○安養寺
政府委員 一応経過など御
説明いたしまして、御理解をいただきたいと思います。
昭和三十年ごろに、主として勤労青年の健全育成というようなことを
考えまして、国も補助をする、都道府県また市も青年の家というものをつくろうではないか。これは青年が身近に集まりまして、お互いに共同の研修をする、話し合いの場所を持つ。これは市街にあってもようございますし、また山野に、自然の場所にそういう
施設をつくってそこへ行ってもいい、こういうようなことで始まりまして、だんだんにふえてまいりまして、その
教育的な成果は大変高く評価をされたわけでございます。
だんだんふえてまいっておりますときに、たまたま
昭和三十四年になりまして皇太子殿下御成婚の記念ということで、静岡県の御殿場に何かつくろうという際、これはひとつ国立でりっぱなものをつくって、各地でやっておられるもののもう少し大型の広い交流の場所を青年に提供しようではないかというようなことに事柄が運びまして、最初に国立の青年の家ができ上がったわけでございます。
国立の方は
一つ始めておったわけでございますが、公立はその後もどんどんふえまして、そういう中から、これはやはり青年のそういった
教育指導者というものを、もう少したくさんつくらなくちゃいけない、しかし場所がない、そういう仕掛け自身が乏しいというようなことに相なりまして、そういうような場所は、まさしく国立の
施設にして担当すべきではないか、しからば大いに元気を出してやりましょうということで、
昭和三十八
年度になりまして二番目の国立の青年の家が熊本県の阿蘇にできたわけでございます。
逐次、そういうことでございますので、これはお休みをしないで、全国にブロックといいますか、国立の青年の家をつくり続けていこうということで、今日そういった計画も全体があらかた体をなしまして、明
年度予算でも、これもまた最後のものでございますが、十二番目の国立青年の家を島根県につくる、建設に本格的に取りかかる。この間に沖繩復帰ということがございまして、沖繩には早速国立の青年の家をつくる。総計十三、これで一応国立の
施設は終わり。
この間も、大いに公立の
施設が評価をされましてつくり続けられてまいりまして、いま御
指摘のような二百を超える公立の青年の家というものができたわけでございます。これは当初は、勤労青少年にということでございましたが、いろいろ高等
学校に進学する人たちの数がふえまして、現在は
大学、高校在学生が半分、勤労青少年がややそれに続くというような実際の利用の
程度に変わっておりますけれ
ども、ねらいはまさしく青年
教育ということであったわけでございます。
こういう間に、これは青年の部でございますけれ
ども、少年
教育ということも大切じゃないか。在来、義務
教育に学んでおります
子供のために、少年団活動とか校庭開放とかいうふうなことを多少やっておったわけでございますけれ
ども、やはり
学校外の
子供たちの
教育の場所というもの、しかも自然に触れさせる、仲間づくりをさせるというようなことが大いに必要だ、これが欠けておるのじゃないかということで、それなれば一番身近なところで、これは足のこまい
子供たちのことでございますから、国も補助をするけれ
ども、県、市で、当該地域内で適当と思われるところにひとつつくってくれぬかというようなことで、どんどんやってまいりました実態が、御
指摘のように八十になろうかということになっておりまして、これは四十五
年度からそういうことをしておったわけでございます。
そういうことをあれやこれややっておりまして、たまたま学制発布百年の記念事業がいろいろとり行われまして、それをいろいろと評価をいたしまして、これから先の百年の
子供たちのために後世に残すものを、われわれは何をすべきかというような議論を
文部省としていたしたわけでございますが、その
一つに、ひとつ少年のために、義務
教育の
子供たちのために何か活動の場所というものをつくってやろうではないかというような話が出てまいりまして、四十七年にそのための会をつくりまして、茅
先生を座長に、いろいろそういう御専門の
方々の意見を聴取いたしまして、ひとつ国立の少年自然の家というものをつくろうではないか、これは義務
教育の
子供たちに本当に自然に触れさせる、これはもう町にはつくらない、自然の中につくるのだというようなことに結論が出まして、それからだんだん準備を整え、四十八
年度に若干の
調査費、四十九
年度は基礎にかかるような工事費、そして五十
年度には本格的な建設をして、とりあえず
年度中には業務を開始するというところまで予定を立てようというような予算の仕掛けをいたしました。そういうことでございますので、今回ぜひひとつ法律を直して、そういうれっきとした
施設ができ上がるというような根拠をいただきたい。
なお、これには青年の家のときのいろいろ評価がございまして、
考え考えつくっていくというのはよくない、したがって、どういう計画、規模、
内容、事業、こういうものをやるべきかということを、事前に
調査会を開きまして、そこでいろいろ御詮議をいただき、若干の実態の
調査等もしていただきまして、これは全国的にしかるべき区域においてそういうものをつくるべきではないかというようなことで、いろいろと御指示もいただきまして、そういう
方向で、今回大いに予算の規模も拡大をして、お願いをしようというようなことをあわせて御
検討願っておるというような経過並びに一応の見通しになっておるわけでございます。