○沓脱
タケ子君 それでは私、ほんのわずかな時間でございますので、
前回は実は本
委員会の
審議の中で
外務大臣中心にお伺いをしたのですけれ
ども、ILO
条約を批准いたしましても、あと国内対策が十分にやられないというふうなことになりますと、
条約は批准をしたけれ
ども、りっぱにやっておりますと、国際的には言っておっても、国内対策がなおざりにされるというようなことになったのでは、これは
国民の期待にこたえられないので、今回ILO百二号
条約の批准に際しても、そういうことがないようにということで、
前回大分申し上げたわけでございます。特に百号
条約の批准を引例をいたしまして、私、実はお伺いをしていたんですけれ
ども、これはまあ確かに労基法の第四条があるということで批准はされているのだけれ
ども、百号
条約というのは同一労働同一賃金の
条約ですけれ
ども、実際にこれはもう詳しく申し上げませんけれ
ども、見ますと、ヨーロッパの先進諸国と比べますと、
日本の婦人労働者の平均賃金というのはきわめて低い、五〇%そこそこだというふうな状況の中で、それでは労働省がどれほど有効な対策をしてきたかというと、必ずしもそうではなくて、いや研究会にいま御相談中でございまして、というような話です——いやいや、もうそれは済んだ話ですわ、そういうことであったので、今回百二号
条約を批准するに当たりまして、その批准のしっ放しになったんでは大変だ、特に百二号
条約というのは、さんざん言われておりますように二十三年も前の
条約だと、しかも、批准するに当たって受諾できない
項目というのは婦人に関する
項目が圧倒的に多い、時あたかも国際婦人年のメキシコ大会の最中だと、こういう状況の中で、これは婦人に関する
項目が受諾できないままで批准をされるというのはきわめて皮肉だということを先般も申し上げたわけでございます。
そういう点で、やはり百二号
条約を批准するに当たって、
最低基準さえ満たされない経済大国などというそしりを諸
外国から受けないためにも、この批準のしっ放しにならないということをぜひとも
政府御当局に対して、
関係御当局に対して強く
要求をしておきたいということで、若干の時間をちょうだいをしたわけでございます。
私は、社会労働
委員会に籍を置いておったもんですから、細かい点についてはまたその時点で必要に応じてさらにお伺いをするつもりで、きょうは個々の問題、細かくは申し上げませんけれ
ども、先ほどから、また先日来の
審議の中で明らかになっておりますように、一番至近距離にあるといわれておる遺族給付、これはまあことしの当初以来、遺族給付は何とかという話になっておるんで、来年の年金見直しの
段階でこれは何とかということで、先ほど大臣、ILOの基準を満たすという
段階まで何としてもやりたいというお話でございますから、これはまあ至近距離にある。
それからもう
一つは廃疾給付、これはILO
条約の批準とかかわりなく、これはもう
社会保障の観点から見ましても、疾病でしかも廃疾認定を受けなければならないというふうな障害者が、ある期間、一年なり二年なりが給付が切れるというふうなことを、これはILO百二号
条約とは
関係なく重大問題で、かねがね社会労働
委員会では衆参両院で問題になっておるところでございますから、先ほどのお話ではどうも至近距離にはないというふうなお話でございますけれ
ども、ちょっとお話の端に出ておったように、傷病手当金の期間を延長することと廃疾認定の期間を三年から二年なり一年半なり一年なりに短縮するというふうなことによってこれは解決ができるわけだし、解決が迫られている問題だというふうに思うのですが、これについては非常にあいまいな御答弁だったんですが、解決が迫られておる問題だというふうに私は理解しておったんですけれ
ども、また遠のいたんですか、その点をひとつちょっと確かめておきたい。