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1974-09-09 第73回国会 衆議院 決算委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十九年九月九日(月曜日)     午前十時二十二分開議  出席委員    委員長 臼井 莊一君    理事 井原 岸高君 理事 松岡 松平君    理事 久保田鶴松君 理事 庄司 幸助君       赤澤 正道君    片岡 清一君       中村 弘海君    野中 英二君       吉永 治市君    平林  剛君       藤田 高敏君    坂井 弘一君  出席国務大臣         大 蔵 大 臣 大平 正芳君  委員外出席者         大蔵大臣官房日         本専売公社監理         官       西沢 公慶君         大蔵省主計局次         長       辻  敬一君         大蔵省理財局次         長       後藤 土男君         会計検査院長  白石 正雄君         会計検査院事務         総局次長    鎌田 英夫君         会計検査院事務         総局第一局長  高橋 保司君         会計検査院事務         総局第四局長  桜木 拳一君         会計検査院事務         総局第五局長  中村 祐三君         日本専売公社総         裁       木村 秀弘君         国民金融公庫総         裁       澤田  悌君         日本開発銀行総         裁       石原 周夫君         日本輸出入銀行         総裁      澄田  智君         決算委員会調査         室長      東   哲君     ————————————— 委員異動 九月九日  辞任         補欠選任   石田 博英君     片岡 清一君   大石 武一君     野中 英二君   中尾  宏君     中村 弘海君 同日  辞任         補欠選任   片岡 清一君     石田 博英君   中村 弘海君     中尾  宏君   野中 英二君     大石 武一君     ————————————— 七月三十一日  一、昭和四十六年度一般会計歳入歳出決算    昭和四十六年度特別会計歳入歳出決算    昭和四十六年度国税収納金整理資金受払計    算書    昭和四十六年度政府関係機関決算書  二、昭和四十六年度国有財産増減及び現在額総    計算書  三、昭和四十六年度国有財産無償貸付状況総計    算書  四、昭和四十七年度一般会計歳入出決算    昭和四十七年度特別会計歳入出決算    昭和四十七年度国税収納金整理資金受払計    算書    昭和四十七年度政府関係機関決算書  五、昭和四十七年度国有財産増減及び現在額総    計算書  六、昭和四十七年度国有財産無償貸付状況総計    算書  七、歳入歳出の実況に関する件  八、国有財産増減及び現況に関する件  九、政府関係機関経理に関する件  一〇、国が資本金を出資している法人の会計に   関する件  一一、国または公社が直接または間接に補助   金、奨励金助成金等を交付しまたは貸付   金、損失補償等財政援助を与えているもの   の会計に関する件 の閉会中審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  昭和四十七年度一般会計歳入歳出決算  昭和四十七年度特別会計歳入歳出決算  昭和四十七年度国税収納金整理資金受払計算書  昭和四十七年度政府関係機関決算書  昭和四十七年度国有財産増減及び現在額総計算  書  昭和四十七年度国有財産無償貸付状況総計算書  (全所管大蔵省所管大蔵省関係政府関係機  関)      ————◇—————
  2. 臼井莊一

