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1974-05-17 第72回国会 参議院 災害対策特別委員会 第8号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
四十九年五月十七日(金曜日) 午後二時十分開会
—————————————
委員
の異動 五月十日 辞任
補欠選任
松本 英一君
松永
忠二
君
—————————————
出席者
は左のとおり。
委員長
秋山
長造
君 理 事
川野辺
静君 佐藤 隆君 委 員 梶木 又三君
古賀雷四郎
君
柴立
芳文君
桧垣徳太郎
君 八木 一郎君
松永
忠二
君
宮崎
正義君
国務大臣
国 務 大 臣 (
総理府総務長
官)
小坂徳三郎
君
政府委員
総理府総務副長
官
小渕
恵三
君
気象庁長官
毛利圭太郎
君
自治大臣官房審
議官
近藤 隆之君
事務局側
常任委員会専門
員 村田 育二君
参考人
住宅金融公庫理
事 沖
達男
君
環境衛生金融公
庫理事
河原
輔之君
—————————————
本日の
会議
に付した案件 ○
参考人
の
出席要求
に関する件 ○
災害対策樹立
に関する
調査
(
派遣委員
の
報告
に関する件) (一九七四年
伊豆半島沖地震対策
に関する件)
—————————————
秋山長造
1
○
委員長
(
秋山長造
君) ただいまから
災害対策特別委員会
を開会いたします。
参考人
の
出席要求
に関する件についておはかりいたします。 一九七四年
伊豆半島沖地震
による
被害対策
について、本日の
委員会
に
参考人
として
住宅金融公庫理事沖達男
君及び
環境衛生金融公庫理事河原輔之君
の
出席
を求めて意見を聴取することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
秋山長造
2
○
委員長
(
秋山長造
君) 御
異議
ないと認め、さよう
決定
いたします。
—————————————
秋山長造
3
○
委員長
(
秋山長造
君)
災害対策樹立
に関する
調査
を
議題
といたします。 まず、一九七四年
伊豆半島沖地震
による
災害等
について
政府
から
報告
を聴取いたします。
小渕総理府総務
副
長官
。
小渕恵三
4
○
政府委員
(
小渕恵三
君) 去る五月九日午前八時三十三分ごろ
発生
いたしました一九七四年
伊豆半島沖地震
について
報告
いたします。 この
地震
の
震源地
は
伊豆半島沖
の
海底
深さ二十キロの
地点
で、
地震
の
規模
は
マグニチュード
六・八、おもな
地点
の
震度
は
震度
五が
石廊崎
、
震度
四が横浜、
静岡
、三島、館山、
震度
三が東京、銚子、前橋、浜松、
名古屋等
となっております。 この
地震
により
静岡
県賀茂郡
南伊豆
町を
中心
に
伊豆半島南部
に多大の
被害
が
発生
いたしましたが、その
被害
は、現在までに判明したところによりますと、まず
一般被害
といたしまして、
死者
、
行方不明者
二十九人、
負傷者
八十二人、建物の全
半壊
(全焼を含む)三百六十九棟等となっており、
施設関係等被害
は、
公共土木施設
二十二億一千万円、
農地等
二億三千万円、
水産物等
三億五千万円、
中小企業関係
四十三億八千万円、その他合わせまして八十三億八千万円となっております。
地震
の
規模
に比べて
被害
がこのように大きくなったのは、
震源地
が陸地に近く、しかも浅い
地点
である、いわゆる直下型に近い
地震
であったこと、
南伊豆
町
中木地区
において背後の山が一瞬にして大崩落し、一挙に
住家等
を押しつぶしたこと等が
原因
であろうと思われます。 この
地震
による
被害
に対し、
静岡
県及び
南伊豆
町ほか二市町では同日直ちに
災害対策本部
