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沢邊政府委員 六十年の
生産見通しにおきましては、粗飼料は、TDN換算でございますが、四十七年度の四百七十三万七千トンに対しまして、六十年度では九百二十六万九千トン、それから濃厚飼料は、これもTDN換算でございますが、四十七年度は一千五百五十一万六千トン、六十年度は二千六十万九千トン、こういうように出しておるわけでございますが、お尋ねの粗飼料、濃厚飼料それぞれにつきまして品目別にどのような
生産見通しを考えておるのかという点につきましては、これは飼料
需要の、と言いますか、飼料の消費のパターンも十カ年間たちますとかなり変わりますし、たとえて申し上げれば、十数年前には糟糠類が濃厚飼料の大部分であったのが、最近ではトウモロコシなりコウリャンというようなものが非常に多量に使われているというようなこともございまして、今後十年間にはこれもかなり流動的に変わるのではないかというふうに思いますし、また、価格
関係も世界的にもあるいは国内的にもかなり流動的でございますので、正確な品目別の積み上げはそれぞれきちっとはいたしておりません。
公表に足るものを固めてはおりませんけれども、おおよその傾向といたしましては、粗飼料につきましては、何と申しましても牧草、青刈り飼料等のいわゆる飼料作物を二倍以上ふやしていくというような点に
重点を置いて考えておるわけでございます。低質粗飼料につきましては、稲わらとか野草類の
生産なり
利用はある
程度ふやしていきたいというふうに考えておりますが、野菜のくずだとかカンショの芋づるだとかいうようなものはこれまでの傾向を見ますとどうしても
利用率が下がっておりますので、それら全体を見て、低質粗飼料は四十七年の基準年次から比べますと若干減になるのではないかというように見ております。飼料作物の中ではこれを
重点でやるわけでございますが、その中では特に牧草類をふやしていきたい、青刈り飼料よりは牧草類をふやしていきたいというように考えております。
次に、濃厚飼料の方でございますが、これは、まず、穀類につきましては、トウモロコシ、コウリャンについては国内で
生産をしてまいりますことがいろいろな事情から考えてなかなか困難であろうということで、
重点を、裏作でございます麦類、飼料用としては大裸麦でございますが、これに
重点を置きまして、約三十万トンの
生産を考えております。
これが穀類では特色のある六十年の展望におきます
考え方でございますが、糟糠類、フスマとか米ぬか等につきましては食用の方がそれほど伸びませんので、同時に
生産されますふすま、米ぬか等も余りふえないということで、四十七年の基準年次に比べますと微増
程度ではないか、油かすにつきましては、大豆の油かすは、配合飼料全体が伸びるということになりますとかなりふやしていく必要があるのではないか、一・五倍前後にはふやしていくべきではないか、と、こういうように考えております。
なお、芋類につきましては、
地域的にはもちろん飼料用の
利用が続くと思いますけれども、全体といたしますと、四十七年度の基準年次に比べますと減少してくるのではないかというような
見通しを立てております。
最後に魚かす、魚粉も、四十七年の基準年次からすると大体微増
程度ではないかというように考えております。
細かい数字は非常に流動的でございますので固めてはおりませんけれども、傾向としてはそのようでございます。