  3. 大平正芳

    大平国務大臣 昭和四十七年度一般会計歳入歳出決算特別会計歳入歳出決算国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書会計検査院検査報告とともに前国会に提出し、また、昭和四十七年度の国の債権の現在額並びに物品増減及び現在額についても前国会報告いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。  昭和四十七年度予算は、昭和四十七年四月二十人目に成立いたしました。  この予算は、わが国経済国際経済との調和をはかりつつ、国民福祉の向上をはかるという基本方針のもとに編成されたものであります。  さらに、その後における人事院勧告実施等に伴う公務員の給与改善等について措置するほか、経済情勢の変化に伴い、特に緊要となった経費について所要の措置を講ずるため、昭和四十七年十一月十三日補正予算が成立いたしました。  この補正によりまして、昭和四十七年度一般会計予算は、歳入歳出とも十二兆千百八十九億四千九百十三万八千円となりました。  以下、昭和四十七年度決算について、その内容を数字をあげて御説明申し上げます。  まず、一般会計におきまして、歳入決算額は十二兆七千九百三十八億七千二百六万円余、歳出決算額は十一兆九千三百二十一億七千二百八万円余でありまして、差し引き八千六百十七億九十八万円余の剰余を生じました。  この剰余金は、財政法第四十一条の規定によりまして、一般会計昭和四十八年度歳入繰り入れ済みであります。  なお、昭和四十七年度における財政法第六条の純剰余金は二千八百五十七億三千九十二万円余となり、この純剰余金の二分の一を下らない金額は、財政法第六条第一項の規定によりまして、公債または借入金の償還財源に充てることとなるわけであります。  以上の決算額予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額十二兆千百八十九億四千九百十三万円余に比べて六千七百四十九億二千三百九十二万円余の増加となるのでありますが、この増加額には、前年度剰余金受け入れ予算額に比べて増加した額三千百二億千百五十七万円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、昭和四十七年度歳入の純増加額は三千六百四十七億千二百三十五万円余となるのであります。その内訳は、租税及印紙収入における増加額六千三百九十六億四百四万円余、専売納付金における増加額百五十二億千三十万円余、官業益金及び官業収入における増加額三億七千九百七十一万円余、政府資産整理収入における増加額三百三億九千九百五十九万円余、雑収入における増加額三百九十一億五千四百九十万円余、公債金における減少額三千六百億三千六百二十万円となっております。  一方、歳出につきましては、予算額十二兆千百八十九億四千九百十三万円余に、昭和四十六年度からの繰越額九百五億三千五百六十四万円余を加えました歳出予算現額十二兆二千九十四億八千四百七十七万円余に対しまして、支出済歳出額は十一兆九千三百二十一億七千二百八万円余でありまして、その差額二千七百七十三億千二百六十九万円余のうち、昭和四十八年度に繰り越しました額は千八百六十五億九千九百八十三万円余となっており、不用となりました額は九百七億千二百八十五万円余となっております。  次に、予備費でありますが、昭和四十七年度一般会計における予備費予算額は千百億円であります。その使用額は千九十九億五千四百八十五万円余でありまして、その使用につきましては、別途前国会に提出の予備費使用承諾案について御審議をいただきましたので、説明を省略させていただきます。  次に、一般会計国庫債務負担行為について申し上げます。  財政法第十五条第一項の規定に基づき国が債務を負担することができる金額は四千七百六十一億二百二十六万円余でありますが、実際に負担いたしました債務額は四千五百八十三億七千二百九十五万円余でありますので、これに既往年度からの繰越債務額四千三百六十四億七千四百十七万円余を加え、昭和四十七年度中に支出その他の理由によって債務が消滅いたしました額三千三百九億七千六百六十万円余を差し引きました額五千六百三十八億七千五十二万円余が、翌年度以降に繰り越された債務額になります。  財政法第十五条第二項の規定に基づき国が債務を負担することができる金額は三百億円でありますが、実際に負担いたしました債務額は二百九十五億九千九百九十九万円余でありますので、これに既往年度からの繰越債務額百四十八億七千八百九万円余を加え、昭和四十七年度中に支出その他の理由によって債務が消滅いたしました額百四十八億七千八百九万円余を差し引きました額二百九十五億九千九百九十九万円余が、翌年度以降に繰り越された債務額になります。  次に、昭和四十七年度特別会計決算でありますが、同年度における特別会計の数は四十一でありまして、これらの決算内容につきましては、特別会計歳入歳出決算によって御了承願いたいと存じます。  なお、これらの特別会計歳入歳出決算額合計いたしますと、歳入決算において二十二兆五千六百七十二億五千四百九十七万円余、歳出決算において十九兆三千六百九十七億二千七百二十六万円余であります。  次に、昭和四十七年度における国税収納金整理資金受け入れ及び支払いでありますが、同資金への収納済額は十兆三百二十六億六千三百三十五万円余でありまして、この資金からの歳入への組入額等は十兆五十一億四千五百七十三万円余でありますので、差し引き二百七十五億千七百六十二万円余が、昭和四十七年度末の資金残額となります。これは、主として国税にかかる還付金として支払い決定済みのもので、年度内に支払いを終わらなかったものであります。  次に、昭和四十七年度政府関係機関決算でありますが、日本専売公社日本国有鉄道及び日本電信電話公社決算内容につきましては、別途それぞれの主務大臣から御説明申し上げる予定であります。  また、その他の政府関係機関決算内容につきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと存じます。  次に、国の債権の現在額でありますが、昭和四十七年度末における国の債権総額は十九兆九百八十八億千四百二十三万円余でありまして、その内容の詳細につきましては、昭和四十七年度国の債権の現在額総報告によって御了承願いたいと存じます。  次に、物品増減及び現在額でありますが、昭和四十七年度中における純増加額は千六十四億四千九百二十万円余でありますので、これに前年度末現在額六千九百十億八千八百十九万円余を加えますと、昭和四十七年度末における物品総額は七千九百七十五億三千七百四十万円余となります。その内訳の詳細につきましては、昭和四十七年度物品増減及び現在額総報告によって御了承願いたいと存じます。  以上、昭和四十七年度一般会計歳入歳出決算特別会計歳入歳出決算国税収納金整理資金受払計算書政府関係機関決算書等につきまして、その大要を御説明申し上げた次第であります。  なお、昭和四十七年度予算執行につきましては、予算の効率的な使用経理の適正な運営に極力意を用いてまいったのでありますが、なお、会計検査院から百七十六件にのぼる不当事項について指摘を受けましたことは、まことに遺憾にたえないところであります。  これにつきましては、今後一そう経理改善努力を傾注いたす所存であります。  何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
  4. 臼井莊一