を設置し、
警察
、
自衛隊
、
地元消防団等
を動員して
被災者
の救出につとめるとともに、
南伊豆
町に
災害救助法
を適用して
応急救助
に当たったところでありますが、
政府
におきましても、同日午後、私の主宰の
もと
に
関係省庁連絡会議
を開催し、
被災状況
の把握につとめるとともに、翌十日早朝、私が団長となって
関係省庁
の
担当官
からなる
政府調査団
が
現地
に急行し、
被害
の
調査
と
対策
の
指導
に当たったところであります。
現地
では
被害
の最も著しい
南伊豆
町
中木地区
及び
入間地区
を視察したほか、
南伊豆
町
役場
及び
下田市役所
において
事情
を聴取してまいりました。
政府
では、これらの
調査
結果等を
もと
に十一日及び十五日の両日、
関係省庁連絡会議
を招集し、
関係省庁
間の
連絡
を密にし今後の
対策
に遺漏なきを期してまいる
所存
であります。 なお、この際去る四月二十六日に
発生
いたしました、
山形
県
最上
郡
大蔵
村
赤松地区
における山くずれ
災害
について
報告
いたします。 この山くずれは、
赤松部落南方
の松山が、今冬の豪雪の
融雪水等
によって長さ約二百メートル、幅約百メートル、厚さ平均七・五メートルにわたり
崩壊
し、
赤松部落
の一部が埋没したものであります。 この
災害
による
被害
は次のとおりとなっております。 まず、
一般被害
といたしましては、
警察
庁で取りまとめいたしたところによりますと、
死者
十七人、
負傷者
十三人、
家屋
の全
半壊
二十棟となっております。 次に、
施設関係
の
被害
につきましては、各
省庁
の
報告
によりますと
公共土木施設
、
村道
七十メートル、
農地
二ヘクタール、
農業用施設
、水路一千メートル、農道五百メートルとなっております。 この
災害
に対し、
山形
県及び
大蔵
村は
災害対策本部
を設置し、また四月二十六日に
災害救助法
を適用し、必要な
応急救助
を実施いたしました。 また、
政府
といたしましては、直ちに
林野庁長官
ほか
関係係官
を
現地
に派遣し、
被害状況調査
及び
応急対策
の
指導等
につとめるとともに、
関係省庁連絡会議
を開催し、
対策
の推進をはかったところであります。 以上、一九七四年
伊豆半島沖地震
及び
山形
県
最上
郡
大蔵
村の山くずれについて
報告
いたしましたが、今後とも、
被災現地
の
実情
に応じ、
被災者
の救済をはじめとする
災害復興
を進めるとともに、
災害
の
早期復旧
及び必要な
財政金融措置等
を鋭意推進してまいる
所存
であります。 以上、御
報告
を終わります。
秋山長造
5
○
委員長
(
秋山長造
君) 次に、先般当
委員会
が行ないました一九七四年
伊豆半島沖地震
による
被害
の
実情調査
のための
委員派遣
につきまして、
派遣委員
の
報告
を聴取いたします。
川野辺静
君。
川野辺静
6
○
川野辺静
君
伊豆半島沖地震
による
被害
の
実情調査
の
報告
を申し上げます。 五月九日午前八時三十三分、
静岡
県
伊豆半島沖
を
震源
に、東海、関東、甲信越及び
中部地方一帯
に
マグニチュード
六・八の大きな
地震
が
発生
いたしました。 特に、
震源
に近い
伊豆半島南端
の加茂郡
南伊豆
町を
中心
とした
被害嘆き
わめて甚大であるため、去る五月十四日、
秋山委員長
、
松永
、
宮崎
両
委員
及び私は、限られた短時間ではございましたが、
現地
の
実情
を
調査
してまいりました。 まず、
南伊豆
町
役場
に設置してあります
南伊豆
町
災害対策本部
におきまして、
諏訪静岡
県副
知事竹内南伊豆町長
から、
震災発生
当時の
状況
、県の
関係
各部長より
被害額
の概略についての
報告
並びに今後の
対策
、
陸上自衛隊
、
県警下田署長
