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田代富士男君 時間もずいぶん来たようでございますが、これを
調査されるならば私は協力をいたします。特にびんの場合は、私も
通産省から資料をもらいまして昨年一年間と先年度のびんの
生産量あるいは在庫量、それから出荷量を調べさしていただきましたけれ
ども、四十七年に比べまして四十八年は多くなっております、すべてのものが。こういうこともこちらは
承知しております。にもかかわらず、こういう事態が生じたことに対しては、いま一、二点の指摘をいたしましたけれ
ども、ちゃんとやっていただきたい。特にアイスクリームのカップの問題はいまからシーズンに入りますから、この点はひとつ厳重にやっていただきたい。だから、長官も、いま言ったようなことで驚いていらっしゃったらたいへんです。いまから申し上げる資料はもっと長官自身が驚かれる資料です。これを具体的に申し上げます。
私がここに手元に持っております資料は、大阪の西成区
——西成区といえば、長官も御存じのように、東京の山谷、大阪の釜ケ崎といわれます釜ケ崎を持ちました西成区です。それと浪速区です。西成区、浪速区の近くが釜ケ崎です。大阪でも
物価はこの地域が一番安いところです。だから、一番安いところで
調査をしてみようということで、百八十五人の御婦人、そして
スーパー十八軒、それから市場
——大阪は公設市場があります、市場が二十一軒、一般小売店が八十四軒、合計百二十三店を対象にいたしまして、一月の十六日から一月の二十二日の七日間、
物価問題につきまして
調査をいたしました。この
調査の資料は全部まだ保管してあります。そして、古いものは主婦の家計簿から全部出しました資料です。その辺のいいかげんな資料と違います。家計簿から集まりました資料です。これは私は一部しか持っておりませんから、長官のところへ持っていくわけにいきませんが、御希望でしたら
あとでゼロックスしてお渡しいたしますが、ここでこの
値上げの
調査をしてくださった
人たちが一様に言っていたことはどういうことか。
値上げの進行は
スーパーが一番早い。その次が公設市場。
小売り店への反応というのはだんだんおそくなっている。これはもう御
承知のとおり、
スーパーの
値上げは、大量仕入れの
関係上、一次
問屋からの
値上げがすぐに掌握できる。
小売り店の値がおそいということは、やはり十月以前の在庫品を小出しにしているということです。それで、高値と安値と両方
調査しております。安値のほうは、
小売り屋さんが良心的に十月前に持っていた品物は安い
値段で売っている。こういうわけで、
スーパーと市場と一般店と、
三つに分けてやっております。ここに取り上げたのは、砂糖、しょうゆ、みそ、ソース、食用油、とうふ、味の素、うどん、食パン、小麦粉、インスタントラーメン、化粧石けん、洗剤、マッチ、ビニールごみ袋、トイレットペーパー、歯みがき、
灯油、こういうような品物を対象に
調査をしまして、代表的なものをあげてみますと、まず砂糖でございます。
砂糖は、一月の十六日から二十二日の間の店頭
価格は、スプーン印一キログラムが、
スーパーの場合は安値百八十円と高値が二百九十八円、それから市場の場合は最低百九十円、最高二百九十円、一般店の場合は最低百九十円、最高三百円、こういう数字が出ております。それからカップ印、これは
メーカーが違います。一キログラムが、
スーパーで最低二百十五円、最高三百円。ママ印、一キログラムが市場で最低が百九十円、最高が二百九十円。これは一軒一軒回って
調査しております。これを四十八年の十月に家庭が同じ店で買った家計簿を持ち寄りましてその
価格を調べますと、四十八年の十月が、
スーパーでは最低九十八円、最高百九十五円、これはスプーン印ですね。同じく市場では最低百三十円、最高百五十円、一般店では最低百円、最高百九十円です。カップ印が
スーパーで最低九十八円、最高百三十八円、ママ印が市場で最低百二十円、最高百四十円、こういう数字が出ている。私の手元に十一月、十二月と全部数字が出ております。それで、昨年の十月と一月十六日から二十二日までに
調査しました数字で倍率を出してみますと、スプーン印は、
スーパーで最低の
値段にしましても一・八三倍、最高にしまして三・〇四倍、今度は市場へいきますと、最低が一・四六倍、最高二・二三倍、一般店では最低一・九〇倍、最高三・〇〇倍、カップ印は、
スーパーで最低二・一九倍、最高三・〇六倍、ママ印は、市場で最低一・五八倍、最高二・四一倍、これが家庭の主婦百八十五人の人がやってくれました数字でございます。砂糖だけです。それで
経済企画庁から出されました消費
生活関連物資需給状況等速報ナンバー4を私はいただいております。ここに砂糖の
小売り価格が経企庁でまとめられたものが載っておりますが、いま申し上げました数字と比較いたしましたら
値上げ幅が実際は大きい。発表していらっしゃる長官は御存じだと思います。この砂糖
一つをとりましてもこういう高値です。これは家庭の主婦の家計簿から出しておりますから一番信憑性があります。この実態です。二倍から三倍上がっております、昨年の十月から砂糖だけで。
これはいま申し上げました
品目を一々言ったらたいへんです。しゅうゆを言いますと、最高は二・六〇倍、みその最高は二・九〇倍、食用油は二・五六倍、それから驚くことなかれ、私がびっくりしたことは、たとえばマッチが、小さなマッチですけれ
ども、三・三三倍に上がっている。これよりももっと驚いた数は何かといいますと、ごみ捨てのためのビニール袋があります。このごみ捨てのビニール袋がどういう
値段になっているかと申しますと、驚くことなかれ、最高これは八・〇〇倍の
値上がりになっております。これは
石油の二次
製品です。端的に申し上げますと、昨年の十月、
スーパーで最低七十八円、最高百二十円、これがこのときの
調査で最低が百六十八円、最高三百円、市場の
価格は最低五十円が二百三十円、最高八十円が二百九十円、そして一般の商店が、最低五十円のとこうが百八十円、高値七十五円のところが四百円、こういうような実態が出ているんです。いまカップの
値段だけでも長官は驚いたとおっしゃいますけれ
ども、これは家庭の主婦の百八十五人の人の結集されましたなまの、それも大阪の西成区、浪速区というところは
物価の一番安いところです。この実態を長官はどう思われますか。