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国務大臣(
内田常雄君)
国際商品市況にいろいろあるわけでございまして、きょう当
委員会にお配りいたしましたロイターの第一次
産業物資といいますか、そういうものの指標もここに出してございますが、これはある程度
竹田さんのおっしゃるような
状況を来たしていると思います。第一次
製品でも鉱物
関係などは銅とかあるいはくず鉄とかそういうものはなお上がり続けておるようでありますけれ
ども、
農産物につきましては
天候の回復というようなことが世界的にございまして、また、前年の
天候不順による
需給の窮屈化、価格の高騰というようなことに続くものでございますから、耕作反別がふえたりしたような事情も作用していると思いますが、おっしゃるとおりに下がる歩調にあると私も考えております。ただ、砂糖につきましては、これはいろいろ
相場の
動きが非常に激しいものですから、一日か二日下がったかと思うとまた上がっているというようなことで、必ずしも
相場の成り行きが下がる一方でもないようでございます。そういう
状況を見まして、これは私は専門家ではございませんけれ
ども、配合飼料、これは大家畜
——牛などの草などをまじえた飼料につきましては直接の
影響はないわけでありますが、小家畜などの飼料に充てる輸入穀物などを配合した飼料につきましては値下げの指導をとり得る
状況にあるわけでありまして、間違ったら農林省からお直しをいただきたいわけでありますが、配合飼料の製造販売を扱っております全農などでも、先般来二回にわたってその飼料価格を下
げたはずでございます。また、
政府におきましても、農林省が飼料購入畜産農家に対する利子補給をいたしたり、あるいは若干の金融
措置がございまして、そういう方面で助成の策をとりまして、できる限り飼料の価格を引き下げの
方向に持っていくことによって、それをえさとする小動物などの価格、あるいはまた鶏につきましては卵などの値段につきましても採算がとれるような政策をとっているはずでございます。豚などについてもその
動きがかなりあらわれているようでございますが、しかし、鶏卵については、私もあなたと同じように、農林省の通牒なるものをあとから知りまして、それは世間の理解が得られるものだろうかという気持ちを正直に申して持つわけでございますが、しかし、他面、これも
竹田さん御
承知だと思いますが、鶏卵の価格はこの二十年ぐらい動いていないはずでございまして、ほかの
物価が非常に上がっている中で一番のまあ優等生であるはずでございます。そういうために、飼料ばかりでなしに、鶏卵農家のいろいろな必要資材のパリティー
指数が上がってきているのに鶏卵は上がらないというようなこともございまして、鶏卵専業農家あるいは副業でやっているところもだんだん鶏卵をやめていくような
傾向が顕著にあらわれているということも聞いておるところでありまして、それなどに対して農林省は比較的こそくな
手段をと申すと批判がましくなりますがとってきたようでありますが、今回はこそくな
手段じゃなしにたしか三千羽以上の大規模養鶏農家を
対象として、その方面で飼育羽数を伸ばさないようにしてむしろ中小養鶏農家のほうに痛手を与えないで、市況の回復というか
上昇というか、まあ
上昇ということになりますとわれわれ消費者は迷惑でなかなか理解できないところでありますが、そういう
手段をとったことであります。しかし、
竹田さんのおっしゃることは非常に示唆に富むわけでありまして、
需要を減らしていわば生産調整をして値段を上げるということは一部の基礎
産業などがかつて行なって批判を受けているのと似たようなところもあるわけでありますから、基礎
産業で悪いことは他の
産業についてもあまり感心できないことでありますから、しかし、食料の改善とかたん白資源の補給ということから言いまして、いまの養豚であれ養鶏であれ非常に大切な
産業であると私は思いますから、飼料を下げる努力を含んだ他の方法で農林省も知恵を出したり、また勇敢に大蔵省に相談したり、また私
どもにも持ち込んでいただいて、
経済企画庁もひとつ同一歩調で協力をしてほしいということでもう少し大胆にやっていただいていいのじゃないかという気持ちを持つ次第でございます。その辺を含みまして、私
どもも農林省を激励したり協力をしたりしてまいるべき事柄だと思っておりました。