  5. 白石正雄

    白石会計検査院長 昭和四十七年度決算検査報告に関する概要について御説明を申し上げます。  昭和四十七年度歳入歳出決算は、四十八年十月十三日内閣から送付を受け、その検査を終えて、昭和四十七年度決算検査報告とともに四十八年十二月十日内閣に回付いたしました。  昭和四十七年度一般会計決算額は、歳入十二兆七千九百三十八億七千三百六万余円、歳出十一兆九千三百二十一億七千二百八万余円でありまして、前年度に比べますと、歳入において二兆八千二百三十億千三百八十万余円、歳出において二兆三千七百十億四千八十七万余円の増加になっており、各特別会計決算額合計額は、歳入二十二兆五千六百七十二億五千四百九十七万余円、歳出十九兆三千六百九十七億二千七百二十六万余円でありまして、前年度に比べますと、歳入において二兆九千三百九十八億六千八百三万余円、歳出において二兆五千六十一億三千四百万余円の増加になっております。  なお、国税収納金整理資金は、収納済額十兆三百二十六億六千三百三十五万余円、歳入組入額九兆七千七百七十億七千二百五十万余円であります。  政府関係機関昭和四十七年度決算額総計は、収入八兆五千九百七十九億九千四百二万余円、支出八兆千三十二億四千七百六十五万余円でありまして、前年度に比べますと、収入において一兆四千四百五十六億八千九百三十七万余円、支出において一兆三千二百七十九億二千六百四十万余円の増加になっております。  次に、検査の結果について申し上げます。  昭和四十七年度歳入歳出等に関し、国及び政府関係機関等から提出された計算書二十三万合冊及び証拠書類六千二百八万余枚につきまして書面検査を行ない、また、三千余の局所等につきまして四万余人日をもって実地検査を行ないました。  このようにして検査いたしました結果につき、その概要説明いたします。  まず、不当事項について申し上げます。  不当事項として検査報告に掲記いたしましたものは、合計百七十六件でありますが、これを加入、支出等の別に分類し、態様別金額を概計いたしますと、次のとおりであります。すなわち、収入に関するものとしては、租税収入徴収額が不足していたものなどが十億三千五百万円、保険料収入徴収額が不足していたものが四千八百万円、支出に関するものとしては、工事施行及び物品調達計画が適切でなかったため不経済になったものが千二百万円、工事費及び物品購入費積算が適切でなかったため契約額割り高になったものが二千五百万円、保険金等の支給が適切でなかったものが五千七百万円、補助事業実施及び経理が適切でなかったものが二億三千八百万円であり、以上のほか、物品管理が適切でなかったため損害を生じたものが五百万円、職員の不正行為による損害を生じたものが二千百万円ありまして、これらの合計額は、十四億四千五百万円になっております。これを前年度の十五億四千七百万円に比べますと、一億百万円の減少になっております。  これらの不当事項は、租税工事物件保険補助金不正行為の項目に分けて検査報告に記述してありますが、特に、工事及び物件並びに補助金に関するものにつきまして説明いたします。  工事につきましては、不経済な結果になったと認められるなどの事例を毎年度指摘しておりますが、四十七年度におきましても、農林省及び日本国有鉄道におきまして、工事施行に際し計画が適切でなかったため不経済な結果になったと認められるもの、工事費積算が適切でなかったためひいては契約額割り高になったと認められるものが見受けられ、また、物件につきましても、防衛庁及び文部省におきまして、物品調達に際し仕様が適切でなかったため不経済な結果になったと認められるもの、物品購入費積算が適切でなかったためひいては契約高割り高になったと認められるもの、物品管理が適切でなかったため損害を生じたものが見受けられます。  補助金につきましては、その経理が不当と認められる事例を毎年度多数指摘して注意を促してきたところでありますが、四十七年度におきましても 農林省、建設省などの公共事業関係のものにつきまして、工事の施工が不良になっているものなどがまだ少なからず見受けられますし、また、その他の補助金につきましても、補助の目的に沿わない結果になっているものなどが見受けられます。  次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項について説明いたします。  四十七年十二月から四十八年十一月までの間におきまして、会計検査院法第三十四条の規定により意見を表示し是正改善処置を要求いたしましたものは十一件であります。  この内訳は、文部省病理解剖にかかわる経理に関するもの、運輸省のしゅんせつ工事予定価格積算に関するもの、日本国有鉄道軌道保守用機械の活用及び今後の導入に関するもの、しゅん功図及び保守台帳作成に関するもの、日本電信電話公社RDワイヤ撤去費積算に関するもの、日本住宅公団団地住宅給排水等屋内衛生設備工事予定価格積算に関するもの、道路舗装工事予定価格積算に関するもの、日本道路公団高速道路アスファルト舗装工事予定価格積算に関するもの、首都高速道路公団の高架橋工事等における鋼製支保工費積算に関するもの、日本鉄道建設公団しゅん功図作成に関するもの、動力炉・核燃料開発事業団の動力炉等建設事業にかかわる建築、土木工事予定価格積算に関するものであります。  以上をもって概要説明を終わります。  会計検査院といたしましては、機会あるごとに関係各省各庁などに対して、適正な会計経理執行について努力を求めてまいりましたが、なお、ただいま申し述べましたような事例が見受けられますので、関係各省各庁などにおいてもさらに特段の努力を払うよう、望んでいる次第であります。
  6. 臼井莊一

  7. 大平正芳

    大平国務大臣 次に、昭和四十七年度国有財産増減及び現在額総計算書並び昭和四十七年度国有財産無償貸付状況総計算書を、会計検査院検査報告とともに前国会報告いたしましたので、その概要を御説明申し上げます。  まず、昭和四十七年度国有財産増減及び現在額総計算書概要について申し述べます。  昭和四十七年度中に増加いたしました国有財産は、行政財産五千七百二十億八千五十万円余、普通財産九千六百四十三億九千十一万円余、総額一兆五千三百六十四億七千六十二万円余であり、また同年度中に減少いたしました国有財産は、行政財産二千百十一億五千八百二十五万円余、普通財産三千七百十七億五千三百七十四万円余、総額五千八百二十九億千二百万円余でありまして、差し引き九千五百三十五億五千八百六十一万円余の純増加となっております。これを昭和四十六年度末現在額九兆八千三百五十七億八千六百四十四万円余に加算いたしますと十兆七千八百九十三億四千五百六万円余となり、これが昭和四十七年度末現在における国有財産総額であります。  この総額内訳分類別及び種類別に申し上げますと、行政財産においては、公用財産四兆五百四十六億五百六十万円余、公共用財産千六百四十九億七千四百三十五万円余、皇室用財産千七百二億九千九百四十七万円余、企業用財産一兆五千五百六十七億四千二百六十三万円余、合計五兆九千四百六十六億二千二百八万円余となっており、普通財産においては四兆八千四百二十七億二千二百九十八万円余となっております。なお、この普通財産のうち三兆九千三十六億八千二百八万円余は政府出資等となっております。  また、国有財産総額内訳区分別に申し上げますと、土地三兆五千五百八十二億三千七百十八万円余、立木竹六千二百八十八億八千九百三万円余、建物一兆三千四百四十億九千六百二十六万円余、工作物九千五百二十七億五千六百二十八万円余、機械器具九億八千五百六十五万円余、船舶二千百九十三億二千五百五十九万円余、航空機千七百八十九億千八百二十九万円余、地上権等六億九千二百七万円余、特許権等十七億六千二百六十万円余、政府出資等三兆九千三十六億八千二百八万円余、合計十兆七千八百九十三億四千五百六万円余となっております。  次に、国有財産増減内容につきまして、その概要を申し上げます。  まず、昭和四十七年度中における増加額を申し上げますと、前述のとおり、その総額は一兆五千三百六十四億七千六十二万円余であります。その内訳を申し上げますと、  第一に、国と国以外の者との間の異動によって増加した財産は一兆五百三十三億千二十八万円余でありまして、そのうち、購入、新営工事政府出資等歳出を伴うものは八千八百十九億二百三万円余、現物出資交換寄付等歳出を伴わないものは千七百十四億八百二十五万円余となっております。  第二に、国の内部における異動によって増加した財産は四千八百三十一億六千三十三万円余でありまして、そのうち、各省各庁または各省各庁の部局等の間における財産移管等調整上の増加は四千四百四十三億二千九百六十九万円余、土地実測立木竹の実査等整理上の増加は三百八十八億三千六十三万円余となっております。  次に、減少額について申し上げますと、その総額は五千八百二十九億千二百万円余であります。その内訳を申し上げますと、  第一に、国と国以外の者との間の異動によって減少した財産は千百八十二億三千百七十五万円余でありまして、そのうち、売り払い、出資金回収等歳入を伴うものは四百三十三億二千九百八十七万円余、交換譲与等歳入を伴わないものは七百四十九億百八十七万円余となっております。  第二に、国の内部における異動によって減少した財産は四千六百四十六億八千二十四万円余でありまして、そのうち、各省各庁または各省各庁の部局等の間における財産移管等調整上の減少は四千三百三十二億七千四百十万円余、土地実測立木竹の実査等整理上の減少は三百十四億六百十四万円余となっております。  以上が昭和四十七年度国有財産増減及び現在額総計算書概要であります。  次に、昭和四十七年度国有財産無償貸付状況総計算書概要について申し述べます。  昭和四十七年度中に増加いたしました無償貸付財産総額は百七十六億百三十万円余であり、また同年度中に減少しました無償貸付財産総額は九十七億七千三百五十七万円余でありまして、差し引き七十八億二千七百七十二万円余の純増加となっております。これを昭和四十六年度末現在額千七百四十一億千四百七十七万円余に加算いたしますと千八百十九億四千二百五十万円余となり、これが昭和四十七年度末現在において無償貸し付けをしている国有財産総額であります。  この増減のおもなるものを申し上げますと、  増加したものは、公園の用に供するもの百七十二億千八百九十九万円余、生活困窮者収容施設の用に供するもの一億三千六百十五万円余等であります。  次に、減少したものは、公園の用に供するもの九十三億五千二十万円余、生活困窮者収容施設の用に供するもの一億九千八百二十六万円余等であります。  以上が昭和四十七年度国有財産無償貸付状況総計算書概要であります。  なお、これらの国有財産の各総計算書には、それぞれ説明書が添付してありますので、それによって細部を御了承願いたいと思います。  何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
  8. 臼井莊一

