○片山甚市君 時間が来ましたが、先ほど
小平さんの方から
母子家庭の母の
雇用の
促進に関する
特別措置法の提案がございました。そのようなことで、実は婦人のパートタイマーというのは自分の都合だけでなくて、そういう時間にしか働けない人もたくさんおるということ、六時間だ何時間だというだけでなくて、どういうような
生活をしておるのか、どんな形なのかということをわかった上でやはり行政をしていく、対応していくということが最も必要なことだと、これは涙も血もある行政だと思うんですね。そうならなきゃならぬ。ですから、私は先ほど婦人のパートタイマーの問題を言ったのは、こういうように世の中から取り残されていく者たちのこと、取り残さないぞ、この政治——政というのは大切だと思います。
最後に意見だけというか、申しますと、
財形の急増に対してはやはり
企業が手がつけられないものに対して
個人に転嫁するような形になる
財形はやめてもらいたい。
企業が当然すべき
企業内の福祉や福利の問題はどんどん推し進めてもらいたい。
西ドイツ等でも、もっと日本の資本家よりも、使用者よりも
企業内福祉については力を出しておるんです。そういうことについて特に申し上げておきます。
それから、実は今回の零細な人たちがお金をたくさん集めるということで、
持ち家をつくれるという人たちは、むしろいまの
条件の中ではまだいい方だと思います。
大臣のお答えによると、鳥は巣をつくるときに自分の胸毛をむしってでも巣をつくるという衆議院でのお言葉がございました。なるほど、それほどですから、人生、人間が一生のうちに家を持つということは大変なことでございます。それをわかった上で手助けをするんですとおっしゃいました。しかし、そういうふうなことならば、先ほど言ったように、
大蔵省もいろいろの都合がございますと言われましたけれども、
貯蓄の
目減りというようなものが起こらない体制として、
インフレ政策の中、あるいはこのプレミアムの問題、それから一般の物価
政策、こういうようなものについてしてもらいたい。それから特にこのことについては建設省が
財形法にけちをつけないのは不思議なんです。普通は縄張りだから、こんなことをしてはだめだと言う、よほどむずかしいことをしたと思われます。建設省の人はもう取り扱いたくないものを
労働省がやってくれているので、やれやれと陰で言っておるんじゃないか。ほかのことだったらおれのところの縄張りだと言ってなかなか許さない。こういう点ではやはり
基本政策、
基本方針をつくることを急がなければならないと思う。先ほど
理念とかというものを諮問の結果、
審議会からいただいたと言われたけれども、建設省との間にきちんとしたものを持たないと、
大蔵省も動いてもらえない。これはやはり
大臣の一番大きなお仕事のように思います。ということで、時間がございませんから……。お金をたくさん貸してもらえるということは返すということになります。いまの
労働者では資本家のように売値に掛けるわけにいかない、自分の
賃金から払わなければならない。一カ月に八万円、九万円という借金を返すことはできない、お金を賃してもらうことはできます。そうなりますと、
政策として、公的
住宅を社会的につくり上げる、
社会保障の完備をしていく、そうして、その中で
財産というものは健康であると。われわれは健康であることが
労働者にとって、
勤労者にとって最も大切なことです。そのような
財産を、健康な体という
財産をまず
労働大臣につくってもらう、
労働安全衛生を守ってもらう、そうして、低
賃金といわゆる長時間
労働というか、失業の中に
労働者が放り込まれないように、格段の御
努力を願いたいと思いますが、いかがですか、これで終わります。