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上田哲君 最終段階なんですよ。それで、事務上のことが企業秘密に引きずられてうまく言えないのだということがありますから、あんまり役人の立場をいじめてもいけないから言いませんよ。言いませんがね、通産
大臣の認識を含めて、全然違っているんだ。これで重要なことは、このカローラ、スプリンター
——カローラだけがとりあえずマスキー法の関係もあるから急いだんだろう
——マスキー法の問題はあとで触れると申し上げたが、これは非常に重要な問題です。しかし、とにかくトヨタでは、このトップメーカーのトヨタでは、月産でカローラ、スプリンター
——スプリンターもやるんですから、合わせて七万九千台ですよ、月産。この実現をはかろうというんです。何が五%減ですか。この月産の七万九千台をやりますと、まさにいま
——フォルクスワーゲンの八十七万台というのが年産のトップですよ。このカローラ、スプリンターが年産九十五万台で世界一になるんです。通産
大臣はカローラがフルチェンジをやってないからとおっしゃるが、フォルクスワーゲンは三十年やってませんよ。四年目にやるなんていうのは販売
政策以外の何ものでもない。中身の改造は性能的に何もないんだ。パワーを上げて輸出用にうまくしただけなんだ。公害用は何も手を加えてない。売らんかなの、ちょっとぐらいのスタイルを変えただけなんだ。全然意味が違うんですよ。しかもこれが七万九千台月産、年間とにかく九十五万台、世界一の自動車をつくろうということなんですよ。こんな重要なことなんですよ。しかもこれだけじゃない。
そこで、この話を、さっきから申し上げているように、あなた方は、運輸省はそこまで関係がないとおっしゃるけれ
ども、生産は関係ないんだ
——そんなことを言ったら業者は何でもできるじゃありませんか。こういうのはしっかり見なければいかぬのですよ。ところがだ、部品は少なくとも一年前から搬入を
開始する。ラインは動いている。工場見学
もとめている。そんなとぼけた
答弁が国会で通用すると思いますか。業者は笑っていますよ、役人はよくわれわれの立場を守ってくれる、こういう感覚しかありませんがね。業者同士はわかっています。大手の対抗者である日産はもう追いかけていますよ。私は知りません、うわさだという言い方で言っておきますけれ
ども、たとえばサニー、サニーは開発番号は三八二、六月生産
開始の予定です。チェリー、社内呼称はBC、四十九年七月。バイオレット、社内呼称は一四〇・〇。このほかクラウン、セリカ、セドリック、グロリア、さらにトラックのハイエース、四・五トントラック、こういうのが軒並みにどうっといま生産
開始をするのですよ。たいへんな自動車産業の大革命がいま起ころうとしているのじゃないですか。そんなことを担当者が知らないなんということがありますか。しかも常識的に言って何カ月なんということにはいかないのです。どんなに切り詰めたって、たとえば生産
開始から販売までは三ヵ月というのが常識なんだけれ
ども、今回は一月でやろう、それだけたいへんな大がかりになっているのですよ。そんなことをあなた方が、
指摘されなければ知りませんということが通りますか。私はカローラの話だけをしていたのです。カローラだけじゃないのです。いまこれだけのものがある。サニー、チェリー、バイオレット等々。この
実情を
説明してください。私の言っていることが間違いであるのかどうか、間違いならば訂正していただければいい。そうでないならばはっきり
説明をしていただきたい。