○三好
説明員 ただいま先生から御指摘いただきましたのは、津波の問題、地下水の問題、周辺交通
対策の問題、さらに第三セクターを通しての進め方の問題、大体四点かと思います。順に
お答え申し上げます。
まず、津波との関係についてでございますが、現在建設省におきましては
全国総合開発計画等に基づきまして、建設省の中にレクリエーション都市整備要綱というのをつくり、この中で現在レクリエーション都市の整備を進めているわけでございます。
御指摘の
千葉県蓮沼地区におきますウォーターガーデン等は、この一環をなすものでございますが、この計画は県の計画でございます。それを建設省の方で
指導しながら進めておるという仕組みになっておりますが、この計画を立てるに当たりまして、当初特に津波についての配慮あるいは
調査等はいたしておらないと聞いております。ただ、このレクリエーション都市と申しますのは、大別いたしまして臨海型のレクリエーション都市あるいは山岳、湖沼型のレクリエーション都市というような分け方ができると思いますが、この蓮沼地区につきましては臨海型、つまり海岸でございますとか、あるいは松林等の自然の良好な環境と一体となって計画されているものでございます。御指摘の津波
対策につきましては、計画
段階では考えて特に
調査をして配慮したというふうには聞いていないわけでございますけれども、現在の場所には県有砂防林がございまして、その海岸側に高さ四・五メートルから五メートルぐらいの人工砂丘がつくられております。仮に津波がありましたといたしましても、この人口砂丘が、まず津波
対策に有効に働くものというふうに考えております。
また実際に利用が開始された時点におきます津波
対策といたしまして、これは先生からも御指摘がございましたように、県土全般に対します海岸の保全とか、いわゆる津波
対策については現在
検討中と聞いておりますけれども、そういうことがなされるまでの間に津波等の問題が
現実に起こった場合におきましては、現在このレクリエーション都市の中におきまして、すでに設けられております放送設備により早期に避難ができるようにとか、あるいは看視塔におきます看視員によります津波の看視でありますとかというような機能を持たせること、さらにまた避難場所であるとかあるいは避難路及び伝達方法につきましても、きめ細かく村当局と十分協議の上で、少なくとも早期避難に資するよう現在
検討を進めているわけでございまして、これらを建設省としても積極的に進めるよう、また万全を期するよう
指導しているところでございます。
次は、地下水の問題でございますけれども、現在この地区には御指摘のガーデンプール、つまりウォーターガーデンとも申しますが、九十九里の海で泳ぐことよりも、むしろ松林の中側にプールをつくっております。このための水が、計画といたしましては五十二年時点で広域水道などの導入も考えておりますけれども、当面の水
対策といたしまして地下水くみ上げが出ているわけでございます。これも県におきまして実際にボーリングその他の
調査の結果、ここで使用いたしますプール用の用水あるいは利用者のための
飲料水等が地下水をくみ上げても他に影響が出ないという前提に立ちまして、現在、
飲料水用といたしまして二カ所、それからプールの用水といたしまして六カ所の井戸を掘っているわけでございます。ただ、この井戸が大量に水を吸い上げるということで、一部に井戸水をくみ上げることについての反対があることも
承知しております。しまして、観測用の試験井戸を掘削いたしております。また一部には、古井戸を利用いたしまして、少なくともくみ上げた時点において水位の低下あるいは地盤沈下といったようなことがあれば、それに即応できる対処策も考えているわけでございます。
少なくとも、このように、
地域開発に役立つ前提であるレクリエーション都市に関しまして、もし
地域に迷惑をかけることがあるというようなことになれば、建設省といたしましても、そういうことにならないように、県に対して十分
指導してまいりたいというふうに考えております。
次は、夏季になりまして交通が非常にふくそうするではないか、またそれに伴いまして、公害の問題でございますとか、あるいは地元の方
たちにいろいろ迷惑をかけるという御指摘でございますが、これにつきましても、御指摘のとおり、現在この地区は国道百二十六号一本が幹線として使われておりまえしかも一、現時点までの間に、かなりの混雑が考えられております。それがさらに、このウォーターガーデンが供用開始することになれば、一日最大二万人ぐらいまでは来るであろうということが想定されております。そういう混雑のための実際の道路の使用につきましては、現在、県におきまして警察あるいは村当局とも協議をいたしております。
具体的には、利用経路、つまり、現在の百二十六号以外の道路へどのように誘導していくかという問題、あるいは標識の設置の問題、さらには県道の整備の問題等を整えまして、交通混雑の緩和に努めたいということで対処しているわけでございます。
また、最後に第三セクターについての御指摘がございましたが、これは
昭和四十七年四月二十日の参議院の建設
委員会におきましても、特に第三セクターについての大資本との関係の御指摘をいただいているところでございます。
建設省といたしましては、このときの御指摘の趣旨に沿いまして、出資会社の構成等については、現在まで、かなり
指導してまいっておるわけでございます。
具体的に申し上げますと、この
千葉県におきます九十九里レクリエーション都市開発株式会社の出資比構成は、
千葉県及び蓮沼村が四二%、三井、三菱、住友の三社でそれぞれ一二%ずつ、計三六%、それから地元銀行等八%、その他
千葉県観光公社等十一団体で一四%となっておりまして、いわゆる一方に偏重するということにはなっておらないわけでございます。
また、先ほど御指摘はございませんでしたが、
現実にいろいろ仕事を進めるに当たりまして、この仕事は、
地域開発ということ並びに
多様化するレクリエーション需要にどうこたえるかという考えでやっておりますので、今後とも実際に地元のこのレクリエーション都市のための参加の道を決してふさいでいるとは理解していないわけでございます。
以上、とりあえず
お答え申し上げます。