  9. 白石正雄

    白石会計検査院長 昭和四十七年度国有財産検査報告につきまして、その概要説明いたします。  昭和四十七年度国有財産増減及び現在額総計算書及び昭和四十七年度国有財産無償貸付状況総計算書は、四十八年十月二十三日内閣から送付を受け、その検査を終えて、十二月十日内閣に回付いたしました。  四十六年度末の国有財産現在額は九兆八千三百五十七億八千六百万余円でありましたが、四十七年度中の増が一兆五千三百六十四億七千万余円、同年度中の減が五千八百二十九億千二百万余円ありましたので、差し引き四十七年度末の現在額は十兆七千八百九十三億四千五百万余円になり、前年度末に比べますと九千五百三十五億五千八百万余円の増加になっております。  次に、国有財産無償貸し付け状況について申し上げますと、四十六年度末に千七百四十一億千四百万余円でありますが、四十七年度中の増が百七十六億百万余円、同年度中の減が九十七億七千三百万余円ありましたので、差し引き七十八億二千七百万余円の増加を見まして、四十七年度末の無償貸付財産総額は千八百十九億四千二百万余円になっております。  検査の結果、昭和四十七年度国有財産増減及び現在額総計算書に掲載されている国有財産に関して不当と認めた事項あるいは意見を表示しまたは処置を要求した事項はありません。
  10. 臼井莊一

