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三浦委員 環境庁長官、どうですか、いまの
答弁は。気がつかなかった、両方とも気がつかなかったと言っているのですよ。それでは何のために
対策推進
会議でいろいろな
調査をやったのですか、特に瀬戸内海の問題について。ここは瀬戸内海の国立公園に指定されている
地域ですよ。これについて
調査をやったりヒヤリングをしたりして、国立公園だったということを知りませんでした、工事が行われていたのは、自分がやったのだから知っていただろうけれ
ども、そんなでたらめなことが世間で通用しますか。あなたたちは共犯ではないですか。昭和四十六年の末から四十七年の初めにかけてからの問題というのは、少なくともここに動かぬ証拠があるのですよ。ただ、気がつかないで申しわけありませんでした。瀬戸内海の景観を、かえがたい瀬戸内海だから、こういういろいろな努力をして子孫に伝えようといって努力をしているときに、こういうことを平然とやっていて、すいませんで済むと思いますか。
それからもう
一つ言いましょう。あなたたちがグルになっていたということ。
北九州市で私は六月の九日に市議会を傍聴したのです。そのときに市長の
答弁というのはこうです。これは初歩的な事務的なミスでございました、こう言っています。大したことではないのだ。届け出れば
環境庁はちゃんと盲判を押してくれるのだ、届け出なかっただけが悪いのですと、こういう言い方をしている。自然環境の破壊に対する何の反省もない。それは港湾
局長と一緒だ。ところがこれも少なくとも去年からは知っておったという動かぬ証拠があるのです。それは
環境庁の方にも資料がいっていますけれ
ども、北九州の長期構想というものが昨年の三月か策定しているはずです。ちゃんと冊子になっています。それの中に図面があって、ここの瀬戸内海の国立公園の
地域ずっと緑を塗ってあります。だから公園だということを知っているわけです。それなのに埋め立てをした田野浦地区、いま進行している大刀浦、ここだけはその緑地から外しているのです。公園の範囲から外しているのです。同じようなことは響灘の問題についてもあります。ここは玄海の国定公園ですけれ
ども、そこでも原発のところだけ、開発したところだけ抜かしているのです。公園から外しているのです。これを市
会議員が追及したら、いや印刷が悪かった、印刷がずれた、こう言っている。ずれたというのは、またこういうふうに
もとに戻せばすぽっと入らなければいかぬですね。ところがそういう印刷ではないのです。この国立公園をずっとかく場合に、故意にこの
地域を、いま開発をされている、不法に埋め立てをされているところだけ除いて国立公園だと表示しているのです。ということは、もう北九州も少なくとも去年の三月、これを策定したのは、恐らくつくるのはもっと前でしょうから、四十八年の後半期以降は国立公園だということを知っていたということです。それでずっと違法な工事を運輸省と一緒になってやってきたということなのです。これは私は非常に重要な問題だと思うのです。国の場合はうまいぐあいに刑罰がないのです。二十条違反だけが刑罰の
対象になって、四十条でもって特例になっていて、国は通知だけすればいいということになっているのです。通知違反は処罰の
対象になってない。しかし、これはだから国が幾ら悪いことをやってもいいということではないのですよ。国は悪いことをしないということが前提になっていて、こういう
法律になっているわけです。北九州市はちゃんと罰則の
対象になるわけです。五万円以下の罰金という刑罰が科せられ、そういう行為をやっているわけです。
それで過去の問題はともかくとして、私は、運輸省が
先ほどの
答弁で、第二期計画についてはその速度、そういうものについては十分に考えていきたい、こういうふうに言っておりますので、その点についてお尋ねしますけれ
ども、あなたたちはあくまでも、これから埋め立て免許の申請をする第二期計画についてまで、これを実行しよう、そういうふうにお考えになっていらっしゃるわけだが、埋め立ての問題について、いま国というのはどういうような
措置をとっているのか、政策をとっているのかおわかりですか、おっしゃってみてください。瀬戸内海の問題についてどういう政策を持っているのか。