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中沢伊登子君 たいへん申しわけないんですが、何だかそれぞれみんなおざなりの答弁のような感じがしてなりません。しかし、
努力をされたことはまあ評価すべきだと思いますけれ
ども、今後、こういうことが繰り返されているんですから、ほんとにもつともっと真剣になって
労使の間の話を詰めるべきだと思います。
春闘共闘
委員会のゼネ
ストは、
国民春闘を旗印としておりましたけれ
ども、結局は
国民を人質として
国民生活を麻痺させた、労組のエゴに基づく
ストであったと言われます。
それは、「サンケイ新聞」のつい数日前の「主張」というところ、つまり社説のところにもそのことが書いてあります。「とにかく、
中小零細企業を置きざりにした空前の大幅
賃上げといい、
スト権奪還を叫ぶ
国民犠牲の交通ゼネ
ストといい、
国民的基盤に立った
春闘であったとはいわれない。そうした
意味で、多くの問題を今後に残した
春闘であったということができよう。」、「「大
企業労組は、みずからの大幅
賃上げだけに熱を入れ、結果において下請け
企業や
中小零細企業いじめをしたことになる」という痛烈な批判が一部に出ている」、あるいはまた、
弱者救済などというスローガンを掲げながらおこがましくも「低
所得者問題をダシに使って、
ストをやる免罪符を得、みずからの大幅
賃上げをはかったものだという批判が起こるのもムリはないといえよう。」、まあ、こういうような手きびしいここに批判が書いてあるわけです。
それから、最後のほうには、「もちろん、
賃上げ幅をここまで
引き上げた原動力は、狂乱ともいうべき消費者
物価の異常な
上昇にあるといえよう。つまり、いまの激しい
インフレから勤労者の生活を防衛するためには、このような大幅な
賃上げが必要であったともいえるであろう。」、まあ、こういうふうに、これは大まかに私拾い読みをしたわけですけれ
ども、このように書かれているわけですね。
それで、先ほど
小谷委員のほうからもいろいろこの問題について御
質問がありましたから、重複を避けるわけですけれ
ども、この間、私は自分の近くのパーマ屋さんに実は行ったわけでございます。そして、パーマをかけてもらう間じゅう、すみませんがパーマ屋の代金が三千五百円になりました、三千五百円になりましたということを盛んに言われるわけです。そのことはもうよくわかっているからいいよと、こう申しておったんですけれ
ども、実はあれだけの大幅の
賃上げをやってゼネ
ストまでやってそういうものを獲得しながら、われわれのところへ来るお客さんは、なぜパーマ代がこんなに高くなったんだ、こういうふうなことで、われわれの代金に対しては非常に低く押えようと、こういうふうなことを言ってお客さんがやってきますと。だから
国会議員である私がまた
国会でパーマ代がうんと上がったというようなことを言われると困るもんですから、まあ、かんべんしてくださいと、こういうふうに言われて、しかも労働
組合が三〇%前後の大幅
賃上げをやりますと、パーマ屋さんで働いている女の子、こういう子に対しては二万円も三万円も急には
賃上げをやってやることができませんと、こんな不合理なことがあるでしょうかと言われるわけです。で、しかもあれだけの
賃上げをやったら、今度用事があってどっかに出るときにはさっそく
私鉄の
運賃が上がっている、
鉄道の
運賃が上がっている、私らはどっちから見てもこれはもうやっつけられほうだいやっつけられた感じですよと、まあ、こういうふうなことをパーマ屋さんが言っておりました。ですから、確かに
国民春闘だの、
弱者救済だのということスローガンに掲げたけれ
ども、実際はこういうふうな踏みつけにされた人
たちが相当いると思いますね。
それからまたもう
一つの例を申し上げますと、この間私はどうしても十四日の日に地元で用事がありましたから、四月の十一、十二が
ストで十三日はまだその余波で新幹線も動いておりませんけれ
ども、やむを得ないから私は東名高速
バスを利用して名古屋まで出て、それから今度は近鉄を利用して大阪へ着いて、地下鉄を利用して今度は阪急電車に乗りかえて、で、やっとわが家にたどり着いて、十二時間五分かかりました。私はどうしても帰らなくちゃいけないので、十二日の夕方から実は東名急行
バスの切符を手に入れておきました。私は八時に乗ろうと思ってもう七時十五分ぐらいに渋谷の駅に行ったんですけれ
ども、もうそのころは延々長蛇の列、渋谷の駅がね。そうして放送を聞いておりますと、もうただいまきょうは二時半以後の
バスの切符しかありませんと、こう言って放送しているわけです。だからもう朝七時過ぎに並んでいる人がですね、もう二時半か三時まで並ばなければ切符が手に入らない。しかもそれもやっと切符を手に入れて乗って行く、まあ、それは座席がきまっておりますからいいんですけれ
ども、で、私が八時に出発の
バスに乗って行きますと、停留所にはもうみんなたくさんのお客さんがもうわんさと待っているわけです。ところがもう渋谷の駅で一ぱいですから一人も乗せることができません。しかし
バスですからやっぱり停留所には、一ぺんそこに寄るわけですね。高速というところは、こう一ぺん何か入っていきますね。それで行くんですが、だれも一人も乗せることができない。ところがそこへ着けばもうアリがたかるようにお客さんが飛んできて、私はけさもう七時から並んでおる、まあ、どうしても用事があって帰らなくちゃいけないから立ってもいいですから乗せてください、こういうわけですけれ
ども、またそれはきまりがあって立って乗せるわけにいかないですね。これくらい皆さんにいろいろ迷惑をかけているわけです。で、私も名古屋へ着いたらすぐに近鉄の切符を買おうと思ったら、もう二時間半待ってください、それでなければ切符ありませんと、まあ、こういうようなことで、たいへん私も苦労をしながら実は帰ったわけです。
もう
一つ問題がありますね。それは生鮮食料品の値上がりの問題。しかしこれは今度はトラックを活用していただいて、相当この生鮮食料品の品切れという事故が起こりませんでしたから、まあまあ何とか助かったわけですけれ
ども、こういったようないろいろなケースがあって、結局ツケは
国民に回ってきたんです。
政府はこれらの
ストによって被害をこうむった
国民に対してどのような救済策を講じてこられたか、
伺いたいと思います。