○石野
委員 私は、率直に申しまして、これをそんたくの問題としては看過できないと思っております。いま長官のお言葉で言えば、稲葉
委員が
委員としてやれば
発言に制限があるから、こういう言葉ですね。最も親密なお友達が、しかも
原子力問題で最も熱心な方が、
委員としては
発言に制限があるから外へ出てものを申す、こういうことを長官が認めるということになりますと、これは運動の方向でもずいぶん問題が出てくるのですよ。だから、そういうことをお認めになって、この
委員の辞任をなさるということになるならば、私はまず
一つはそういうように
理解します。
それから、私はそんたくの問題を言うのではない。NHKで稲葉さんが数日前対談をなさっていました。私はたまたま中途から聞いたのです。最初からはずっと聞いておりませんでしたが、最後のころでやはり稲葉さんが、どういう理由があるんでしょうかというような
質問をなさったときに、なかなか
説明をしにくかった。しかし、対談なさった方がいろいろ尋ねたら、結局、まあ
原子力委員会の中に、やめられた田島
先生のような方をもう一ぺん入れるべきたというような——安全性の問題でですよ。安全性の問題で、あなたの
意見はなかなか入れられなかったんじゃないでしょうかというような話をしたときに、それには直接答えませんでしたけれ
ども、まあ
委員会としては、安全性の問題に、今度は御園生さんのような方も入ったけれ
ども、やはり田島
先生のような方をもう一遍呼び戻すべきではなかろうかというような、こういう
発言をなさっておりました。それで、安全性の問題についてみずからも、たとえば先ほどの長官の言葉で言えば、これはいわゆる組織的、総合的な
立場で
委員会についてのいろいろな配慮があったのだと思いますけれ
ども、そういうことを彼は言わず語らずで、田島さんに託して安全性の問題のことを
原子力委員会に要求なさっていたわけですよ。
だから、やはり稲葉
先生が今度おやめになるについて、定全性の問題についても
委員会での対処の仕方に不満があったから国民運動に入っていくのだ、私はこういう
理解をするのですよ、長官の言葉をなにすれば。私は、それではまずかろう、そういうようなことに
委員会がなっておるのでは困るのではないかということで、安全性の問題について、稲葉さんとの間でやはり何か論議があったかどうかということについて、これは井上さんにちょっとお聞きしておきたいのです。