から
救助活動
、警備の
状況等
について
事情
を聴取後、
南伊豆
町
中木
、
入間
、
妻良
、小浦の各
地区
に参りました。 今回の
震災
により
被害
が特に大きかった
南伊豆中木地区
で起こった山崩れによる
被害
の
状況
につきましては、時間が経過し、
救助活動
が進むにつれて、予想以上に大きいことが判明いたしております。
静岡
県
災害対策本部
の調べによりますと、
中木地区
は総戸数八十戸のうち山すその二十二戸が流出した土砂に埋もれ、五戸が
半壊
し、二十七名の
方々
が生き埋めとなり、十五日現在
死者
二十三名、行くえ不明四名、重軽傷八名、
家屋全壊
二十二戸、
半壊
三十四戸、一部
被害家屋
二十九戸、
プロパン爆発
による火災で
焼失家屋
五戸といった全く悲惨な
被害
に遭遇いたしました。家の働き手である若者は
下田方面
に出勤、また
エビ網漁
の用意のため海浜に出ていた人は難を免れましたが、家におりました老人、主婦の
方々
が事故にあっております。不幸中の幸いと申しますか、幼児を除く
子供たち
は約五キロメートルほど離れた保育園、幼稚園、小中学校に通学のため、出かけた
あと
で全員無事でありました。 当地には、
静岡県警機動隊
、
下田警察署員
ら百五十名の
警察
官が
震災発生
四時間後に到着するとともに、御殿場市に駐とんする
陸上自衛隊
第三十四
普通科大隊
千百名、
地元消防団員
百五十名が、
一致協力
の
もと
救助活動
を開始し、
昼夜兼行
にて現在に至っております。同
地区
は、いまなお不気味な音を伴った余震があり、ときおり崩れた山はだから小落石があるなど二重
災害
の危険をはらんでいるため、厳重な
警戒体制
の
もと
に行くえ
不明者
の
発堀作業
を進めなければなりません。
災害発生
と同時に
中木地区
は停電、
地区
に通ずる県道は各所で地割れ、路肩が崩落しましたが、
道路
、送電も
復旧
しております。また、
崩落現場
の東側山はだに亀裂が入っていることがわかったため、民家三戸に
避難命令
を発し十数名の
方々
が避難したとのことであります。 なお、
静岡
県は五月九日午前零時四十五分、
南伊豆
町に
災害救助法
を発動しております。 次に県、町の
要望事項
を要約して申し上げます。 一、
被災地
における危険急
傾斜地
の
緊急崩壊対策事業
を一体的に実施できるよう所要の
措置
を講ずるとともに、
当該事業
については、特別の
高率国庫補助負担
その他の
財源措置
を適用することとされたい。 一、
伊豆半島南部地域
の
南伊豆
町を
中心
とする
被災市町村
について
局地激甚災
の
地域指定
を行なうとともに、
公共土木施設
、
農林水産業関連施設等
にかかる
災害復旧事業
の
早期着工
ができるよう
措置
されたい。 なお、その他十項目にわたっての
要望
が出ております。 次に、本
調査
で特に強く感じましたことは、今回の
地震
は
石廊崎南西
二十キロから三十キロメートル、深さ二十キロメートル
地帯
が
震源
であり、中
地震
の上位に属する
地震
であるにもかかわらず、
規模
のわりあいには
被害
が大きかったことであります。
中木
、
入間
、
妻良
、
子浦
の各
地区
につきましては、山はだが海岸にせり出し、狭溢な地に、
民宿
を経営、半漁半農の静かな町が一瞬にして、生き地獄と化したわけであります。 県の説明によりますと、
南伊豆地区
は
危険地帯
に
指定
されていない
地帯
であります。
地元町村
は、全く不意打ちを受けたわけでありまして、
災害
の
規模
が判明するにつれて、ショックは大きなものがあります。 過去に直接大きな
地震
の記録がなかったことと、
地質
が比載
的地震
に強いといわれる第
三紀層
であるため、これらの
地域
を
無防備地帯
のまま放置したと思われますが、
静岡
大学の
土隆一教授
は、