    臼井委員長 これにて昭和四十七年度決算外二件の説明聴取を終わります。     —————————————
  11. 臼井莊一

    臼井委員長 次に、大蔵省所管及び大蔵省関係の各政府関係機関について審査を行ないます。  まず、大蔵大臣から概要説明を求めます。大平大蔵大臣
  12. 大平正芳

    大平国務大臣 昭和四十七年度大蔵省主管一般会計歳入決算並びに大蔵省所管一般会計歳出決算、各特別会計歳入歳出決算及び各政府関係機関収入支出決算につきまして、その概要を御説明いたします。  まず、一般会計歳入決算について申し述べます。  昭和四十七年度歳入決算額は十二兆三千二百十二億七千三百四十八万円余でありまして、これを歳入予算額に比較いたしますと五千七百九十三億五千四百二十七万円余の増加となっております。  以下、歳入決算額のうち主なる事項について簡単に申し述べます。  第一に、租税及び印紙収入でありますが、その決算額は九兆四千八百六十一億三千五百四十三万円余で、これを予算額に比較いたしますと五千八百六十五億三千五百四十三万円余の増加となっております。これは、所得税及び法人税において課税額の伸びが予定を上回ったこと等によるものであります。  第二に、公債金でありますが、その決算額は一兆九千四百九十九億六千三百八十万円で、これを予算額に比較いたしますと三千六百億三千六百二十万円の減少となっております。これは、租税収入等が予定より増収となることが確実に見込まれたこと等により、公債の発行額を予定より減額したことによるものであります。  以上のほか、専売納付金三千三百六十七億千八百四十四万円余、官業益金官業収入三十億七千七百六十七万円余、政府資産整理収入四百四十二億九千九百四十一万円余、雑収入九百十三億五千六十七万円余、前年度剰余金受け入れ四千九十七億二千八百四万円余となっております。  次に、一般会計歳出決算について申し述べます。  昭和四十七年度歳出予算現額は八千七百二十億五十二万円余でありまして、支出済歳出額は八千五百三十九億六千九百八十九万円余、翌年度へ繰り越した額は七十五億二千九百五十二万円余でありまして、差し引き不用額は百五億百十万円余となっております。  以下、経費のうち、おもなるものについてその概要を申し述べます。  まず第一に、国債費につきましては、国債整理基金特別会計へ繰り入れるため四千五百四十二億七千五百六万円余を支出いたしましたが、これは、一般会計の負担に属する国債及び借入金の償還及び利払の財源並びに事務取り扱い費に充てるためのものであります。  第二に、政府出資につきましては、六百十六億円を支出いたしましたが、これは、海外経済協力基金等への出資であります。  第三に、特殊対外債務等処理費につきましては、二百五十二億六百五十万円余を支出いたしましたが、これは、賠償等特殊債務処理特別会計への繰り入れ及びビルマ、韓国等に対する経済協力の実施のためのものであります。  この支出のほか、相手国の国内事情等のため三十二億一千六十八万円余が翌年度へ繰り越しとなっております。  第四に、経済協力費につきましては、百四億一千七百八十五万円余を支出いたしましたが、これは、開発途上国等に対する食糧等特別援助等のためのものであります。  この支出のほか、対外食糧等特別援助費等につきましては、相手国の国内事情等のため十八億三千九百十四万円余が翌年度へ繰り越しとなっております。  第五に、産業投資特別会計へ繰り入れにつきましては、同会計の行なう産業投資支出の財源に充てるため六百九十七億円を支出いたしました。  第六に、アジア開発銀行出資金につきましては、その出資払い込みのため二十六億七千五百二十万円を支出いたしました。  第七に、国民金融公庫補給金につきましては、国民金融公庫の業務の円滑な運営に資するために必要な補給金として八億円を支出いたしました。  第八に、沖繩返還協定特別支出金につきましては、三百八億円を支出いたしました。  以上申し述べました経費のほか、科学的財務管理方法導入準備調査費、国家公務員共済組合連合会等助成費、国庫受入預託金利子、公務員宿舎施設費、特定国有財産整備費、万国博覧会記念施設整備費、沖繩通貨交換処理費及びインドシナ地域住民緊急救援費として二百五十六億五千二百二十九万円余並びに一般行政を処理するための経費として千七百二十八億四千二百九十六万円余を支出いたしました。なお、以上の支出のほか、公務員宿舎施設費及び万国博覧会記念施設整備費につきましては、敷地の選定その他工事の関係から二十四億七千九百六十九万円余が翌年度へ繰り越しとなっております。  次に、各特別会計歳入歳出決算につきまして、簡単に概要を申し述べます。  まず、造幣局特別会計につきましては、収納済歳入額は百十四億五千三百十八万円余、支出済歳出額は百十三億六千九十万円余でありまして、損益計算上の利益千五百六十二万円余は翌年度へ繰り越しとなっております。  この会計のおもなる事業である補助貨幣の製造は、三十三億三千万枚、額面金額にして六百七十七億円を製造し、全額を発行いたしました。  次に、印刷局特別会計につきましては、収納済歳入額は二百六十五億千九百五十三万円余、支出済歳出額は二百十三億七千七百二十六万円余でありまして、損益計算上の利益二十九億千五百二十二万円余は一般会計歳入へ納付いたしました。  この会計のおもなる事業である日本銀行券の製造は、二十七億四百万枚、額面金額にして七兆三千八百八十億円を製造し、全量を日本銀行に引き渡しました。  以上、申し述べました各特別会計のほか、資金運用部、国債整理基金、貴金属、外国為替資金、産業投資、賠償等特殊債務処理、地震再保険及び特定国有財産整備の各特別会計歳入歳出決算につきましては、さきに提出しております昭和四十七年度決算書等によって御承知いただきたいと存じます。  最後に、大蔵省関係の各政府関係機関収入支出決算につきまして、簡単に概要を申し述べます。  まず、国民金融公庫につきましては、収入済額は七百八十六億四千百六十七万円余、支出済額は七百四十一億三千九百三十八万円余でありまして、損益計算上の損益はありません。  この公庫の貸し付けは、六十八万件余、金額にして七千六百九十八億六千八百三十四万円余でありまして、これを当初の予定に比較いたしますと五百九十一億六千八百三十四万円余の増加となっております。  このほか、住宅金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、北海道東北開発公庫、公営企業金融公庫、中小企業信用保険公庫、医療金融公庫、環境衛生金融公庫、沖繩振興開発金融公庫、日本開発銀行及び日本輸出入銀行の収入支出決算につきましては、さきに提出しております昭和四十七年度決算書等によって御承知いただきたいと存じます。  これをもちまして昭和四十七年度における大蔵省関係の決算概要説明を終わりますが、これらの事業の詳細につきましては、お手元にお配りいたしております昭和四十七年度大蔵省主管一般会計歳入決算並びに大蔵省所管一般会計歳出決算、各特別会計歳入歳出決算及び各政府関係機関収入支出決算に関する説明によって御承知をお願いいたしたいと存じます。  次に、会計検査院検査の結果、不当事項として、税務署における租税の徴収にあたり過不足があった旨の御指摘を受けましたことは、まことに遺憾にたえないところであります。これにつきましては、すべて徴収決定等適切な措置を講じましたが、今後一そう事務の合理化と改善につとめたいと存じます。  何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。  次に、昭和四十七年度日本専売公社収入支出決算につきまして、その概要を御説明いたします。  まず、事業の概況について申し述べます。  たばこ事業におきましては、製造たばこの販売は二千五百五十三億本余、金額にして九千八百五億二千六百四十一万円余であり、当初の予定に比較いたしますと、七十七億本余、金額にして二百六十八億六千四百八十一万円余の増加となっております。  また、葉たばこの購入は十九万九千トン余、金額にして千三百八十八億三千八百四十九万円余であり、当初の予定に比較いたしますと、二万一千トン余、金額にして百二十億三千九百十万円余の減少となっております。  塩事業におきましては、塩の販売は七百七十四万トン余、金額にして四百二十一億二千四百五十二万円余であり、当初の予定に比較いたしますと、百四十九万トン余、金額にして五十三億千八百八十六万円余の減少となっております。  また、塩の購入は、国内塩八十万トン余、輸入塩六百九十二万トン余、金額にして合計二百九十三億五千二百二十万円余であり、当初の予定に比較いたしますと、百五十四万トン余、金額にして八十億百九十四万円余の減少となっております。  次に、決算内容について申し述べます。  まず、収入支出について御説明いたします。  昭和四十七年度における収入済額は一兆二百六十七億七千四百三万円余であり、収入予算額一兆六十億千三百八十四万円余に比較いたしますと二百七億六千十八万円余の増加となっております。  また、支出予算現額は七千二百二億九千二百五十六万円余でありまして、このうち支出済額は六千八百七十一億四千二百四十一万円余、翌年度に繰り越した額は九十三億千百四十二万円余でありまして、差し引き不用額は二百三十八億三千八百七十一万円余となっております。  次に、損益計算について御説明いたします。  総収益一兆三百二十三億八千四百三十七万円余から総損失六千六百二十八億百六十七万円余を控除した純利益は、三千六百九十五億八千二百七十万円余であります。これから日本専売公社法第四十三条の十三第三項の規定により積み立てる利益積立金三百二十八億六千四百二十五万円余を控除した専売納付金は三千三百六十七億千八百四十四万円余であり、当初の予定額三千百四十億千七百三十七万円余に比較いたしますと二百二十七億百六万円余の増加となっております。  以上が昭和四十七年度日本専売公社決算概要であります。  何とぞ御審議のほどお願いいたします。
  13. 臼井莊一

