それから、もとよりつくらないで金を出すというふうなことは、これはきわめて適当な政策ではないことはもちろんでございまして、やはり需要の増大する作物はできるだけ国内でつくっていくというのがたてまえであろうかと思います。ただその場合に、どのような形で、いかにうまくつくっていくかという問題は当然うらはらにあるわけでございますから、そういうふうな観点も含めまして、いまお話しのようなことに対処してまいりたい、かように考えておるわけでございます。
  60. 栗林卓司

    ○栗林卓司君 では、これで時間ですから質問を終わりますけれども、相対価格のこともいろいろ考えていかなきゃいかぬ。価格というのは、米の値段が経済に及ぼす非常に強い影響を考えますと、麦にしても大豆にしても続々と相対価格ということで、そういう尺度で物を見なければいけないということになればなるほど、価格支持政策問題にいよいよ真剣に取り組んでいかなければいけないのじゃないか。これは、従来から御議論のことですから、ここでお答えを私は求めません。しかし、いよいよ食糧自給問題が重要になってくればくるほど、しかも、農家の後継者をどうやって見つけていくかということがいよいよ戦後三十年にして深刻な問題になってきた今日であればあるほど、この価格支持政策を日本の中でどうやって具体化するのか、ぜひ真剣に御検討いただきたいと思いまして、要望だけ申し上げて質問を終わります。
  61. 桧垣徳太郎

    委員長桧垣徳太郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  62. 桧垣徳太郎

    委員長桧垣徳太郎君) 速記を起こして。  他に御発言もなければ、この際、一言委員長より申し上げます。  これまでの質疑の過程を通じて、委員各位より麦、大豆等の奨励金について税制上の特例を講ずべきであるとの意見がありましたが、わが国食糧自給が問題とされている折から、これに対する今後の農政の進展に即応し、各種の施策が講ぜられた場合には、税制面においても必要に応じ特別措置のあり方を検討されるよう要望いたします。  この際、梶木大蔵政務次官から発言を求められております。これを許します。梶木大蔵政務次官
  63. 梶木又三

    政府委員梶木又三君) ただいまの委員長の御要望につきましては、政府といたしましても真剣に検討いたしたいと存じます。
  64. 桧垣徳太郎

    委員長桧垣徳太郎君) 提案者村山達雄君からも発言を求められております。これを許します。村山達雄君。
  65. 村山達雄

    衆議院議員村山達雄君) 衆議院大蔵委員会の五党の実は代表で参っておるわけでございますから、その点でお答え申し上げます。  ただいま委員長からの御要望に対しましては、租税特別措置のあり方について真剣に検討してまいりたいと思います。
  66. 辻一彦

    ○辻一彦君 ただいま次官の御発言は、政府の意思、大臣の意思と解してよいと思いますが、いいですか。  もう一ぺん、ただいまの御発言は、五十年度産から意味すると解してよいですか。
  67. 梶木又三

    政府委員梶木又三君) 前段の件は大臣とお考えいただいて結構だと思います。  あとの五十年につきましては、年次は五十年というか、できましたら五十年でございますが、はっきり五十年と断定させていただくわけにはまいらないと思うわけでございます。検討はもう早速真剣にやらしていただきたいと思います。
  68. 桧垣徳太郎

    委員長桧垣徳太郎君) これにて質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  69. 桧垣徳太郎

    委員長桧垣徳太郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は、順次御発言を願います。——別に御発言もないようでございますから、これより直ちに採決に入ります。  昭和四十九年度稲作転換奨励補助金等についての所得税及び法人税臨時特例に関する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  70. 桧垣徳太郎

    委員長桧垣徳太郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  71. 桧垣徳太郎

    委員長桧垣徳太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後七時三十一分散会      —————・—————