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矢山有作君 大臣、これは私はそういうふうにやって世間の批判に答えることはぜひやっていただきたいし、それから
一体施設に入っている人、女の人、男の人、年齢別、いろいろ違いますが、大体これだけの
栄養量が必要なんだということで、一応の目安というものをきちっと立てて、それを現在の物価情勢の中で摂取させるのに何ぼ要るのか、これは主観を交えないで純客観的にはじき出してみて、そしてたとえば五百円かかったとか、たとえば七百円かかったとか、そういう的確な資料をもって私は予算折衝にも臨まれないとなかなか大蔵省もうんと言わぬのじゃないかと思うんです。だからやはり私は先ほど来申し上げておりますように、食べるということは人間にとって第一のことですから、ましていわんや
社会福祉施設に入っている人にとっては食事がもうほんとうに生活の大部分を占めるわけでしょう、だからその食事についてはことさらに気を配らなきゃならぬわけですから、ひとつ客観的に大体こういう層にはどれだけの
栄養量が要ると、それを摂取するには現在の物価を率直に反映してどれだけかかるというものをはじき出してもらいたい。それでやっぱり大蔵省とも話し合いをしないといかぬのじゃないかと思うんです。いままでのようにつまみで考えてはいけない、こういうふうなことを私は痛感しますので、ぜひその点は先ほどおっしゃったように再検討していただきたいと思います。
そこで、私はこの間から
一体どの程度に金がかかるんだろうかと思っていろいろと調べたんです。その例がありますのでひとつ申し上げてみますと、これは実際にいまの
施設でやっておることでありますから、それで必ずしも十分な
栄養が確保できておるということは言えませんよ。というのは、あなたのほうで御
調査になって御提出されたその資料によって、これは現実に行なわれておる
施設の資料をおとりになって、しかもそれで微量
栄養素においては大いに欠けるという指摘が出ているんですから、だから、これがこれから申し上げるのが十分なものだという前提で申し上げるんではないんで、いま不足だといわれながら、不十分だといわれながら行なわれておるその中で
一体どのくらい金がかかっておるか、そのことを調べてみましたので申し上げてみたい。東京都は二十四の
施設を
調査いたしました。これは老人ホームで、養護と特養に分けていない
調査なのでちょっとその点残念なんですが、それによりますと、二月の食費支出の実績が二百五十一円から三百七十八円、それから三月のその実績が二百五十円から三百七十円で、四月からの
施設においての支出の予定額が二百六十円から三百七十円、これは老人ホームです。
それから神奈川県、これも同じく老人ホームで、これは養護と特養に分かれて
調査をいたしました。養護老人ホーム十一
施設について見ますと二月の食費の支出実績が二百八十一円から三百六十七円二十八銭、三月のそれは二百六十六円から三百三十九円、それから四月からの支出予定額が三百三十円から三百五十六円、いまのは養護老人ホームです。それから特別養護老人ホーム五
施設、これについて見ますと、二月の実績が三百十四円から四百四十円四十七銭、三月のそれが三百二十八円から三百九十三円、四月からの支出予定額が三百四十円から四百四十二円。
それから京都市、これは養護老人ホーム九
施設について調べました。その結果は、二月の支出実績が二百八十円から三百六円、三月のそれは三百円、これは大体全部九
施設三百円なんです。それから四月からの
施設での支出予定額が三百十五円から三百三十円となっております。
これに対して、先ほど申し上げましたように四十九年度の老人ホームにおける
措置費に含まれている飲食物費は、養護老人ホームで二百六十一円、特別養護老人ホームで三百十四円であります。そうすると、その差が大体どういうふうになるかというと、東京都で大体最後のところをとってみて五十六円の差ができる。神奈川では、養護では六十九円から九十五円の差ができる。特養では二十六円から百二十八円の差ができる。京都市では養護で五十四円から六十九円の差ができる、こういうふうになるわけです。
それからさらに養護老人ホームにおける適正食費というのを今年の一月の物価を
基準にして神奈川でのある
施設に算出してもらいました。ところがそこで三百五十一円二十銭と出てきました。三月には一月に比して大体四・四%の消費者物価の上昇でありますから三月に換算すると三百六十六円六十五銭、こういうふうに数字が出たんです。神奈川に比べますと東京のほうが一割ぐらい高いといわれておりますから、大体四百円をこえる額になるだろう。いずれにしましても四十九年度予算で見ている飲食物費というのは現実とは大きく開いているわけです。この実態を大体どうお考えになりますか。