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高橋(寿)
政府委員 多少各論に渡りまして御
説明申し上げますと、まず協同一貫輸送の促進という点につきましては、いま
先生がお話ございましたフェリーの利用、それからもう
一つ、国鉄のフレートライナーの利用、この二つがございます。これはいずれも国鉄あるいはフェリ−というものと
自動車というものとの結びつきをいかに円滑化するかという問題でございまして、協同一貫輸送という形でこれを呼んでおりますけれ
ども、フェリーの航路もずいぶんできてまいりました。それから国鉄のフレートライナーも各地に設定をされてまいりました。そこで、私
どもは、トラック輸送の
制度の面で、このフェリーあるいはフレートライナーを利用しやすくするような通達を出しまして、
利用者の要望にこたえることといたしました。
それからタクシーの相乗りの問題でございますが、これにつきましても、私、先ほど御
説明申し上げました、都市周辺、特に大規模団地を控えております駅と団地の間のバスのサービスがなかなか夜になると手薄になってしまうというところから発した問題でございます。ただ、これにつきましては、私は、本来、現在のバスの終車時間が早過ぎるというところに問題がございますので、これはできるだけバスの運転者、いわゆる労働組合の人たちとも話をしてもらいまして、事業者として、まずかなりのまとまった
需要があるところについては、現在の時間を延長するというのが本旨であると思います。実は、東京周辺につきましては、昨年の秋に運賃
改定をいたしました折に
指導いたしまして、少なくとも十一時までは通常の昼間の
料金のバスを走らせるべきであるということで、現在各会社でそういった
体制を促進しつつございます。ところが十一時過ぎますと、やはりお客の数も大分減ってまいりますし、また通常の
料金ではなかなか
職員の夜勤手当等も払う財源がございませんので、そういった時間帯については、かなり輸送
需要がある場合には、若干の特別
料金を取りまして深夜バスを走らせるという方策をとっております。それからもう
一つ、深夜バスを走らせるほどの
需要がないようなところにつきましては、
先生御
指摘の乗り合いタクシーをやらしているわけでございます。これはたしか一昨年の冬からやっておりますけれ
ども、従来、タクシーはすべて一個の運送契約ということで相乗りを禁止しておりましたけれ
ども、その規定をそのまま実行いたしますと、せっかく二、三人同じ方向に向かって帰るお客がおりますのに、一人一人車を一台ずつ占領して走っていく。まことにこれは不経済でありますし、またエネルギーもよけい使いますし、かつまた利用する人にとりましても、その車が戻ってくるまで待っていなければならぬということもございます。さりとて、いわゆる悪質な相乗り、つまりタクシーの運転手が、四人乗ったら四人から一人前の運賃を取りまして四人分かせぐという悪質相乗りを合法化する形になってはいけないというところから、特に乗り合いタクシー
制度というのをつくりまして、特定の駅で特定の団地との間ピストン輸送するタクシーをあらかじめ選定いたしまして、それに対しては、乗り合いタクシーの切符を売りまして
利用者の
需要にこたえることといたしております。これは大変評判がよくていま各地で行われておりますが、なお、これはバスとタクシーの間隙を埋めるものとしてこれからも推進してまいるつもりでございます。