○沓脱タケ子君 何とかせにゃいかぬということをこれは
大臣も
局長もおっしゃっているのです。ただ、私は
ほんとうにもう一日一日がたいへんだという
状況なんだから、雇用調整交付金でも、それこそ一月一日にこれは資本家に助成する金でさえもそういうふうな緊急
措置までおとりになるということになっているんだからね、賃金をもらえなくて何ともならぬと、
労働債権がどうにもならぬというふうな
状況というのは、これはまさに正月を目の前に控えて実に深刻ですよ。少なくともそういった緊急
措置がとられないものかということを私は申し上げたかったわけです。これは近い将来具体化するであろうというのはすでに決意のほ
ども伺っておるわけですから、これはいつまで待っておれぬじゃないかという話なんですね。
そこで、最後にこの
雇用保険法案について申し上げておきたいのですけれ
ども、そういった点で、いまのいわゆる失業と不況、しかも雇用不安のたいへんな
状況の中では、
雇用保険法でどうも対処できないじゃないかということなんですよね。そういった点で、わが党としては
雇用保険法案はこれはもう絶対賛成できない。少なくとも企業の経営困難を理由にしてどんどん解雇が一方的に拡大されていくというふうなものを押えて、少なくとも失業防止に対する緊急
措置あるいは失業中の
労働者の生活保障、生活を守り、同時に就労の
条件を拡大していく、仕事をつくっていくというふうなこと、それから休業補償の実施、当然ですね、これは。それから失業保険の適用の拡大、これはもうパートタイマーも含めてさっき
局長も言われたからやられるのだと思うけれ
ども、いまでは、現行では失業保険をもらえないというふうな人もいるんで、これは全部適用の拡大、同時に休業補償の緊急融資制度、これは休業補償の実施というけれど、これはやりっきりのお金じゃなくて、私は少なくとも休業補償の緊急融資制度だと、それから
労働債権の支払いを補償する、代行する基金の設定、そういったものを内容にしてどうしてもいまの緊急事態を克服しなければならない、こういう点で、この方向で私
ども共産党といたしましては、本
法案に対する修正案、同時に失業防止のための緊急
措置、
——失
業者の仕事と就労の確保、三つ目は、休業補償の緊急融資制度、同時に
労働債権の支払い基金の設定、そういったものを内容とする
法案の提案をいたしております。そういう
立場で本
法案についての態度を明確にしておくわけですが、いまの緊急事態、これを乗り切っていくためには、少なくとも、緊急に、しかも特別
措置がどうしても必要だ、そういった点をやはり明確にしていくということが、これはもう
雇用保険法案を出したら全部片づきそうな話ではこれはもういただけませんので、その意見を明確にしておいて、
雇用保険法案に対する
質疑は一応終わりたいと思います。
そうして引き続き残っております時間で、同時に上程をされております労災保険法の改正についてお尋ねをしておきたいと思います。
で、今回上程されております改正というのは一定の改善であるというふうに私
どもも評価をしております。しかし、労災保険の原則というのはこれも他の社会保険と異なりまして、
労働災害と
職業病というのは当然資本家が完全補償の義務があるんだと、で、給付の面ではこの原則を適用するのが当然なんだ。またILOの百二十一号勧告から見ましても、その水準に満たない面も多くあります。近年、高度成長政策のための合理化の進行で急増している
職業病の認定と
予防をめぐって問題はまだ多うございます。これは百二十一号勧告には「反証がない限り、次の場合には、当該
疾病は、
職業に起因するものと推定すべきである。」として、原則的に
業務に起因しないとする使用者の反証がない限り、一定の要件のもとでは
職業病とすべきであるとしておりますけれ
ども、これらの点では、なお現行の労災保険法ではおくれているというふうに考えます。
この問題、もう残り時間少ないですから、具体的に
質疑をする時間がないのですけれ
ども、そこで、私は労災補償の原則というのは資本家に完全補償の義務があると言いましたが、この点から見て今後さらに改善されるべきだというふうに考えるわけです。そういう上に立って残された時間で、朝も片山委員から提案をされておりましたが、脊損患者の御要望、その御要望に即して労災保険法の改善あるいは運用上の改善ですね、そういった点についてお伺いをしていきたいと思っているわけです。
で、
最初は、給付の基礎日額の最低保障額の引き上げ、これはことしは千三百八十円だと言われておりますが、五十年度はどのくらいにするか、これはせんだっても脊損患者、たいへん不自由なからだを押してわざわざ御陳情に見えたわけですけれ
ども、少々スライドして上に上がっても底が抜けたらさっぱり話にならぬと、日数がふえても、
——今度の改善では日数がふえているんですね、給付の。そういう改善がなされても底が抜けたら何にもならぬということで、給付基礎日額の最低保障というのは非常に重要だと思うんですが、これは五十年度はどのくらいになさるおつもりですか。