    臼井委員長 次に、会計検査院当局から検査概要説明を求めます。高橋会計検査院第一局長
  14. 高橋保司

    ○高橋会計検査院説明員 昭和四十七年度大蔵省の決算につきまして検査いたしました結果の概要説明申し上げます。  書面並びに実地検査の結果、検査報告不当事項として掲記いたしましたものは、租税の徴収にあたり徴収額に過不足があったものでございます。  これらの徴収過不足の事態は、納税者が申告書等において所得金額、税額の計算等を誤っていたのに当局の調査が十分でなかったこと、当局が法令の適用、税額の計算等を誤っていたこと、課税資料の収集、活用を適確にしていなかったことによって生じたものでございます。  以上、簡単でございますが、説明を終わります。
  15. 臼井莊一

  16. 中村祐三

    中村会計検査院説明員 政府関係機関のうち日本専売公社、国民金融公庫、住宅金融公庫、中小企業金融公庫、北海道東北開発公庫、公営企業金融公庫、中小企業信用保険公庫、医療金融公庫、環境衛生金融公庫、沖繩振興開発金融公庫、日本開発銀行及び日本輸出入銀行の昭和四十七年度決算につきまして検査いたしました結果、特に遺法または不当と認めた事項はございません。  以上、簡単でございますが、説明を終わります。
  17. 臼井莊一

    臼井委員長 次に、桜木会計検査院第四局長
  18. 桜木拳一

    ○桜木会計検査院説明員 昭和四十七年度農林漁業金融公庫の決算につきまして検査結果の概要説明申し上げます。  昭和四十七年度決算につきましては、検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事情はございませんが、昭和四十六年度決算検査報告に掲記いたしましたように、四十六年度検査の進行に伴い、土地取得資金の貸し付けにつきまして是正改善処置を要求したものが一件ございましたので、これに対する農林漁業金融公庫の処置状況について掲記いたしました。
  19. 臼井莊一

    臼井委員長 次に、日本専売公社、国民金融公庫、日本開発銀行及び日本輸出入銀行各当局の資金計画及び事業計画等について、順次説明を求めます。  まず、木村日本専売公社総裁。
  20. 木村秀弘

    ○木村説明員 昭和四十七年度日本専売公社決算及び業務につきまして、その概要を御説明申し上げます。  まず、収支決算について申し上げますと、収入済額は一兆二百六十七億七千四百三万円余、支出済額は六千八百七十一億四千二百四十一万円余でありまして、差し引き三千三百九十六億三千百六十二万円余の収入超過となりました。  これを損益計算の面から申し上げますと、総収益は一兆三百二十三億八千四百三十七万円余、総損失は六千六百二十八億百六十七万円余でありまして、純利益は三千六百九十五億八千二百七十万円余となっております。この純利益から日本専売公社法第四十三条の十三第三項の規定により積立金として積み立てる三百二十八億六千四百二十五万円余を控除いたしますと、専売納付金は三千三百六十七億千八百四十四万円余となりました。これは予定に比べ二百二十七億百六万円余、また前年度に対しては四百七十億四千十二万円余の増加となっております。  次に、たばこ事業及び塩事業について、それぞれの概要を御説明申し上げます。  昭和四十七年度の製造たばこ販売数量は二千五百五十三億本余でありまして、予定に比べ七十七億本余の増加、また前年度に比べ百七十八億本余、率にいたしまして七・五%の増加となっております。  たばこ販売面におきましては、消費嗜好の動向に対応して、セブンスター、チェリー、カレントなど喫味の軽い製品の積極的な供給をはかるとともに、ミニスターなど六種類の新製品を発売いたしました。  また、同年度におきましては、たばこの包装に注意表示を実施いたしましたが、たばこの売り上げ高は比較的順調な伸びを示し、総定価代金では初めての一兆円台を突破することができました。  次に、製造面におきましては、前述のような製造たばこの需要増加に対応するため、函館、盛岡及び金沢の各工場を新たに建設するとともに、他の工場等につきましても製造設備の改善充実によって供給体制の整備を進め、作業の合理化、能率向上をはかり、原価の低減につとめてまいりました。  さらに、葉たばこ生産面におきましては、喫味緩和な良質葉の生産を一そう推進するため新品種の積極的な導入を行なったほか、葉たばこ生産性向上の一環として、従来の大型実験農場に引き続き、昭和四十七年度には広域。パイロット農場を設置する等の施策を進めてまいりました。  また、沖繩の本土復帰にあたりましては、たばこ製造業者に交付金を交付して円満に廃業させるとともに、既存主要銘柄の製造、既存流通機構の活用などの措置をとり、円滑に専売制度への編入を行ないました。  以上の結果、たばこ事業におきましては、総売り上げ高は九千八百二十五億六千四万円余、売り上げ原価は二千七百二億千六百九十五万円余でありまして、売り上げ総利益は七千百二十三億四千三百九万円余となり、これから販売費及び一般管理費五百一億九千百三十二万円余、たばこ消費税二千九百四十二億七千二百四十五万円余、沖繩復帰特別交付金二十二億二千八百十五万円余を控除し、さらに営業外損益三十七億三千四百三十四万円余を加えたたばこ事業純利益は、三千六百九十三億八千五百四十九万円余となりました。これは予定に比べ二百八十七億六千七百五十七万円余、また前年度に対しては二百四十九億三千百六十六万円余、率にいたしまして七・二%の増益となっております。  次に、塩事業について申し上げますと、昭和四十七年度の塩販売数量は、一般用塩で百六十六万トン余、ソーダ用塩六百八万トン余、合計七百七十四万トン余でありまして、これは予定に比べ百四十九万トン余、また前年度に対しては二十七万トン余の減少となっております。この予定及び前年度に対する減少は、ソーダ用塩の売り上げが伸びなかったことによるものであります。  なお、塩事業につきましては、昭和四十六年度の塩業整備に伴い、従来の塩田製塩企業はすべて廃止し、昭和四十七年度からの近代化企業七社によってイオン交換膜法による製塩が開始され、塩業近代化への基盤を確立することができました。  また、沖繩の本土復帰につきましては、たばこ事業と同様、製造業者への交付金の交付、既存流通機構の活用などの措置をとり、円滑な専売制度への移管を果たしたところであります。  以上の結果、塩の総売り上げ高は四百二十一億二千四百五十二万円余、売り上げ原価は三百三十八億九千百九万円余でありまして、売り上げ総利益は八十二億三千三百四十二万円余となり、これから販売費及び一般管理費八十四億二千四十七万円余、沖繩復帰特別交付金一億二千九百六十二万円余を控除し、さらに営業外損益五億千三百八十八万円余を加えた塩事業純利益は、一億九千七百二十一万円余となりました。これは予定に比べ二十三億千六十六万円余、また前年度に対しては二百六億三千五百二万円余の増益となっております。  次に、昭和四十七年度決算検査報告におきまして不当事項として指摘を受けたものはございませんでしたが、今後とも綱紀の粛正、予算の効率的運用等につきましては、なお一そうの意を用い、事業の運営をはかってまいりたいと存じます。  以上、簡単でありますが、昭和四十七年度決算及び業務の概要について御説明申し上げました。  何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
  21. 臼井莊一

