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福田(一)
国務大臣 お説のとおりでございまして、当初われわれといたしましては、海との
関係をどうするかということで非常に頭を痛めてまいったわけでございます。実際、
コンビナートというのは必ず海に面したところにできておるのですから、しかもその間の防壁といいますか、間隔というものはほとんど陸地続きでございます。そういう
意味から言って、海の方から言えば、すなわち
運輸省の方から言えば、これはもう海の方から見て
コンビナートを
規制することの方が正しいのであるという
意見も、一時ずいぶん出されておったわけでございます。われわれの方から言えば、とにかく消防という
関係、すなわち
災害防止という、そういう
意味から言って、陸地のことについてはわれわれがやっておるのだからというので、その間いろいろ折衝をいたしましたが、その結果として、とにかくそういって話をしておっても仕方がないし、いま会期のここまで迫ってきた
段階において、
コンビナート法は出すわ、あるいはまた
運輸省関係のそういう
法案を出すとか、
汚染で
環境庁
関係の
法案を出すとかということにいたしますと、とてもそこまでの話し合いをつけるいとまはございませんでした。実際は、いまあなたがおっしゃったように、それは全部を一緒にしてやれれば一番いいことだと私も思います。そういう
意味で当初は
考えておったのでありますけれども、
法律というもので、海の問題は海で一応
規制するというたてまえになっておりますから、そうすると、その
災害防止というたてまえではわれわれが関与できても、船の航行とかあるいは船から油が流れ出したようなときの救急
対策とかというものは、ちょっとわれわれでは手が出ないということもございまして、やはり新しい
法案を
運輸省の方でそういう
意味でひとつつくるべきであるということで、
運輸省自体も、それではそういうことにするからということで、いままでの、持っておりますところの
法案によって、
運輸省は海における
防災はできるだけやってみるということで、さしあたり陸の問題につきましては、これまた
通産省との
関係いろいろあったのでありますけれども、まあ
共管という形でやるように実はこの
法案をつくったわけです。
これも、御
質問があったように、どこか一カ所にまとめるがいいということなんですが、先ほども岩垂さんあるいはまたうちの議員の方にもお願いをいたしたのでありますけれども、何しろ、やるといっても、実際に
防災あるいは
災害対策をやる場合に、非常にやはり知識が必要でございます。たとえば
石油化学の知識であるとかあるいは土木の知識であるとか、いろいろなことを総合して持っておりませんと、なかなかそれができないというようなこともございまして、実際問題としては、まずさしあたり
高圧ガスの問題とそしてタンクの問題とをあわせて
一つのエリアをつくって、その中で
高圧ガスの場合においては
通産省が一応監督をする、そしてそれをもちろんこちらへ、
共管でございますから、相談をする。それから今度は
石油備蓄のタンクの場合においては、われわれの方で一応、もちろんエリアにおけるタンクの位置その他いろいろな構造その他の問題もあわせて決めて、そして今度はその全体の問題として両省でそれを突き合わせて、そして誤りのないようにしていく、これが
共管という形になったわけでございますが、そういうことにする。
それから、
現実に今度はそれをつくる場合に、
高圧ガスの場合におきましては、知事が実際問題としての許可権限を持っております。また、タンクの場合におきますと、
市町村というようなものがここに
関係してくるわけでありますので、そこらも相互によく
連絡をとるようにして、そして
施設をつくるときには誤りなきを期する。そこで、そういうようにしておいて、今度は
災害が起きたときにどうするかということは、やはり知事を
中心にして、そしてあらゆる場合を想定して
防災対策をとります。その場合に、経費の問題とかいろいろのことが加わってくるわけでございますが、それらの問題についてもよく大体の、大体のというか、それらの問題について一応方向を定めまして、そしてこの
法案として提案をさしていただいておるというわけでございまして、いまあなたのおっしゃった陸と海とは不可分じゃないかということはもうご
もっともなことなんで、これはおっしゃるとおりだと思うのでありますが、そういう事情がございまして、まずさしあたり陸の問題を
一つやります、海の問題は次にやります、あるいは
環境汚染の問題等々にはまた別に
考えますということでこの
法案を提案さしていただいておる、こういうことでございます。