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下平委員長 ただいま
野坂君の方から御
要望がありましたので、この扱い方はいずれ後刻
理事会に
相談をして
結論を出すようにしたいと思いますが、この際、
委員長としての見解も申し上げておきたいと思います。
交通事故は御
承知のとおりだんだん減少の傾向は示しておりますけれども、しかし、まだ年間一万人以上の人が亡くなられておるし、六十五万人を超す負傷者が出ているというきわめて悲惨な現状になっております。こうした
交通事故を受けられた方々の
救済の手だてに関しましては、法的にも行政的にも社会的にもきわめて不十分な現状だと私は理解をいたしております。一日も早くこれに対応する法的、行政的対応策を立てて
被害者を
救済してやるということが当面の急務ではないか、このように考えております。
そこで、これらの問題の詳細については
理事会で
相談をいたしますが、とりあえず、この種の問題の扱い方については、まず第一に
被害者の
立場に立った
救済措置というものが完全に行われるということが大原則であって、そのためには、一つは
被害者の
立場というものが十分守れるということが第一であります。
第二には、司法による
救済というものはすべての
国民に保障された権利でありまするから、この種の解決に当たってその権利が侵害されるような形はあくまで避けていかなければならないと思いますし、また、この種の機関については、あくまで主体的にも客観的にも中立性というものが確保されなければならないのではないか、こんなふうに考えております。
また、第三番目には、先ほど
竹岡室長も言いましたけれども、
弁護士の皆さん方との十分なる理解、協力ということが成果を上げるポイントの一つだと思いますので、この点も十分配慮をしなければならないと思います。
きょう一回の質問だけですべてが尽くされませんので、必要があれば質問の継続をしたいと思いますが、とりあえず、
総理府なり
運輸省なり
大蔵省なりあるいは
日弁連なり、
関係の皆さん方が今日の現状というものを正しく理解をされて、
被害者の
救済が完全に行われる、一日も早く
救済の制度をつくり上げていく、そういう
立場で建設的な
意見を持ち出して十分御
協議をしていただきたいことを希望しておきたいと思います。
関係当局の方には、いま
竹岡室長が言いましたけれども、早急な
結論を出すということよりも、成果が上がるために円満な理解を得るというところに重点を置いて、慎重な配慮を特にお願いをしたいと思います。その間に、必要とあるならば、当
委員会で
野坂君の提案にありました
加藤先生を初め
関係者の皆さん方にお集まりをいただいて十分御
意見を聞くことも考えられますが、とりあえず慎重な配慮を
関係者にお願いをして
委員長の見解にしておきたい、こう思います。