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小沢国務大臣 山本委員の御
要請並びに熱心な御
意見がございましても私も
道路と
環境問題ということにつきまして関心を当然、持っておりましたので、
問題点をぜひ
実地に拝見いたしたいというので、御案内をいただいて、短時間ではございましたが、
現地を視察させていただいたわけでございます。
私の
感想を求められましたので、率直に申し上げますと、まず第一にあの
シェルター、二百メートルちょっとでございますか、これは大変な工事であったなあと、
道路公団が、
住民の
方々、また
住民を代表する国会の
方々、またそれを受けました
建設大臣のも
話し合いによる円満な
道路行政の遂行という
考え方から、決断をされてつくられた
シェルターだとお察ししたわけでございますが、非常にりっぱな
シェルター、
公団もよくそこまで、地元の
納得を得るために
相当の犠牲を払われたものだと思いまして、何か新しい
行政なり政治のあり方というものを、率直に言って私、あの施設を見まして感じたわけでございます。
その結果、特にその入り口になりますか、
出口になりますか、そこの
地区の方が新たな
環境問題に対する不安が出たということも、私は、あれだけ大きな、りっぱなシュルターができればできるほ
どもその
出入り口の
方々が逆にそういう不安を持ったりもまた心配されるということも、これは確かに当然じゃないかなあという、
素人として考えますと、何かあそこにうんと
排気ガスがたまったものがも
出口がないわけですから、
出入り口にそれがまとまって集中的に出てくるのじゃないかという御不安を持たれるということもも行ってみまして確かにもっともじゃないかというふうに感じました。
それからやはり、
道路は生活の必要によってつくりもまた利用されるものでございますが、あの
道路が、せっかくあれだけの投資をしたのですから、
住民の
方々の
納得のいく上で一日も早く
供用開始をされないと、実は
道路行政に若干でもタッチした、
責任者として私もやった経験から見まして、そうでないと他の
道路、たとえばあそこならば
甲州街道になるのだろうと思いますが、非常に混雑がいつまでたっても消えない。したがって、その
地域の
方々が、ちょうど七環の
方々が、八環がまだ通らぬために非常な負担がかかって、
環境問題がよけいシビアになると同じような
考え方がありますので、できるだけ早く
供用開始はしなければいかぬだろうけれ
ども、同時にやはりその
地域の
住民の
方々の不安を、また
環境問題に対するいろいろな
要請というものを
解決をしてもそして
両方が共存できるように、早く措置をしなければならないなということを強く感じたわけでございます。
そこでもう
一つ、私が一番痛切に感じましたのは、いろいろな
データをお持ちになって、
住民の方が不安を訴えられました。既存の各
トンネル等の
環境汚染の
データというものをお持ちでございまして、私
どもにもいろいろな訴えがございました。したがってやはり、そういう面は
環境庁として客観的に、どちらにしても正確な
データというものをよく提供していかなければならぬなということを感じまして、あそこは供用されておりませんから、あそこの
現地ではかるわけにいきませんけれ
ども、それと同じような例をとらえまして、
大気汚染の状況がどういうふうに影響されるものかという正確な、客観的な
データを
環境庁としてやはりよく出してみなければいけないのじゃないだろうか。この点、実は私も、
長官ではありますが、そういう
技術面では
素人でございますので、これは何らかの
方法で、いままであるでしょうが、改めて
納得のいく
データというものを客観的に
調査をする必要があるなということを感じました。
それから、やはりだれが考えても、
シェルター二百何十メートルといいますと、
相当の
排気ガスがたまることは事実でございますから、これが何か技術的に
両方の
出口で吸収できるといいますか、ある
程度解決のできるような技術的な方途がないものか、これもよく
検討してみなければいかぬなということを感じました。
いずれにしましても、やはり
住民の
方々の
納得を得る
努力というものは、これはどうしても真剣にやってもらわなければならない。したがって、学校の
問題等もございますしも要するに
付近の長い間住んでおられる方からすれば、突然そういう
環境が変わってくるわけでございますので、この辺を
十分理解をしつつ、思いやりある
話し合いを進めていくことが最も大事だということを感じたわけでございます。したがいまして、帰りましてから
総裁、担当の
理事の
方々ともお会いしまして、いま私が述べたような観点での早急な
検討をお願いいたしまして、なお今後も、いま申し上げましたような見地から、できるだけ
環境庁としても
努力をしていきたい、かように考えております。