南伊豆
町
一帯
の地層は、
海底火山
の
噴出礫
で形成されているが、
日本列島
の
破砕帯
に属し、岩石は熱及び雨水による変質と風化で、くずれやすい状態になっていると説明しております。
犠牲者
の多かった
中木地区
、
物的被害
の大きい
入間
、
子浦
、
妻良地区
は断崖絶壁の岩場に囲まれた
地区
であり、十数年前までは
道路
も通らないほどの陸の孤島で、
地区
の
方々
は人家を山の斜面に建てたことも大きな
原因
となったのではないかと思っております。 過去における
伊豆半島周辺地震
を見ますと、一六三三年の
相模湾地震
、一七〇三年の
房州沖地震
、一九三〇年の
伊東沖地震
、さらに
伊豆北部地震
とありますが、いずれも
南伊豆地区
は
津波被害
を除いて直接の
災害
は免れてきております。さらに
昭和
四十八年作成した県の「
地震
の手引き」にも、
伊豆
は
三紀層
ということで
地震危険地帯
の
指定
さえしておりません。
通産省地質研究所
によりますと、
地震
に強い
三紀層
とはいえ、
南伊豆
のような急峻な
地帯
では、 一
たんマグニチュード
七
程度
の
規模
の
地震
が
発生
すれば当然大きな山くずれが
発生
すると考えなければならないと説明しており、今度の
地震
が不幸にして、それを裏づける結果となってしまったことであります。 いずれにいたしましても、
地震
が起こり、
被害
が
発生
するたびに、どうして惨禍を防ぐ手だてがとれないのかといったもどかしさといら立ちを覚えるのであります。
地震
の
対策
につきましては、まず第一に
予知
、第二に、起きた場合に備える
防災
、そして第三は、
制御
の三つの手段であろうと思います。第三の
対策
である
地震
の
制御
ができたらどれほど安心した
日常生活
を送ることができるかと思います。しかし現段階ではそれも夢の分野にとどまっております。 そこで実際には、いかにして
予知
し、
災害
を最小限にとどめるかの二点にかかっており、
予知
のための
科学的水準
が飛躍的に向上するとともに、
防災
のため、
行政当局
の勇断をもった
対策
が何よりも急がれるのであります。
被害
の態様がさまざまな
地震
に対し、万全な
対策
を講ずることは非常にむずかしいことと思いますが、
震災
によって
被害
の
実情
、
発生
後の
関係方面
の
連絡
の方法、
救助活動
、住民の
避難行動等
を具体的にまとめ、あまりにも高価な代償ではありますが、新たに生きた
対策
を検討することを強く望んで
報告
を終わります。 最後に、今度の
震災
により、おなくなりになった
方々
の御冥福と、負傷されました
方々
の一日も早い回復を心からお祈り申し上げる次第でございます。
—————————————
秋山長造
7
○
委員長
(
秋山長造
君) 次に、一九七四年
伊豆半島沖地震等
による
被害対策
に関する件を
議題
といたします。 本件に対し質疑のおありの方は順次御発言願います。 ちょっと
速記
とめてください。 〔
速記中止
〕
秋山長造
8
○
委員長
(
秋山長造
君)
速記
をつけてください。
松永忠二
9
○
松永忠二
君 私は
地元
の出身の議員でありますので、いろいろ質問をするだけではなくて、実際にいろいろとお世話を願って、実行してもらうというお願いもあり、まず
被害
の
状況
はそこに
報告
がありましたので、いまの
被害
の
状況
を見ると、今度の
伊豆半島沖地震災害
は
局地激甚
の
指定
になるというふうに私
たち
判断するのであります。特に
決定
的なのは
公共土木施設
でありますが、
農地
、
農業用
の
施設
及び
林道等
、
中小企業
も、ここにある資料を見ますと、おそらく
民宿
を入れているんでしょうが、非常に大きな
被害
が出ているわけであります。こうなればいずれも
局地激甚
の
災害
の
指定