    臼井委員長 次に、澤田国民金融公庫総裁。
  22. 澤田悌

    ○澤田説明員 国民金融公庫の昭和四十七年度の業務の計画及び実績について御説明申し上げます。  当年度中の貸付計画は、当初七千百七億円を予定し、その原資といたしましては、資金運用部資金からの借入金三千百五十七億円、簡易生命保険及び郵便年金からの借入金二百十億円及び貸付回収金等三千七百四十億円を予定しておりましたが、その後輸出関連緊急融資及び年末融資等のため資金運用部資金からの借入金七百六十億円が追加されました結果、貸付総額は前年度に比し、七・七%増の七千六百九十八億六千八百三十四万円余の実績を示したのでございます。  以上によりまして当年度末の貸付金残高は百六十三万一千件余、一兆四百七十六億八千五百五十万円余となり、前年度末残高に比較いたしまして、件数で四万二千件余の減少金額で一千六百六億二千五百七十三万円余の増加、率にいたしまして、件数で二・五%の減少金額で一八・一%の増加となったのでございます。  そのおもなる内訳は、普通貸付百二十二万七千件余、九千九百九十四億七千三百二十一万円余、前年度末残高に比し五万件余、一千五百八十九億八千三百九十五万円余増加し、件数で四・三%、金額で一八・九%の増加となっております。  このうち、生鮮食料品等小売業近代化資金貸付は、九万七千九百件余、六百七十四億一千百万円余、流通近代化資金貸付は、五千百件余、七十八億七千二百万円余、産業安全衛生施設等整備資金貸付及び産業公害防止施設等整備資金貸付は、二千四百件余、三十三億九千八百万円余、輸出関連緊急融資等は、二万九千件余、四百五十九億二千七百万円余が当年度末残高となっております。  恩給担保貸付は、二十八万一千件余、四百三十億一千六百二十二万円余の残高となっております。  そのほか、記名国債担保貸付の当年度末残高は、十二万二千件余、五十一億七千百二十七万円余となっております。  貸付金の延滞状況は、四十七年度末におきまして延滞後六カ月以上経過したものは五十七億五千四百九十万円となり、前年度に比べ十七億四千七百四十万円余の減少となっておりますが、全貸付金残高に対する割合も、前年度の一・〇%から当年度は〇・七%と〇・三%減少しております。  環境衛生金融公庫からの受託業務につきましては、当年度中における貸付額は、七万八千件余、七百四十九億六千百七十八万円余、同回収額は四万八千件余、四百七十四億三百五十一万円余となり、当年度末残高は二十七万件余、一千六百五十三億五千七百六十九万円余となっております。  収入支出について申し上げますと、収入済額は、収入予算額七百四十四億二千九百二十万円余に対し七百八十六億四千百六十七万円余、支出済額は、支出予算額七百四十三億六千七百四十二万円余に対し七百四十一億三千九百三十八万円余となったのでございます。  損益の状況について申し上げますと、収益は、貸付金利息収入が七百九十一億六千四百九十九万円余、その他雑収入等七十一億二千五百三十七万円余があり、合計八百六十二億九千三十七万円余となり、前年度実績の二〇・九%増となったのでございます。  また、損失におきましては、借入金利息六百六億八百五十五万円余、事務経費百十八億七千三百十二万円余、業務委託費等八十七億二千五百十三万円余、合計八百十二億六百八十一万円余となり、前年度実績の二三・〇%増となったのでございます。  したがいまして、最終的には、差し引き五十億八千三百五十五万円余の償却前利益となりましたが、これを滞貸償却引当金へ四十八億五千六百十二万円余、固定資産減価償却引当金へ二億二千七百四十三万円余を繰り入れました結果、利益金は生じなかったので、国庫納付金はございませんでした。  以上をもちまして昭和四十七年度の業務概況の御説明を終わらせていただきます。
  23. 臼井莊一

