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説明員(
井上力君) 水力及び原子力の計画でございますが、水力につきましては御
指摘のように一般水力、これは揚水式以外のものでございますが、これは現在建設中のものは約二百万キロ、御
指摘のとおりでございます。そのほかに揚水式
発電所が十一ヵ地点、約八百万キロ、これも工事中でございます。それから原子力発電につきましては、これも御
指摘のように現在建設中のものが千四百二十九万三千キロでございます。水力につきましては、先ほど御説明いたしましたように、この約二百万キロの水力は地点数にいたしますと四十二ヵ地点になるわけでございまして、一ヵ地点あたりの
出力が大きいものはすでに相当数開発されておりまして、現在開発が行なわれているものあるいは今後開発が計画されるものは、一ヵ地点あたりの
出力が非常に小さい地点しか残されておらないというのが現状でございます。もみろん揚水発電につきましては、一ヵ地点あたり百万キロあるいはそれ以上のものも建設可能でございまして、現にそういうものも工事中であるわけでございますけれども、揚水発電につきましては、先ほど御説明いたしましたように、原子力あるいは火力と組み合わせて発電を行なうというものでございますので、原子力、火力計画と合わせて
考えなければいけない、かように
考えております。
水力、原子力の計画の進みぐあいでございますが、水力発電につきましては、大体全体の発電設備の中の二十ないし二十数%、二二、三%
程度を占めるのが全体の発電、電力系統の運営上適切であるということになっておりますので、現在の計画の進みぐあいは、大体計画どおりに進んでいるというふうに
考えていいと思います。われわれといたしましては、先ほど御答弁申し上げましたように、これ以上できるだけ国内の水力地点の調査を進めまして、さらに計画を上回る実施を計っていきたいと、かように
考えている次第でございます。
原子力発電につきましては千四百二十九万三千キロ、工事中でございますが、これは実際に計画されておりますものよりもおくれておるわけでございまして、たとえば四十八年度においては一基の着工も行なわれておらないという
状況であるわけでございます。
原子力発電所は工期が
かなり長いという特徴がございまして、千四百二十九万三千キロ、すでに数年前から工事中であるわけですが、五十二年度末までにこれが全部入るというような計画になっておる次第でございます。
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村田秀三君 これはそういう時間的な関係もあり、工期の関係もあり、計画と実際が数字が重複する、そういう点にていては私は理解いたします。だけども、いまも話がありましたように、水力部分というのは、計画はともかくとして、実際はなかなかこれは進まないんじゃないかという感じを実は持っております。いまの答弁でも、若干それに似たようなことも言われたようでありますが、現実の問題としてはどうですか。これは結局、この際私もお聞きしておきたいと思いますけれども、つまり、従来は水従であるとか、火従であるとか、今度は原従などというようなことになっておるのではないか、こう思います。水力であれば、賛否をここで私申し上げるわけじゃございませんけれども、この
法案、スムーズに入っていくような感じがいたします。原子力云々というものが入りますから、当然これは抵抗があるのがあたりまえであろうと実は思うわけでありますが、通産行政として、電力問題を将来にわたってどう
考えておるのか。すなわち、多少の問題はあるけれども、水資源を重要視し、これを涵養し、そして重点的にこれにかけようとするならば、はたしてどの
程度、具体的に開発することができるのか。
言ってみれば、ここで資源論を申し上げるわけじゃありませんけれども、石油問題がこうなったから、おそらく計画どおりにはいかないであろうという、そういう言い方ですね。原子力をここでひとつ採用する。では、原子力というのは国内でどの
程度生産されるのであろうか、輸入にたよらざるを得ない。では、世界的にこれを見て、何年ぐらいひとつこれを利用することができるのであろうかということを
考えてみた場合に、水だったら、これは日本列島乱開発をして水のもたないような列島にしてしまったのでは、これまた問題でありましょうけれども、これは循環する資源でありますから、永久に利用することができるということになるんじゃないかと思うんです。
だとすれば、それを積極的に活用するという姿勢に立った場合に、はたしてこれはどの
程度具体的にエネルギー問題の中で位置づけられるのかという問題も、私はしろうとなりに実は
考えているわけなんです。このことを申し上げるのには、ほんとうに公害ではなくて、人命に
影響を与える、まあ後ほど
原発問題で触れたいと思いますけれども、国民全体のコンセンサスばかりじゃございません、その地域の中では部落が二つになって葛藤する、あるいは親戚がわかれて葛藤するということが現に存在しておるとするならば、むしろそういうところに手を染めるよりも、金をかけるよりも、しろうとなりに
考えて、これは循環する資源にたよっていくということのほうが合理的な政策ではないか、私はこう実は
考えるわけでございまして、そういう点についてひとつ今日の資源政策の中における電力、その電力問題の水という問題についてどの
程度の認識を持っておるのか明確にひとつ将来の計画、展望等含めてお答えをいただきたいと思います。