の
基準
に当然当てはまると思うんでありますが、
大臣
はどういうふうにお聞きをされてるのでしょうか。
小坂徳三郎
10
○
国務大臣
(
小坂徳三郎
君) 端的にお答え申し上げますと、
南伊豆
町は
局地激甚災害
の
指定
は行なわなければならないというふうに考えております。
松永忠二
11
○
松永忠二
君 そうすると、その
一体決定
というのはいつ出るんでありますか。
小坂徳三郎
12
○
国務大臣
(
小坂徳三郎
君) この
激甚災害指定
にはたいへん時間がかかる、
評価
その他があるので時間がかかるので、普通で申しますと、来年の二月ごろになってしまうということなんです。しかし、それでは今度の
災害
が非常に巨額であるし、またこういう問題に対してぐずぐずしておっては何にもならぬというので、先般
小渕
副
長官
以下
関係各省
の
方々
に
現地
に行っていただいた
あと
の協議の結果、九月末までには
指定
を可能にするという
方向
でいま
努力
をいたしておるわけでございます。何せ
評価
をするのにたいへんむずかしい規則がありまして、その
評価
が出ないとなかなか的確な補償の
措置
もと
れないというようなことでございます。九月末までにはぜひひとつ
南伊豆
に
指定
をしたいというふうに
努力
をいたしております。
松永忠二
13
○
松永忠二
君 それは
大臣
はこまかいことをお知りでないでしょうが、いまの
局地激甚災害指定
の
基準
というものから、確実になるのは二月であると。ただ、九月とあなたおっしゃったのは、何か
自治省
が八月の末に
年度
の
税収
の
推定
の
標準額
を出すそうであります。それが出ると、それを
もと
にして結局
局地激甚
の
災害
の
指定
に準ずるような形でそれをきめるということをやっているわけです。そういうふうにきめなきゃできない理由というのは、要するに
激甚災害指定基準
と
局地激甚災害指定基準
が違っているからである。
つまりお話
はどうか知りませんけれども、たとえば
激甚災害
、本
激甚
のときには「
事業費
の
査定見込額
が全国の都道府県及び
市町村
の
当該年度
の
標準税収入
の
総額
のおおむね四%」という、「おおむね」という
ことば
と、前には「
査定見込額
」というのが出ている。ところが
局地激甚
のほうへくると「
査定事業費
の額が」というふうに
用語
を使ってあるわけです。同時に「
当該市町村
の
当該年度
の
標準税収入
の一倍をこえる
市町村
」という、
標準税収入
というのは二月にいかなければ確定しないものだから、結果的にこの
文章
の
基準
ではどうしても二月ということが本
決定
になるというふうにならざるを得ないわけです。それをただいわゆる
行政
上それじゃ困るというので便宜の
措置
としていま話のあった八月末の
自治省
の
推定
の
標準税収額
が出るので、それを
もと
にして一応これを認めるという形をとるわけです。そこでこの際、やはりこの
局地激甚
の
指定
の
ことば
を、これは
中央防災会議
が
決定
するわけですから、これは
文章
を直せばいいわけなんです。つまりいまのように
局地激甚
の
状況
ができたら、すぐそれを調べて
査定見込み
ができればそれを
指定
をする。本
激甚
はそういうことをやっているわけです。たまたま
局地激甚
というのはえびの
地震
のあったときにできたんです。それが二月のころであって、もうすぐ
年度
末に入るのでこれでよかったわけだけれども、もう
局地激甚
が次々とそういうふうな
状況
になってきているのをこの際やはり直すべきだ。直して実態に即すように、あなたもおっしゃったとおり、いまもう
局地激甚
になると思われるのに
見込み額
が出てもそれを
決定
的なことはできない。たまたま
南伊豆
町の
被害
というのは、この
標準税収入
をこえる
査定事業費
