○国務大臣(
小坂徳三郎君) ただいまきわめて総括的な御質問、御
意見を賜わりまして、特に私といたしましては、今回の当
委員会の御
報告はいずれもわれわれが現在かかえて苦しんでいる問題ばかりでございまして、まあそうした問題につきまして、きわめて端的に御指摘をいただいておりまして、われわれといたしましてはいろいろ答弁はいたしておりますが、その気持ちはここに述べられておりまする
委員会の御
報告、まことにそのとおりだと思う点が多々ございます。今後は、基本的に、ただいま仰せられました
委員会の御
報告の線をできるだけ行政の中で生かしていくという基本的な気持ちをまず申し上げたいと思います。そのために、やはりこの行政の仕組みの
問題等もございますが、私はやはりある程度のタイムスケジュールを持つべきだと思います。特に
沖繩に
復帰前から引き続いて何回も行かれた方々の一致した見方というものは、
委員のただいま仰せられましたような非常に厚化粧をしたということになりますか、あるいはやや表面的な問題に走り過ぎたということはわれわれも反省をいたしておるところでございまして、基本的には御指摘のようなまず
農業の振興とか、それは水だと私は思います。同時に、このようにがさがさしてしまった
沖繩に落ち着きを取り戻すということは、同時にこの文化、古い伝統、そうしたものも色濃く今後の施策の中に生かしながら、落ち着いた県になってもらう。それは同時にまた、
米軍の
基地の
問題等ももちろん関連ございます。万般それらの諸点を踏まえて努力をいたしたいと思いますので、今後またよろしく御
指導賜わりたい。率直に私はそういう
考えを持っておるものでございます。
なお、具体的にただいま百万の人口は
沖繩では無理だというような見解があったということでございますが、私たちの間でまだ県からは、県の見解としては百万を養うんだという基本的な姿勢をくずしおらないわけでございますし、われわれもまた、百万の人口を養うということをあくまで基本に置いて
振興開発計画を推進してまいりたいという
考え方にはいささかも変更をしておるつもりはございません。ただ、現在起きておりまする駐留軍労務者の離職問題が、だんだんと
基地の縮小に伴って大規模であるということは事実でございまして、これらにつきましては、緊急にこの失業
対策を展開するためには、ある場合には
本土との交流の中で全体の問題としてこれを取り上げていくということがあるいは
解決を
促進するかもしれないという
考え方は、非公式でございますが私自身は持っておるわけでございます。まあその点につきまして、百万の人口を養うことを放棄したというふうにおとりいただくことはたいへん困るのでございまして、むしろ
解決を円滑に進めるために
本土との交流というものもある時点において、きわめて短期間だと思いますが、そうしたことを展開したほうが駐留軍労務者の失業問題に対しての
解決を進め得る場合もあるというふうに
考えておるわけでございます。特にこの問題につきましては、先般総評の市川議長たちも私のところに来られまして、この失業問題についてのいろいろな話し合いをいたしましたが、そのときにも、ある時点においてはそうした
本土との全面的な交流と申しますか、そうしたことも踏まえて検討してもらってもいいんだということも言っておりました。何も私はその
発言に
責任を求めるものではございませんが、一つの
意見としてはそのようなことも言われておることも事実でございます。しかし、われわれといたしましては、あくまでできるだけ現在の非常に景気不振の間でございますが、
沖繩の
農業基盤やその他の
生活環境を十分
整備して、島を離れるということのないような、そうした基本的な施策を強力に進めてまいりたい。五十年度の予算要求等もそうした点を踏まえまして、従来やや軽視されておりました離島振興等につきまして、これはもちろん
農業振興が中心でございます。そうしたことを色濃く踏まえた予算要求を現在いたしておるわけでございまして、今後またよろしくお願い申し上げたいと思っております。