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佐々木国務大臣 参議院の
予算委員会の問題もあるようですから、簡略にお答えいたします。
四月十四日までに第二定係港を決めるかという問題に関しましては、ただいま決めるように
作業を進めてございます。
第二点の、
作業の手順はどうなっているんだという御
質問でございますが、その前に、むつをさらに使う用意があるのかという
質問でございますけれ
ども、これはございません。はっきり申し上げておきます。
それから、御
承知かと思いますけれ
ども、何遍も御
説明いたしましたが、片手間でこういう重大な問題はできませんので、私、
長官になりましてからすぐ発案いたしまして、
科学技術庁と運輸省と事業団からそれぞれチャンピオンを出してもらって、私
どもの政務次官は片山さん、林野庁
長官をやったいわば
行政としてはベテランでございますし、また技術を身につけた人でもございますので、片山さんを首班にいたしまして、そしてチームをつくりまして、そのチームは片手間でなしに、専心これが決まるまでかかってもらいたいということで一室を設けまして、実はただいまこの
作業に専心しております。
その
状況でございますけれ
ども、地元からぜひわが方に第二定係港を決めてもらいたいという申し出の個所もありますし、あるいはそれがないけれ
ども、机上的に見まして、こういうところは大変適当なところじゃなかろうかと思うところもございます。そういうところをいろいろ選択しまして、二十四、五くらいございましたが、その二十四、五ぐらいの予定地を選択する基準を設けまして、その選択の基準はまたたくさんの要素がございますが、その要素に従って、先ほど申しました専門の皆さんが鋭意
作業に移りまして、だんだんしぼってまいります。しぼってまいるという
意味は、順位をつけて、どういう事態にも対処できるように順位をつけながらただいまその
作業を進めまして、大体終末点に近づきつつあると私は思っております。
それから、「むつ」の行方はどうかという点でございますが、ことし一月三日の毎日新聞でしたか、出たように、何かブラジルに売るとか、各個所から大変申し出があるようだという御
質問でございますけれ
ども、これは前者から
お話しいたしますが、ブラジルに売るといったような点は、私
どもは全然関知しておりません。むしろ、IAEAに行っておられます東京工大でございますか、西脇教授が、長い間
原子力の問題をこちらでやった方で、非常に憂慮をいたしまして、それではということで何かブラジルの人に話したところ、大変ブラジルの方で乗り気になったとかいう
お話でございまして、私
どもは、全然経過も
承知しておりませんし、またそういう方針で進んでおりません。また、この所有権が事業団にあるわけでございまして、その船を国策にも沿わない方向に決めていくということはあり得ないことでございますので、そういうことはないと思っております。また、ブラジルに、話がありますれば、私
どもは
事情をよく話したいと存じます。
それから、ほかに共同
研究等の希望がないか。それは希望がありますけれ
ども、私
どもとしてはそういう余裕はございません。あくまでも
日本の船でございますので、第二定係港を見つけまして、そこであの船の修理もし、実験に入りたいというかたい覚悟でただいま進めております。御
承知のように、
世界で第四番目の船でございまして、いわば米国、ソ連、
ドイツ、
日本という、非常に
日本の科学の名誉をかけた船でございますので、あだやおろそかにはこの船は扱わぬつもりでございます。
それから、四番目の陸奥湾の後始末をどうするかという問題でございますけれ
ども、できた埠頭を壊せなんと言ったってできるわけがございません。ですけれ
ども、あの設備、クレーンとかそういったようなものをどうするのだという問題は、第二定係港の決まり方いかんによりましておのずから態度が決まってくると思います。私の
承知している限りでは、まだ後始末をどうするかというところまで入っておりません。
それから、五番目の現地と約束したことは果たしたかということでありますが、私の
承知しているのでは、鈴木善幸先生が参りましていろいろお約束なさり、私も秋田に当時おりましたが、鈴木さんから電話がありまして、これは親分の大平大蔵大臣にもよく頼んでくれ、自分も頼むがということで、私からもよく頼んで、ひとつ予算だけは、これはもうこれほどの大問題でつけたことでありますから、いろいろ予算の性質という
観点からするとむずかしい予算があるかもしれぬけれ
ども、しかし、この際ぜひつけてもらいたいということで、全部つけて進捗しているというふうに理解しております。
それから、最後の事業団の従業員をどうするかという問題でございますけれ
ども、これは先ほ
ども近江さんでございますか、どなたか
質問がございました。整理等に入る際には、
お話しのように、十分現地の実情等も考慮しながら、トラブル等が起こらないように、円満にいくように処置したいと思っております。