○林
政府委員 地方事務官問題についてお答えいたします。
国会は今日が最終日でございますが、あれほど早期解決をお約束し、
地方事務官制度を廃止するための法案提出の努力をお約束してまいりまして、大臣も繰り返して言っておりましたけれ
ども、諸般の事情から今国会に提出できなかったことをまことに残念に思っておりますし、私たちの努力なお不足と反省をし、深くおわびをする次第でございます。
しかし、この問題は引き続いてこれから先の政治的宿題としてわれわれに課せられたものだと
考えておりますし、参議院におきましても、三木総理大臣が、和田
委員でしたかの御質問に対して、次の国会に解決するよう万全の努力をするということをはっきりお約束されておりますので、こういう政治
情勢のもとに引き続きこの努力は続けてまいりたいと思っております。
これだけ国会で御決議をいただき、御
指摘をいただき、それがことし初めてでなくてもうすでに二十年にわたってこの問題は論じ尽くされてきておるので、それなりにむずかしい面もございますけれ
ども、私たちの感じでは、いまこれを何とかしなければならないという空気は、確かに、
関係各省、政府部内あるいは与党部内にもしみわたってきているんだという気はいたすわけでございます。いままでは、何だかんだと言いながら解決に至らなかったのでございますけれ
ども、これだけ強い御
指摘なり御鞭撻をお受けしまして、次の国会に向けての三木総理大臣のお約束と申しますか決意を実現すべきような空気は醸成されていると私たちは思っております。
ただ、御
承知のとおりこの問題は政府部内の問題でございますし、あるいは与党の中のそれぞれの
関係部会間の問題でございまして、むしろ与野党問の問題ではないわけでございますけれ
ども、政府部内及び
関係部会間において、
地方事務官制度というのは欠陥がある、これを廃止しなければいけない、改めなければいけないというところでは一致しながら、改める方向について百八十度の違いがある、それがどうしても歩み寄れないというのが今日までの
情勢だったわけでございます。これを何とか
調整しない限り解決する形の法案として出せないということはもう明らかなことでございますので、御決議も「
昭和五十一年三月三十一日を目途として」と書いてございますから、この日にいけるかあるいはこの日にできるだけ近い日時において解決できるよう、国会も閉会になりますが、一〇〇%の努力を払ってまいりたい。
なお、それにつきまして従来、
自治省といたしましてはその廃止の方向を、この
委員会でいただいておりますように
地方公務員とする、運輸
関係、一部ではそうでないものもございますが、厚生、労働
関係については
地方公務員とするという方向が是なりと
考え、その主張をずっと続けてまいりました。それに対しまして、
関係各省の方では、その反対がよかろう、国家公務員とすべきであるという主張が今日なお強く出されております。この百八十度違う主張を
調整するのは確かに容易なことではございませんが、政府部内、与党の中の
関係部会あるいはそれらを
調整する政審といったところでさらに議論を煮詰めていただきまして、次の国会を目指して努力してまいりたい、そういうふうに決意しておりますので、今後とも引き続き御指導、御鞭撻をいただきたいと存じております。