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国務大臣(
田中正巳君)
重症心身障害児・
者対策について
石本先生のいまの
お話を聞いておりまして、私まあ、この問題についての
問題点というのを
あれこれ指摘をしておられるということを私も聞いておって、大きな
問題点はほとんどお触れになってたように私は思います。私も早いころから重心問題ずいぶん扱ってまいりましたが、行け行けということで今日ここまで参りましたが、いま
先生の御
指摘になったような問題が露呈をしてきたというふうに感じているわけであります。
まあ、
施設整備を一体どこまでやるのか、一千一百床でいままでの調査では一応ということですが、今後一体これに対するニードがどういうふうに出てくるか、これを受けとめて今後の
整備は
考えにゃなるまいと、それから
職員の
確保、
労働過重の解消、こうした問題も実はもうすでに社会的な問題になっているわけでございますので、これ等についてどう対応していくか。これは
調整額あるいは
指導費といったような金の面でやりますか、さらに
労働過重、特に重いお子さんの件についてはやっぱり
機械化を進めにゃなるまいというふうに——私は国内ばかりではなしにヨーロッパの
施設を見てかなり進んだ
機械化をやっているところを私は見ましたもんですから、ああいう面についてひとつ投資をしていかにゃなるまいというふうに思っているわけであります。いままでは、
施設をつくる、何とかそこへ収容をして曲がりなりにもやってきたというふうな、ここでもって深い検討が必要になってきたというふうに思っております。なお私、ケースを
考えてみますと、
在宅がいいのか
施設収容がいいのかという問題ももう少し掘り下げて
考える必要があるんじゃないか。できれば
在宅がよろしいと、こういうことを言いますが、本当にそれがいいのかということについて、単に親御さんの御希望などというそういったような感情論だけで問題を律していいのか、ケース・バイ・ケースであろうと思われますが、そのお子さんの症状等によってこれはやはり決めるべきものであろうというふうに思って、これについてもさらに一段と深い検討と
施策が私は必要な段階に来たんではないかというふうに思っておるわけであります。今後こうした問題、いろいろな問題について
重症心身障害児・者の問題については
施設は一応来るところまで来ましたが、これでもってひとつ見直す段階に来たというふうに思っておりますので、単にいままでの路線を突っ走るということだけではなしに、こうした児・者に対する
施策をいま一度根本的に
考える
機会が来たというふうに思っておりますんで、それぞれの関係者の方々の御意見なりお知恵をくみ取って、ひとつこれについて今後
改善を加えていかなきゃならぬというふうに思っているところでございまして、いまここでどれがいいとかどうすべきだということについて申し上げる段階ではございませんが、とにかくここまで参りましたんで、今後はひとつそういったようなことについて検討と
施策をいたしていきたいというふうに思っております。
なお、
在宅について、
施設収容の場合と国の施すお金の金額が非常に違っているということは、これは
在宅がおくれているという一面もございます。
在宅対策がおくれている一面もございますが、したがいまして
在宅については今後やはりもっと
施策を厚くしなきゃならぬ。その意味では金額がふえていくだろうと思いますが、しかし端的に
在宅と
施設収容とのお金の面を対比して、単純に対比して
考えることは、私は必ずしも正しいものではないというふうに思っておりますが、こういったようなことが
在宅者対策に対しての今後の
施策を高めていく、厚みをかけていくということについての
一つの重要な示唆になるであろうというふうに思っているわけであります。
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