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土橋委員 はい、わかりました。それは。御
趣旨の
説明も一生懸命やっていただいてありがたいです。よくわかります。それは専門的な次官初め
局長が悪いのであって、あなたさんにそんなにあれはないわけですよ。やる気がないでおるからいかぬのであって……。
そこで、物価問題について私は少しく所見を述べさしていただいていきたいと思います。
今度
郵便料金を上げなければならないといったような事態になってきておることは、これは私がくどく申し上げなくても、あなた自民党の
幹部さんでございますのでよく御承知だと思うのですよ。つまり物価、特に田中内閣になりましてかち異常な日本列島改造論などをひっ提げまして、それで金脈、金権をやって異常に物価が上がってきました。これは御承知のとおりです。そして土地は上がってくる。けさのテレビじゃないけれども、NHKではマイホームの夢はなくなりましたなんてアナウンサーが盛んに言っておりました。これは皆さん御承知のとおりです。その責任はだれが負うのか。その責任は内閣にあるんじゃないか。しかもその内閣は自由民主党の内閣なんですね。その内閣がこういう事態を引き起こしておいて、そしてその責任を結局
郵政省の特別会計だけで賄わせるというようなことは不届き千万じゃないか。しかも、それが
料金にはね返ってまた物価が上がってくる。こんな悪循環を自由民主党の政権は、御承知のように佐藤さんから最近の田中さん、現在の三木さんだって、全部これは自由民主党の
幹部で、環境庁の長官をしたとか大蔵
大臣をしたとか、みんなこれは一連の
幹部じゃありませんか。そうすれば、この問題について自由民主党は、つまり政権を担当しておるあなたさんですね、国務
大臣として一体どういう責任を負うのですか。あなた方はこういうことで、たとえば
一つの例を言うと、あなた方が総需要抑制という政策を出してやれば、物価はある程度鎮静の方向に向かうわけですね。そして、一方においては不景気なんという問題が起こってきているわけですね。失業という問題が起こってきている。それには金融
措置をつけてやるとかいろいろ救済もある。政府がやる気ならば物価もある程度抑えることのできるそういう仕組みの基本を、要するに自由民主党政権というものは持っているわけだ。その自由民主党政権がこの問題にほおかぶりしちゃって、しかも、あなたもその
幹部の一人ですよ。
村上さんという昔から有名な方で、かつても
郵政大臣をしておられました。こういう重大な責任ある者が、こういう
料金を上げることによってまた物価が上がってくる、いま申し上げたような問題を検討しないでおいて、国民に結局また
料金値上げではね返って物価が上がってくる。こういう悪循環をするようなことについて、第一の責任は現在の政府にあるんじゃないですか。しかも、国民が信任した政府じゃない。自由民主党の内で要するに勝手に総裁を決めて、これが内閣総理
大臣をやっている。こういうたらい回し政権の中でこんなことが繰り返されておるわけです。ですから私は、自由民主党の
郵政大臣そのものが真剣にこの問題についてやらなければ、第三条の
規定によって利用者負担だなんということの原則だけを振り回したってだめじゃないですか。たとえば、
郵政はこの
法律の目的というので、
大臣もよく御承知のように、きちっとした原則を持っているわけです。これはもうわが国の
郵政省制度始まって以来の大原則であるわけです。それはどういうことかというと、「この
法律は、
郵政の役務をなるべく安い
料金で、あまねく、公平に提供することによって、公共の福祉を増進することを目的とする。」こういう大原則を持っておるわけですね。ところが、
ダイレクトメールがふえたり業務用の
通信がふえたりして、それでどういう口実をつけたかと言うと、第三条で「
郵便に関する
料金は、
郵便事業の能率的な
経営の下における適正な費用を償い、その健全な運営を図ることができるに足りる収入を確保するものでなければならない。」といったような
規定を二、三年ほど前の改正によって、
郵便料金を上げるついでに挿入してきたわけです。今度の答申なんか見てもこの原則をフルに生かしているわけだ。これを振り回しておるわけなんだ。そして、
料金改定は当然だという
説明の方向に持ってきておるわけだ。ところが、二
世紀にわたろうとしておる
郵政事業全体はこの
郵便法第一条の根幹的な精神を貫いておったわけですね、そういうことすらもわからない
郵政審議会の
委員が勝手なこんなことをやっておるから私は申し上げておるのです。しかも、自由民主党の政権が責任を負わなければならない問題について、政府の財源をぴしっとしておいて補てんしてやらなかったらどうにもならない状態に置いといて、それでこの三条の
規定を振り回して独立採算だ独立採算だと言って押しつけて
料金を上げる。こういう形になっているのですよ。答弁があったら聞かしていただきましょう。