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島本委員 あなたのような秀才がそんなことを言っては困るじゃありませんか。
郵便法が根本法でしょう。これは
郵便法を
実施するための手続法でしょう。こっちの方に何と言ったからといって、
郵便法の一条の方が先行するでしょうが。いつも何か足の方が先行して頭の方がおくれるのですか。そんなような
考え方ではだめです。この
郵便法の一条の方、この精神にあなたの
考え方が違反しているということなんです。どうも何でもやってやるんだからそれだけの受益者負担が正しいんだ、こういうような
考え方に終始しているようです。これは安く提供するという国営の本義を忘れちゃってるのです。せっかく
郵政大臣は、もう五月以降は物価を上げないと断属したんだから、私はもう金科玉条としてこれを言いますけれ
ども——いや、それに対する補足説明は要りませんよ、もう言ってしまったんだから。
それで、せっかくこれをやっても、官僚の——官僚のと言ってはなんですけれ
ども、本当に
郵政当事者の気持ちと運営のいかんによって、これはとんでもないことになる。
大臣とのあれはなんですけれ
ども、私はそれを危惧するのです。
基本的な問題として一つだけ聞いておきますが、労使関係ですよ。このいまの場合には近代的な
経営の労使関係、これは重要だということは多言を要しないでしょう。
郵政関係の労使関係、いろいろな曲折、変遷はありましたよ、しかしいま安定の方向へ進んでいるというようなことは私
ども認めます。しかし、それはすべての病根がこれで摘出されて健康体を回復した姿に定着したと、
大臣はこう見るのは少しまだ早いんじゃないか。いろいろないままでの労務
対策の中で、やはり後から批判をまつまでもなく、最も低劣で、永遠の十字架を背負わされたというようなものは、これはいい
言葉で言うとそうなりますけれ
ども、いわゆる
郵政反マル生運動なんというのがありましたよ。そんなのも根絶しつつある。この職場はいまでもまだ骨肉相はむ修羅場化しているのですけれ
ども、今回だんだんそれが是正されつつある。しかし、中に残された一つの禍根というものは
事業荒廃に追いやる暴挙となっていまでも残っている。
大臣、ここだと思うのです。したがって、いま
値上げをした、
人件費が七十数%だ、長期にわたる労変闘争、四十五年十二月十四日のあの確認事項を初め紆余曲折を経ながらも労使関係だけは前進してきている。こういうふうなことを認めるわけですよ。しかし一つの職場にこういうような事態を発生させたままにしてある。これは管理者の責任としては十分反省しないといけないはずです。恐らく厳罰に処さなければならないはずのものだと思うのです。宿命的な悲劇というのは解消されることなくまだ続いているんじゃないですか。私はそういうような点で少し明るさを取り戻さないとだめだ、まだ陰うつな点も残っている。
それで、いまこの
値上げ法案が
提案された。こういう職場の中で、全職員が全能力を発揮して国民の負託にこたえるというような体制ができて初めてこれは有効に機能するんじゃありませんか。七十数%が、これは
人件費だと言いながらも、こういうふうな点で手抜かりがあるとするならば、
郵政事業に対する国民の信頼、こういうふうなものはますます失われることになる。これではまさに大きい、いままで小さいざるだったけれ
ども、今度大きいざるをつくって水をすくうようなもので、何にもならないわけです。
大臣もこの点を
考えて、実は物価の
値上げの点はこれ以上五月以降は上げないと、それはわかりましたが、今度
料金を
値上げして、それによって今度やる場合に、国民の負託にこたえるために内部で混乱ばかりあるような指導や、そういうような
状態じゃだめなんです。今後これに対してもどのような施策をもって対処するのか、これははっきりしておかないと、これは前提条件ですからね。二つ目の、ひとつ
大臣の毅然たる態度を聞いておきたい。