○
説明員(
山岸勘六君) 第一番目に、過密ダイヤじゃないか、したがって、必要があれば
国民の了解を得てダイヤを減らすべきじゃないかという御指摘でございましたけれ
ども、私
ども、現在最高一時間に八本の列車を
新幹線では運転いたしておるわけでありますが、私
どもとして、八本程度の列車、一時間に八本でありますから、しかもダイヤは
在来線と違って非常に単純化したダイヤでございますから、これをお守りできないようでは
ほんとうに私
どもは恥ずかしい
状態にあるわけであります。決して私は過密であるという認識は持っていないのでありますけれ
ども、しかし問題は、やはり多客期におきます、多数お客さんの殺到する時期というものは、
新幹線でも身動きがならないというような乗り方をしていただいたところもあるわけでありまして、これらにつきまして、やはり私
ども、もっとPRをし、あるいはまたもっと根本的に考え直してみる必要があるんじゃないかということで、目下担当常務が
関係者を集めて
検討しているところでございます。
なお、将来につきまして、
新幹線は一体どの程度延びるんだろう、どこまで
東海道新幹線というものはお客さんを運べるんだということにつきましても、やはり先ほど申し上げました
新幹線技術
調査委員会の中で
検討を進めていくことにいたしておる次第であります。
それから、速度に無理があるんじゃないかということでありますけれ
ども、現在、営業線、
東海道新幹線におきまして、運転士に運転させております最高速度が二百十キロまででありますが、ダイヤを書く上におきましては最高二百キロで書いているのでありまして、また、性能的にも二百六十キロというようなところを十分試験をいたしました中で二百キロのダイヤを設定いたしているわけであります。私
どもはこの速度に性能的に無理があるという判断をいたしておりません。
それから、運輸
大臣に御
報告申し上げました
恒久対策につきましては、平常
状態のほかに大体千百億ぐらいかかりますということを
大臣に申し上げ、
大臣のほうからも
努力するというおことばをいただいておるわけでありまして、そうでございますので、私
どもとしては十二分に自信を持ってこの
対策を遂行してまいるつもりでございます。
なお、新しく新線建設する場合に、技術的にはどういうふうに考えているかという御質問が四番目でありますが、これは
新幹線の
新大阪−岡山間を見ていただきましてもわかりますように、あるいはまた岡山以西につきましても、順次新しくなれば、私
ども一日も技術を休んでおりませんので、技術の進歩を追求してまいりますので、したがいまして、当然新しい線区のほうが過去のものよりも技術的にすぐれたものになっていくということは、私当然ではなかろうかと思うのであります。
なお、今後の問題として、やはり一番むずかしいのは雪害地区の、
新幹線の雪害
対策ということではなかろうかというふうに思っております。この点につきましても勉強中でございます。
それから、
新幹線建設をスローダウンしても、いわゆる現在走っているところをじょうぶにしていくべきではないかという御質問ではなかったかと思うのでありますが、これは
新幹線建設が、現在線の
安全対策を十二分に施すために人手、金等の問題でスローダウンせざるを得ないということになれば、その
時点でまた
運輸省とよく御相談をさせていただきたいと思うわけでありますけれ
ども、本来、
東海道新幹線につきましては、いわゆる
在来線の全体の中での修繕、工事費の中で運営させていただいておりますので、何に
重点的に使っていくかということにも相なろうかとも思いますので、とりあえず新線建設費をこちらに回すという考えは持っていないわけであります。
なお、異常時におきます列車にお客さんが閉じ込められた場合の緊急措置につきまして、過去において多々至らない点があったことをおわびいたしますが、私
どもといたしまして、まず異常時におきましては、列車を中間に置かない、トンネル内に置かない、特に鉄橋の上には置かないというようなことで、できるだけ早急に駅へ持っていくことを最
重点にいたしております。なお、それが他の列車の
関係上きわめて困難な場合には、たいへん失礼な話ではありますけれ
ども、下り列車から上り列車へ渡し板で渡っていただくというようなことも過去においてやっていただいておるわけでありますが、御指摘のとおり、列車の中に閉じ込められるという
状態はやはり人間らしからざる
状態にお客様を置くことでございますので、私
どもといたしまして、最大の
努力を払って、さらに今後とも研究を重ね、あるいは救護班等も設置いたしておりますけれ
ども、これらの設置方についても反省を含めて万全を期してまいりたいと思います。
で、なお、情報網の設定につきまして御指摘があったわけでありますけれ
ども、今後、駅に自動的に列車のおくれが出る装置とか、また同時に、それが車掌へも伝播されるようなシステムというものにつきまして、早急に開発、
実施してまいりたい。新しい山陽
新幹線につきましては、きわめて簡単にこれができるわけでありまして、やるようにいま工事を進めているところであります。情報網につきましては、ほとんどこれは限界がないわけでありますけれ
ども、現在の
状態で十分であるとは考えておりませんので、今後一そう
努力を続けてまいりたいというふうに思います。