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渡部(一)
委員 さて、それから私がさらに申し上げたいのは、そのIAEAのいまの
お話でも明らかでありますが、核防条約の
日本政府調印の際の声明の三項に関しては、こういう
努力をなさっておられる。ところが、第四項に対しての
日本政府の
努力というものですね。超大国が核軍縮を進めることを条件とした第四項目であります。その第四項目についての
日本政府側の
努力というもの、それがあっていいんじゃないかと私は思います。まあ米ソ超大国がそうした
考え方を持っておってぐいぐい進めておる、それはいかぬぞという意思表示をして、わがほうがそれに入るためにはそういうことをやめてくれよということを宣言した、それはりっぱである。だけれ
ども、それをじっと座して待っているという
関係では私はうなづけないと思います。
日本の
努力は、少なくとも
外交努力としては小さくて影響性が少ないというふうに見えるかもしれない。しかし、
日本政府がこの核軍縮問題について熱烈的に取り組んだという証拠がない。
大臣、おかしなことを申し上げますけれ
ども、この前予算
委員会でも私同じようなことを幾つか御
質問しようとして
準備をしたわけでありますが、私は、この
質問をするために、核軍縮問題について
政府に要求して、資料をとろうとしました。それで三週間たつわけであります。私の手に資料は一枚も来ない。
日本政府側の、核軍縮に対してどういうことをやったのかという資料を要求したのです。ない。図書館のほうにも要求してありますが、これまたなし。
世界の核装備というものがどの程度の限界にいったのかというような
基本的なものにまで、私はいろいろ各種類資料を要求しているのですが、入手不可能であります。
つまり、私が申し上げる
ことば、材料を持っていないものについて議論をすることはできない、議論をすることのできないものについて意思をきめることはできない、意思をきめることのできないものについて交渉することは不可能だと私は思います。私は、だから
日本外交で核軍縮政策というか、非核政策というか、名称はどういうふうに言うのが適切かわかりませんけれ
ども、そうした問題について相談されたことがないのではないかという疑いをいま持っておるのです、重大な疑惑を。あのめんどくさい韓国の
経済援助に対して資料を要求した際、やはり同じようなことが起こりました。ですけれ
ども、あのときに
経済協力局から私のほうは二週間後に資料をちょうだいしました。今度は核といったとたんに全然出てこないで三週間たちました。つまり、私は中身はないんじゃないかと心配いたしております。きょうは私は直ちに
政府にあれこれ
答弁を迫っているのではない。ただ
基本的なことをいま幾つか
大臣から率直な
お話を伺いました。だけれ
ども、御
答弁の節々から見ても、そういう
調査資料が一枚もあがってこないところから見ても、
日本に非核政策というのはないんじゃないかという疑いを抱いているわけであります。
大臣、この辺はひとつ解明をし、そしてルールをつくり、路線を敷いていただいたらどうかと私は思っております。