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松浦(利)
委員 それで
大臣、いまお聞きのとおりなんです。実際に四十四億というのは不用額ではないんですね、率直に言うと。この四十四億というのがありますと、まず、先ほど言いました外来医療がふえてきておる、そういう
人たちに対しての手当てがもっとできただろうし、あるいは社会復帰施設の造成が可能であった。四十四億あれば、施設をつくることが可能なんですね。
ところが、それが不用額で切り捨てられる。これは、私は、恐らく厚生省なり公衆衛生
局長に聞いたら、この四十四億というのは不用額ではないと思う。本当なら、もっと精神病医療のために使いたい金だと思うのです。それが不用額で計上される根拠というのが、実は項の流用についての硬直というものが私はそこにあると思うのです。むやみやたらに流用せよと言うのじゃない。少なくとも
補正予算を組む
段階というのがあるわけでしょう。現に四十九年度でも
補正予算を組んだわけでしょう。そういう
補正予算を組む中で、そういった不用額なら不用額というものについてもう一遍再考する。片一方を減らして片一方をふやすとか、そういう
措置をしないと、せっかく精神病患者の皆さんのためにつけられた
予算が、たまたま
措置費であるという項のために捨てられてしまう。私は、これは
数字上の不用額であって、厚生行政の中における不用額ではない、こう思うのです。
そのほかもっと調べれば、私は時間があれば全部調べ上げるつもりでしたが、一番たまたま目についた精神病患者
措置費だけを例にとっていま申し上げておるのですが、こういうものがたくさんあると思うんですね、不用額不用額と簡単に言うけれ
ども。
数字の上の不用額なのか、本当に実際は必要額なのかというのが非常に判定としてはむずかしい。むしろ私は大切なお金だと思うのです。
ですから、ここで
大臣に
お尋ねをしておきたいのは、こういったあり方ですね、毎年四十億残る、不用額に計上しなければならぬ、そういうようなものについては、もっと厚生行政の中で価値のある方向へ誘導していく。公衆衛生
局長が言うように、外来病患者の方へ、あるいは施設のほうへ誘導する、そういう
予算の使い方が私は正しい
予算の使い方だと思うのですよ。人件費で硬直しておるんじゃなくて、そういう金の使い方に対する硬直性というのが私はひずみとして出ておると思うのです。
これは
一つの例で、それですべてを律することは私は申しわけないと思うのですけれ
ども、たまたま目についたものを
一つの例として申し上げておるわけですが、
大臣、こういうものについても
予算の立て方について今後御検討いただけるのかどうか、その点をひとつお答えをいただきたいと思います。