○
佐々木国務大臣 もし
責任のない
答弁をしておったようであれば、どうぞ御指弾のほどをお願いしたいと思います。私は、
行政の長として
責任を持って答えているつもりでございます。
「
むつ」の第二
母港ができるかできないかわからぬのに、この問題に取っ組んだんじゃないかという
お話でございますが、そうじゃなくて、去年のあの大騒動の中で問題を決めまして、そして単なるその四者会談じゃなくて、これは
行政の義務として
約束を果たすべきだという責務から、先ほど来るる申し上げましたように、一生懸命第二
母港を
決定すべく努力したわけでございます。
ただ、従来の
行政のように、三権分立で、しかも行
政府に与えられた権限内で、私
どもがこういうふうに
中央政府で決めた、知事あるいは町村長とも話して決めた、それで問題がおさまるかというと、そうじゃないのじゃないか。そうしないでください、それだけでは問題がおさまらぬから、地元の
住民の皆様によく理解を得るようにしてください、こういうことを繰り返し、これはこの
委員会でもしかり、あるいは予算
委員会でも皆さんが言っている考えでございますから、それには私
どもも同感でございます。したがって、こういうふうに閣議を通りました、はいさようなら、こういうことではこれは済まぬ問題でございますから、あくまでも慎重に、地元の
住民の皆さんの御理解、御協力を得た上で決めたいという念願に燃えていままでおったことは事実でございまして、それができるかできないかという問題は、初めからできないということであれば、これは
青森で決めたこと自体がおかしいということになりますので、そうじゃなくて、少なくとも決めたことに対しましては一生懸命努力いたしますし、また努力しつつあります。
ただ、その間いろいろな事情がございまして、あるいは当時決めましたときとは、客観
情勢、たとえば統一地方選挙なんかは考えていなかったのでしょうから、そういうところまで配慮しての
決定とは思えません。したがって統一地方選挙、こういう場合ですから、それはよけた方がいいんじゃないですかと、これは契約者の
青森県とも了解を得て、そして必要な事務
手続を踏むこと自体が無
責任だと言われますと、これは全く私
どもとしてはやるせないのでございます。ですから、できるように努力しているのですということでは
答弁にならぬじゃないか、それは無
責任だと言われると、何が
責任やらわからなくなってしまいますが、私は、行
政府の長として大変努力をしておりますということで、
答弁にかえたいと存じます。
それから、
原子力船の将来との関連を考えつつ「
むつ」問題の処理を考えているのかともし質問でございましたら、それはもちろんでございます。ただ、将来の
見通しの問題に関しましては、先ほど申しましたように、
原子力委員会の中に
懇談会を設けまして、そこでただいま鋭意
検討中でございます。幸い五月二十日ニューヨークでフォーラム主催の、
原子力商船の将来性について各国の案を持ち寄りつつ
検討した会がございましたので、その
経過等も踏まえまして、いろいろ
検討いたしたいと思います。
それから、その
原子力船の将来性と関連して「
むつ」の問題をどうするかという点は、おのずから出てくると思います。
それから、それと
原子力行政との関連がどうかという問題に関しましては、これは先ほどの御質問に答えましたように、あの「
むつ」の問題が起きまして以来、
一つは、
体制あるいは
姿勢の問題だというので、それをどう大変革をするかという点に関しましては、有沢機関で、ただいま内閣として総理がみずから出まして
検討中でございます。これは行
政府としては、最大のいわば
責任を持った
一つの
行政行為じゃなかろうかと思っております。決して無
責任な行為ではございません。
それから、その
結論がまだ出ませんから、これは何ともまだ私の口から言えませんけれ
ども、しかし、その
結論が出て、そしてその上で予算化して云々ということになりますと、これは相当おくれますから、そういう時間的なことじゃなしに、ひとつことしの予算で、とりあえず
原子力局を
原子力局と
安全局とに分けまして、そして安全に対して真剣に取っ組むようにしようじゃないか、まずそれをスタートとして始めようじゃないか、従来ももちろん安全問題については取っ組んできたわけでございますけれ
ども、しかし国の
姿勢としては、この際はっきり意思表示すべきだというので、その前々日でございましたか、閣議で新しい局はつくらないということを決めておったにもかかわらず、
安全局をつくるということでやっておるわけですから、決して私は無
責任どころか、あらゆる障害を排除して再建に取っ組んでおる、その意思というものはよくおわかりじゃなかろうかと思います。
したがって、そういう点を踏まえて、あるいは
大山機関の
結論も出ましたから、それに基づいてただいま
事業団の改組、充実も図りつつございますし、また「
むつ」
そのものの将来、あるいは修理、総点検をどうするか、あるいは
事業団を将来どうするか、そういう問題も、おのずから
責任を持って決めていくつもりでございます。
三番目は、
大山機関との関連がどうかという問題でございますが、
大山機関の報告は、先ほ
ども申し上げましたように、大変短い期間に集中的に
委員の皆様が真剣に
検討を加えて
結論を出してくれたということは、大変感謝をしているわけでございます。したがいまして、その
結論を拳々服膺いたしまして、すでにもう着手しておるものもございますから、それはさらに充実し、それからまだ未着手のものは早急に着手いたしまして、あの要望に沿うた改善策を進めたいというふうに考えております。
最後に、対馬等の問題でございますが、第二
母港の対馬の問題に関しましては御
承知のようなてんまつで、ただいま白紙還元ということで静観しているところでございます。それ以外の地点に関しましては、候補地でございまして、まだどこどこという公表もしておりませんし、むしろ今後いろいろ、新しいと申しますか、自分のところへひとつ来てもらえないかというふうな一部の話もございますが、それが全部の
住民の意思と見ていいものかどうか、大変むずかしい点もございましたりして、対馬の
経過もございますし、それこれあわせながらこれから
検討に入ろうかということでございますが、いま、どこの地点がどうということは、これは申し上げるわけにはまいりません。