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藤原房雄君 私、全然努力していなかったと言うつもりはないのですけれども、各地を回って特にそういう感じがしましたので申し上げたわけであります。いま大臣から相当決意のほどのお話がございましたので、どうかひとつ、先ほどお話ありましたように、だれのための何のための開発かという原点を忘れずに、なお意思を尊重した明るい北海道を建設していただきたいと思います。
三期計画でございますが、これは
一つ一つやっておりますとたいへんな時間がかかりますが、三期計画の柱になっております三つの柱、これも
社会の大きな変動の前に
検討を加えなきゃならない段階に来たのじゃないか。苫小牧の東部開発にいたしましても、当初三期計画の計画した時点から今日では、公害に対するきびしい規制、
考え方等についても非常に変わってまいりました。これも
一つ一つ申し上げる時間もないのであれでありますけれども、開発庁といたしましても、公害を呼ぶようなものについては厳重にチェックするというこういうことを何度か表明しているようであります。また、石狩新港につきましても、当初の規模というものがこのままでいいのかどうか。そしてまた、当初計画どおりの推進がなされているかどうか。いろいろな数字、データを私も用意したのですけれども、時間もございませんので一々申し上げる時間もございませんが、石狩新港につきましても、取り扱い貨物等、また公害問題を
考えますと、後背地のレイアウト、こういう問題についても非常な
検討がなされなければならない。また、新酪農村計画、これも今後大きな問題として私ども取り組まなければならないことだと思うのでありますが、毎年繰り返されております乳価の問題、今日まで多頭化することが酪農経営の安定合理化の唯一のきめ手のように進んできたわけでありますが、これも地価の高騰、こういうこともございまして新酪農村計画も当初の計画からいたしましてなかなか思うように進むものかどうかという疑問点、それからまた、農民の
方々にいたしますと、農政がしょっちゅう変わるといいますか、時代の変化に対応できない、こういうことで非常に不安を抱いている
方々も多いようであります。ここは農林水産
委員会ではございませんので、農業のことについて長々お話しすることは避けますけれども、別海町
あたりの大規模の酪農農家についても、このたびの飼料の高騰や営農諸資材の値上がりというのは非常に経営を悪化さしておる。もっと小さいところですとたいへんなことでありまして、こういう新酪農村計画そのものについても現在の
社会の大きな変化の波の中で対応し得ないようないろいろな問題も出つつある、このように思うのです。これは、やっぱり、新酪農村計画の大きな推進のためには、ただ多頭化を進めるというだけではなくして、もっと抜本的な
対策が組まれなければならないのじゃないか。それは加工原料乳と飲用乳価の大きな差、北海道では市乳化率が大体一割ぐらい、一〇%と、こういわれておるわけですけれども、これはやっぱり飲用乳の促進をはかるということが大きな問題だろうと思うのです。この点については町村大臣はその間のことについてはよく御存じだと思うのですが、この販路を積極的に開くということで去年私
予算委員会でこの問題をいろいろ申し上げましたら、江崎当時の開発庁
長官は、本土への北海道と京浜地方を結ぶ生乳のフェリーですね、これを事務当局にいま
検討さしておるのだという積極的な発言がありましたが、現在もう御存じのように、当時の不足払い
制度の法の根本問題からかんがみましても、いたずらに今日のようなことが繰り返されるのじゃなくて、市乳化を大きく推進するということも絶対北海道にとっては忘れてはならないことで、現在、冷凍とか滅菌技術、こういう技術的な面が非常に進んでおるだけに、積極的な
対策が
考えられなければならないのじゃないか。こういうことが、背後
関係といいますか、十分な
対策か講じられないで、ただ多頭化のほうだけが推進されても、やはり同じことを繰り返すようになるのじゃないか。特に畜産危機が叫ばれ、酪農の危機が叫ばれておるわけでありますが、頭数も農家もずっと減っておる。そこで、生産量もほとんど停滞状態である。こういうことを
考えるにつきまして、北海道に酪農ということで非常なお金をかけ、今日まで計画が推進されてきておりますけれども、どうしてもやっぱり根本的な何かが足りない。ただ時代の波だけではなくて、北海道開発庁として、これは当然農林省が
考えなきゃならないことだと思うのですけれども、開発庁としても大きな見地の上から今後の開発推進という上から
考えるべきだ、こう思うのです。北海道出身の大臣でもございますのでこういう酪農のことについては特に強い御関心をもっていろいろなお
考えを持っていらっしゃるのじゃないかと思うのですけれども、大消費地京浜地区へ運ぶという高速の専用船とか専用列車とか、こういうもので市乳化を大いに推進しようという、こういうことについて大臣のお
考えがありましたらお聞きしたいと思います。