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須原昭二君 ただ、いま
対策は進行中だとおっしゃいますから、あえてひとつこの機会にその他の特別の配慮をすべき段階に来ておる、こういうことで具体的にひとつ提起をしたいと思うのです。したがって、その点についてひとつ
厚生省から建設的な
意見をお願いをしたいと思う。特に
先ほどから申し上げておりますように、
公衆浴場というのは
保健衛生上、まず良質でなきゃいけない。あるいは安くなくてはならない。もう一つは、その
経営そのものが安定的でなくてはならない。この三つの要件が私はあると思うわけですね。まず、良質であるためには衛生
基準が守られなければならない。守るためには何をなすべきか。これはもう規則の中で明らかになっておりますように、浴槽の水は常に満水を保たなければならない。常に四十二度以上でなくてはならない。これは明確に書いてあるわけですね。そして一日に一度は完全に換水をしなきゃならない。前日以前に使った水は使ってはならない。こういう明確に
基準が設けられております。あるいはまた浴槽の水の水質
基準は、純度が五度をこえてはならない。大腸菌は一ミリ立方ですかにつき一個をこえてはならない。原湯、上がり湯の湯は、浴槽水が混和してはならない。あるいは浴室内に一カ所は飲料用のじゃ口を設けなければならない。こういうきびしい規定があるわけです。
保健所はこの問題についてきびしくやっているわけですね。そういう
基準を業者の皆さんが守るとするならば、十分な原水と十分な燃料が用意されなければならないということに実はなってくるわけです。そういう
状態をいま
考えでまいりますと、たいへんな
経営の内容をわれわれはうかがい知ることができるわけです。言うまでもなく、その
浴場の
施設なんかを見ましても、実は私の
住居のすぐ向かいに
公衆浴場がありますから、私もよく利用しますから、よく知っておるわけです。きわめて高い湿気が常時立ち込めております。したがって、少なくとも聞くところによりますと、五年に一回は内装改修をしなきゃならない。
経営者に聞いてまいりますと、大体内装改修をするにも五百万円かかる。十年に一回はタイルを張りかえなきゃならない。大補修をしなきゃならない。これがまあ大体一千万円かかるそうです。あるいはボイラー
——このころ重油をたくもんですからボイラーをたく。もう半日たきづめでありますから、したがってこれは三年に一ぺんは改修しなきゃならない。こういう費用を見てまいりますと、実に
施設設備に要する経費が、他の業種には見られない過大なものであると言わなければならない。だからそれは金借りりゃいいじゃないかと、こういうふうに、いまたとえば一つの
方法としてという
局長からの話でありましたけれども、たとえば金を借りるにしても、またもうけてこれ返さなきゃならないわけですよ、ただでくれるなら別の問題ですが。しかも
料金は統制をされておる、上げれば
利用者が負担がかかってこれは利用率が少なくなっていく、こういう条件に制約があるわけです。したがって、このような特別の条件下における過大な
設備投資に対して、当然私は公共的に、特別な財政的、行政的な配慮というものは、当然起きてこなければならないのではないか。そういう点について、実はまあ若干の金融の
措置あるいはまた税制の
措置が最近とられておりますけれども、これだけでは私はこの業者の
立場を守ることもできないし、これを利用する
利用者の皆さんの利便に供することもできないと思うわけです。そういう点についてどうお
考えになりますか。