    臼井委員長 次に、石原日本開発銀行総裁。
  24. 石原周夫

    ○石原説明員 昭和四十七年度における日本開発銀行業務の概要についてご説明申し上げます。  まず、四十七年度資金運用計画は、当初貸し付け規模四千七百三十億円を予定しておりましたが、その後財政投融資計画の改定により、資金需要の特に強い公害防止、ガス事業に対し百五十億円の追加が行なわれ、最終的には四千八百八十億円の貸付計画となりました。  これに対する貸付実行額は、エネルギー五百六十八億三千六百万円、海運一千三百五十五億五千一百万円、産業開発四百七十五億六千万円、都市開発七百五十二億四千万円、地方開発七百四十億七千万円、その他七百十二億八千三百万円、合計四千六百五億四千万円となっております。  次に、四十七年度の貸し付け運営の特色を申し上げますと、エネルギーについては、電力向けの原子力発電機器国産化推進のための融資、石油向けの民族系中核企業等の育成強化をはかるための販売施設、精製設備に対する融資及び石油備蓄の増強をはかるための石油備蓄タンクに対する融資並びにガス向けの高圧・高カロリー化設備に対する融資等を中心に融資の拡充をはかったこと。海運については、貿易物資の安定的輸送確保の観点から、計画造船による外航船舶の拡充整備の推進をはかり、また前年度に引き続き海運非集約企業にも融資を行なったこと。産業開発については、わが国自主技術の開発力の強化、技術水準の向上をはかるとともに、わが国経済の国際化に対応して国内産業体制の整備をはかるために、引き続き国産技術振興融資、電子計算機融資等を行なったこと。都市開発については、都市交通の整備改善、市街地の開発整備、地方への工場分散及び流通機構の近代化に寄与する事業等に対する融資を中心にその拡充を行なったこと。地方開発については、九州、四国、中国、北陸の四地方の開発のための融資を引き続き強化するとともに、地方都市の機能整備、工業拠点の開発整備、地方適地産業の育成について特に留意したこと。その他の融資については、特に環境保全の観点から公害防止融資を飛躍的に拡充するとともに、国民生活の改善に資する住宅産業、食品団地等に対する融資を引き続き行なったことなどがあげられます。  なお、四十七年六月に日本開発銀行法の一部改正が行なわれ、本行業務の目的が、政策要請の変化に対応し従来の「経済の再建及び産業の開発」から「産業の開発及び経済社会の発展」に改められました。  次に、四十七年度における既往貸し付けの回収は、外貨貸付金の回収六十二億八千六万円余を含めまして二千五十二億二千六百六十二万円余となっております。  これらの結果、年度末における貸付残高は、国内資金貸し付け二兆二千九百五十一億一千三百九十二万円余、外貨貸し付け二百九十一億四千四百八万円余の合計二兆三千二百四十二億五千八百一万円余となりました。  また、四十七年度において外貨債務の保証を行ないました額は、電力、航空に対する一千三十一億四千八百八十四万円余であり、年度末保証残高は三千三百六十九億一千四百八十八万円余となっております。  最後に、四十七年度決算概要について説明いたしますと、二百五十五億七千八百七十四万円余の純利益を計上し、このうち百六十二億六千九百八十万円余を法定準備金として積み立て、残額九十三億八百九十三万円余を国庫へ納付いたしました。  以上、簡単でございますが、四十七年度における本行業務の内容につきまして御説明申し上げた次第でございます。
  25. 臼井莊一

    臼井委員長 次に、澄田日本輸出入銀行総裁。
  26. 澄田智

    ○澄田説明員 昭和四十七年度における日本輸出入銀行の業務状況につき概要を御説明申し上げます。  まず、昭和四十七年度貸付額は五千七百九十五億八千三百三万円余で、年度当初の事業計画における貸付予定額六千三百五十億円に比較すると、九%ばかり下回りました。  このように、貸付額が予定より減少いたしましたのは、国際通貨不安等を反映して、船舶輸出契約の支払い条件が延べ払いから現金払いに切りかえられる等の要因により、輸出資金の貸し付けが予定より少なかったこと等によるものであります。しかし、これを昭和四十六年度貸付額四千八百三十四億七千六百四十万円余に比較いたしますと、二〇%程度の増加となっております。  以下、昭和四十七年度貸付額の内訳につきまして、金融種類別に前年度との比較において申し述べます。  まず、輸出資金の貸し付けは三千六百五十七億九千九百三十五万円で、昭和四十六年度の三千五百九十六億六千二百五十七万円に対し六十一億三千六百七十八万円の増加となりました。  輸入に必要な資金の貸し付けは九百六十七億四千百四十万円で、昭和四十六年度の二百二十億九千七百二十万円に比し飛躍的に増加いたしました。これは、ウランの輸入にかかる大口の資金需要があったことによるものであります。  海外投資資金の貸し付けは六百四十六億九千八百十一万円余で、昭和四十六年度の五百八十五億七千三百三十万円に対し六十一億二千四百八十一万円余の増加になりました。以上の輸出金融、輸入金融及び海外投資金融を通じまして資源開発案件に対する貸し付けを別途集計いたしますと、昭和四十七年度はおよそ一千七百八十七億八百万円となり、昭和四十六年度のおよそ二倍の規模に達しております。  このほか、開発途上にある諸国等に対する直接借款は五百二十三億四千四百十七万円余で、昭和四十六年度の四百三十一億四千三百三十三万円余に対し九十二億八十三万円余の増加となりました。  以上の結果、昭和四十七年度末の貸付残高は二兆三百五十三億四千八十三万円余となり、そのうち外貨による貸付金の残高は、円貨に換算して一千十四億六千二百六十万円余となっております。  昭和四十七年度貸付資金の原資といたしましては、産業投資特別会計からの出資金六百三十億円、資金運用部資金からの借入金二千七百億円のほか、自己資金等二千四百六十五億八千三百三万円余をもってこれに充てました。  なお、昭和四十七年度の業務運営にあたりましては、当時内外経済情勢の変化に対応してとられた政府の経済運営の基本政策に沿って、輸入の拡大、海外投資の促進、輸出の適正化及び経済協力の推進に特に配慮いたしました。  以上申し述べました業務の運営により、昭和四十七年度の一般勘定の損益決算におきましては六十一億四千七百二十万円余の貸倒準備金繰入前利益を生じ、これを全額貸倒準備金に繰り入れました結果、本年度も利益金を計上するには至りませんでした。  以上のほか、インドネシア債務救済措置の実施に関する業務につきましては、日本輸出入銀行法による貸付金の利息の特例等に関する法律により、一般の業務とは区別して特別の勘定を設けて経理することといたしておりますが、昭和四十七年度の特別勘定の損益決算におきましては、利益金として四千五百十四万円余を計上、これを全額同勘定の積立金として積み立てました。  以上、昭和四十七年度における日本輸出入銀行業務の概況につき御説明申し上げました。
  27. 臼井莊一

    臼井委員長 これにて説明聴取を終わります。      ————◇—————
  28. 臼井莊一

    臼井委員長 この際、資料要求の件についておはかりいたします。  例年、大蔵省当局に対し、決算検査報告に記載された会計検査院の指摘事項に対する関係責任者の処分状況調べの提出を求めております。昭和四十七年度決算についても、その提出を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  29. 臼井莊一

    臼井委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時四十分散会