であるとか、あるいは一千万以上のものが
一つ
以上あるとか、
査定事業費
の
総額
が一億以上とかいうものと比べて、はなはだ
被害
が大きいからもうこれはわかるわけです。ところがその境のところになってくるとそれがわからないわけだ。二月までいかなければわかりませんということでは徹底したいわゆる
復旧事業
ができないわけです。したがってこの際
局地激甚
の
文章表現
というか
ことば
を直して、そうしてこの
実情
に即したようないわゆる
災害
の
対策
が直ちに行なわれるようすべきだと私は思うんですが、
大臣
のひとつ見解を聞かしてください。
小坂徳三郎
14
○
国務大臣
(
小坂徳三郎
君)
松永委員
の仰せられたとおりでございまして、われわれがこの九月中にはぜひと申し上げたのは、ただいま
松永委員
の申されたとおりの
やり方
で詰めてやってそうだということでございます。しかし、ただいまこの
局地激甚災害
に関する
指定
に関する問題を、たてまえから直していけという強い御
要望
もございますが、われわれといたしましてはともかく事務的にその改正をいたしますのに時間もかかりますが、事務的にもっと早くする。つまり、いまやっているような
方式
を
一つ
の基本的な
方式
にして
行政
をやっていくというようなことをもっと詰めてみたい。
事務当局
もそのつもりでいまやっておるわけでございますが、もちろん将来の
局地激甚災害
という問題が今度のような
地震
でまだまだ起こる
可能性
があるとするならば、もちろん基本的にいろいろと検討しなきゃならぬと思いますが、さしあたりはいまの事務的に繰り上げて前
年度
の実績というものを
基準
にして
処理
をして、
災害
を受けられた
方々
になるべく早く
復旧
の道を講じていくということは進めてまいりたいと考えております。
松永忠二
15
○
松永忠二
君 それは
大臣
、何というのですかね、フランクに聞いていただけば、要するに九月を待つ必要はないじゃないですか。いまもう現にこの月にこういう
状況
があって、もうほとんど確定的に出てくるんだから。本
激甚
の場合にはもうすぐそれを
見込み額
をとってこれはいついつ
指定
になりますということで、もうその
指定
をしてくれしてくれといってみな要請があるわけなんです。なぜ九月にならなきゃできないかというと、いま言うとおりこの
基準
の
ことば
がそういうようになっているから、結局
行政
的にも早くやるにしても九月にならなきゃ、八月末に
自治省
がそれを出さなきゃできないという
状況
なんです。だから、早くてもそこしかできないような
状況
になっているのだから、もっと
実情
に即してそれを直ちに
局地激甚
が発動できるような
状況
にこの際直したらどうかと言っているわけです。しかも、
局地激甚
というのはあなたのおっしゃるようにたまたまできるのじゃないんで、このごろは
集中豪雨
やなんかで、むしろ広範囲の
災害
よりも局部的にひどい
災害
ができて、
局地激甚
の
指定
を受けることが多いわけなんです。だから、この際何もこだわることはないのであって、本
激甚
では広範囲だから、
市町村
について適用する場合に
局地激甚
にするわけだから、
局地激甚
の
用語
をそういうふうにすれば
査定見込み額
ができて、おおむね
標準税収入
が
推定
できれば直ちにそれを実施できるのだから、そういう
やり方
をしたほうがいい。これは役人なら何だかんだかと言うだろうけれども、もう政治を
——大臣
になってみれば、こんなことはそういうものがあることがおかしいということであって、実際そういうふうにやるようにしていますというならば、そういうことが合法的にできるように、もっとすみやかにできるようにおやりになったらどうなのか。この際そういうことを実行することを強く
要望
するわけなんで、これについて
大臣
