○坂井
委員 きわめて遺憾ながらこのような
方法によらざるを得ない、これが一番妥当な
方法である、こういう考え方に政府は立っておられるようでございます。少なくとも私は、この売り出しの
方法に問題ありということを
指摘申し上げた。あなた方がこの売り出しがどのような実態において行われているかということを御存じあるのかないのか、いま私は直ちにここで、そのことに対してさらに深く申し上げようとは思いません。しかし、少なくとも証券業法第二条四項に基づくところの不特定多数にしかも均一の条件でもって売り出されたとは、これは実態的には言いがたい状態であることは事実であります。そういう中で、少なくとも政府の株を放出する場合において特定の人に特定の利益を与えるようなあり方というものは、これは好ましくないから、具体的になお検討の
方法として余地はあるのではないかということを提案申し上げたわけであります。態度はきわめてかたくなでございますから、そのことにつきましては改めて実態を挙げてあなた方の考え方というものをただしてまいりたいと思います。
時間が進んでおりますので、次の問題に移ります。
日航商事株式
会社、資本金五億六千万円、これは
日本航空株式会社の関連
会社、子
会社です。日航からの出資額が二億八千八百万、つまり五一・四%。この日航商事の役員構成を見ますと、兼務が四名、日航元役員が五名、こういう
会社であります。申すまでもなく、
日本航空株式会社の事業を円滑に遂行していくということを
目的として設置された
会社でございます。ところが、日航商事株式
会社の経営がきわめて乱脈である。ついに二月の十四日には安永会長、川淵
社長初め六人の役員が
辞任をいたしております。私は、この乱脈な
内容についていまから
指摘申し上げたいと思いますが、少なくとも日航赤字の一因をなしたことは否めないことであろうと思います。具体的にどのような乱脈経営がなされているか、実態を申し上げたいと思います。
いわくつきの日本熱学工業株式
会社との関係がございまして、不渡りを食った。つまり、日航商事が四十八年十一月と四十九年に、エアロマスター、日熱の子
会社でございますが、ここから冷暖房機六千台を五億三千七百三十七万八千円で購入をいたしておりますが、これを日本熱学工業株式
会社に五億七千六百万円で手形販売をした。うち四十九
年度に取引をいたしました三億三千六百万円が不渡りとなっております。これは日本熱学が日航商事に手形で支払う、手形を受け取った日航商事が直ちに現金でもってエアロマスターに支払いをする、こういうやり方がなされているのです。ずいぶん危険な、でたらめな取引の
方法であります。契約の書類もつくっていない。商品の受け渡しの確認もしていない。こういう中で、いま申しましたように不渡り三億三千六百万円、これだけ日本熱学から日航商事が損害をこうむっております。あとで一つ一つの事実について、皆さんが御存じなのかどうか確認をしたいと思います。
二つ目に、昭栄化成株式
会社より販売代金の未回収の問題がございます。つまり、この
会社は、四十八
年度に株式
会社大阪ロール機製作所からカレンダー
機械設備一式を八千五百万円で購入いたしまして、そして昭栄化成株式
会社に八千五百八十五万円で割賦販売をしておりますが、昭栄化成はエアロマスターの倒産によりまして経営困難になりまして、販売代金が回収されていないという問題であります。これは大阪ロールと昭栄化成との間の見積書、発注書がありません。それから、オーバーホール中に代金全額を支払い検収をいたしておりません。つまり八千五百八十五万円全額未回収になっておる、そういう問題であります。
三つ目には、株式
会社恒友商事、ここにだまされております。この恒友商事は、四十八年一月、静岡県伊東市八幡野所在の土地二十九万五千五百八平方メートルを十三億六千七百三十万一千九百三十四円で契約いたしまして、そして日航商事株式
会社に売るわけでございますが、その時点で恒友は総買収面積のわずか三〇%しか買収していないときに、日航商事株式
会社は恒有商事に対して、契約金といたしまして十二億九千八百万円支払っております。つまり、大部分です。総額が十三億六千七百三十万一千九百三十四円、そのうち十二億九千八百万円。わずか三〇%しか買収していない時点。しかも買収済み面積のうちの二十八万一千八百十四平方メートルについては一〇%の値上げを認めておるのですね。金額にいたしまして一億一千五百八十二万五千円。契約いたしました期限までに買収を完了しない、まだ未買収のところがあるのに、その時期で値上げを容認したということ。さらに、値上げの時点で恒有がすでに買収いたしておりました十七万一千八百七十一平方メートルにつきましても、これはまた値上げを認めておりまして、損害額といたしましては概算一億八千万円になるかと思います。
つまり、このような三つ、これは代表的に挙げたわけでございますが、非常にでたらめですね。こういうやり方をしておる。
運輸省は御存じでしょうか。