もただこの席で答弁をすればいいということじゃなくて、こういうことをひとつこの際やっていただきたいというふうに私
たち
は思うんですが、この
南伊豆
町についてはあなたも言ったし、九月末だという話、九月だというのです。もっと早くだってやってもらいたいわけなんです。そうすりゃ
補助率
の
かさ上げ
だってちゃんとわかってきているわけです。もう
地元
の
要望
見たって一番先にこれが出ているんですよ。
局地激甚
の
指定
をしてもらいたいと出ているわけです。だから、それがすぐできるように、実際そういうふうにやるように
努力
していると、
行政
的に
努力
しているなら、
行政
的にできるように
基準
を直す。
基準
は
防災会議
で直せる、法律じゃないんだから。だから、そういうことをおやりになったらどうかと言っているんだが、再度ひとつお考えを聞きたい。
小坂徳三郎
16
○
国務大臣
(
小坂徳三郎
君)
中小企業関係
につきましてはもっと早くできます。それからまた九月末と申し上げたのは、多少
事務当局
のことも考えまして申し上げたんですが、これは促進すればさらに前に繰り上げることは可能だと思います。いずれにいたしましても、この
南伊豆
町に対しての
局地激甚災害
の
指定
ということは、できるだけ早くやるという
方向
で具体的な
処理
を進めてまいりたいと思います。 それから第二点は、いま
委員
からおっしゃいましたその変更をしろという
お話
でございますが、これはちょっと単純にここでけっこうでございますとも言いかねる点もあるんでございまして、よく御
要望
の趣旨を踏んまえまして、
防災会議等
においても検討いたしてみたいと思います。
松永忠二
17
○
松永忠二
君 事務的な面のほうへも私
たち
も働きかけをいたします。ぜひひとつ
大臣
もそういうことを理解していただいて御
努力
を願いたい。 それから、今度の
災害
の
一つ
の特徴は、非常に急
傾斜地
の
崩壊
、この
対策
が非常にやはりこの際抜本的に充実していく必要があるんでないかということが強く言われているわけです。特に県のほうの
要望書
などでも、危険急
傾斜地
の
緊急崩壊対策事業
というものを一体的に実施をするように、その
措置
を講じてもらいたいということに言われているわけです。実は急
傾斜地
の
対策事業
というのが急
傾斜地対策事業
という土地を
指定
してやる金と、それから緊急に
傾斜地
で
崩壊
したものに
対策事業費
をつけてやる金と、それから
林野庁
の
治山緊急対策費
というのがあって、これとを合わせて結局やるわけです。どこの範囲をどの
程度
みて急傾斜でやって、どの
程度
は
治山
でやっていこうかということにまあなってくるわけなんです。これは非常に強い、緊急にひとつこれを充実しなければできないというふうに考えているわけですけども、一体この今度の
伊豆
のこの
災害
についてどういうふうにしてこれについて対処をしていこうとしているのか。それからまた、これは建設省で……
道路
局長いないから、総理府のほうから答弁してください。今度
災害
で
道路
が一番重点的にやられているわけです。中には主要地方道だけでなしに、町道あたりでも非常な
被害
をこうむっているわけなんだ。だから、交通確保という面から言ってもまず一番先に早くこの
道路
を
復旧
しなきゃできない。同時にいま言っているとおり、急
傾斜地
の
崩壊
について徹底した一体的な
措置
をしなきゃできないと思うのだが、こういう点について一体どういう
対策
を持っているのか。あわせてまた御承知のとおり
伊豆
というところはなかなか交通の便が悪いところで、一体これだけの大きな仕事をするのに適当な建設業者があるのかどうなのか。あるいは労働力が確保できるのかどうなのか。そうなってくると、町道あたりで非常にひどい
崩壊
をしたようなところについては、この際国なり県が工事のほうは請け負ってやってやるとかいうような
措置
をしていかないと、町の道だから町でおやりなさい、補助はしますよというような
程度
では、とてもじゃないができないような
道路
の決壊があるわけだけども、こういう
対策
については一体どういういま検討と方法を持ってやっていこうとしているのか、それをひとつお答えを願いたい。
小坂徳三郎
18
○
国務大臣
(
小坂徳三郎
君) 実は先般竹山知事がいらっしゃいまして、いろいろと事態、
事情
を御説明いただいたり、またそのときもいま
委員
のおっしゃいました急
傾斜地
についての何とかしなくちゃいかぬじゃないかという話をしたわけでございます。ところが、この急
傾斜地
に
指定
するとやはり
地元
のほうから
指定
されては困るという声も出て、現在あそこら辺がたいへん
民宿
やなんかに使われておって、非常に危険なんだけれども、そこを
指定
して手をかけるということに住民がむしろ反対しちゃっている面もある。そういうことで非常に危険であるということがわかりながらもなかなか本格的な手が打てないわけだというようなことも承ったわけです。しかし、さればといって今度のような大
規模
な人身事故や
家屋
倒壊や
道路
の
崩壊
ということがあれば、これはやはり多少
地元
の
方々
がそうしたことに反対されても、やはり
伊豆
一帯
の急
傾斜地
というものはもう目で見ればわかるわけでありますから、そうしたことに対しての取りきめ方をさらに
地元
の
方々
、そしてまた町、県、つまり自治体の
方々
の御協力の中で、むしろわれわれはこうした危険な
地域
を放置しておくことも許されないわけでありますから、そうしたことがいろいろ手の打てるように自治体においても積極的にひとつ動いていただけないかということについて
お話
ししていたところでございます。いまこれを明確に急
傾斜地
に
指定
いたしますということを申しましても、これは逆に住民の非常な反対を食う
可能性
もあると思います。それらの点につきましてよく当
委員会
におきましても皆さん方の御意見を承りたいし、また地方自治体においてもそうしたことをわれわれが考えていることをよく踏まえて、地方住民の
災害
に対する意識をもっと強烈に持っていただいて、協力してもらうような雰囲気がないと非常に困るというふうにも考えております。
松永忠二
19
○
松永忠二
君 全然答弁ができないんですよね。いま私聞いたのはそういうことはかりじゃないんでして、また、いまあなたのおっしゃった急
傾斜地
を
指定
してそれに
対策事業
をつげていくというが、この金はいま使えないわけですよ、これは。ことしは八十六億あるといったって六百六十四カ所やることにきまっているわけなんです。この金は使えないんですよ。この金は使えないで、緊急
傾斜地
崩壊
対策事業費
というのは五億しかないんです。それから
治山緊急対策費
が
林野庁
に三十五億あるわけなんですが、これから出していかなきゃいけないわけなんです。だからこれをどういうふうに出していくのかというようなことになるわけなんです。これはみんなほかの各省にまたがっているのでだめなんですよ、全然——みんな来ちゃいないんで、科学技術庁だけじゃないか。総理府で答弁できないことがたくさんあるわけなんですよ、総理府だけじゃ。——どうするんですかね、これは。 ちょっと
速記
をとめてください。
秋山長造
20
○
委員長
(
秋山長造
君) ちょっと
速記
をとめてください。 〔
速記中止
〕
秋山長造
21
○
委員長
(
秋山長造
君)
速記
をつけてください。 ただいま
委員長
、理事の間で種々協議の結果、あらかじめ
委員長
から強く要求しておいたにもかかわらず
政府委員
の
出席
状況
が非常に悪いため、これ以上審議を継続することは不適当と考えますので、本件に関する質疑は本日はこの
程度
にとどめ、これにて散会いたします。 午後二時五十七分散会