○
森中守義君 これは
大臣ね、一年二年と私は言ったことない、
大臣のほうが言われたこと。最低三年ぐらいどうなんだとこう言ったわけです。
長期計画は
一つの構想である。ところが、いままでそういう構想の中に
実施計画が全部包括されているところにかなり無理があったような気がするんですね。ですから、
一つの基本構想と
実施計画というのを分離するというのも
一つの方法だと思います。
長期計画は十年なら十年、五年なら五年、その中で
実施計画はやや短縮したものという、こういうことなども、むしろ私どもが
委員会等で絶えず問題にするのは、
計画が
計画どおりいっているのかどうなのかというのが問題であるわけですから、だから十年ないしは五年にものさしを当てていままで来たところに、非常に聞くほうも答えるほうもやるほうも無理が来ているわけですね。
実施計画と基本になる構想というものを一ぺん分けてお考えになる必要もあるんじゃないかというようにも思うのですよ。こういうことなども、ひとつ
検討をしてもらいたいと思いますね。特にその
国鉄の場合、十年間を
一つの
実施期間に置いて、何もかにも込みにした
計画であれば非常に無理が来るんじゃないかというように思うのです。まあ、これはひとつ、これからまた
委員会等でもしばしば問題にも提供しなきゃなりませんけれども、
検討してもらいたいと思いますね。
それから
委員長ね、
予算を伴った
法案が大体きょうこれで一区切りついたわけです。それで、せんだってですね、ちょっと私は一言
委員長に注意を喚起したことがあります。きょう一区切りついたところで、少しく
委員及び理事諸君に注文つけておきたいと思います。
せんだっても申し上げたように、三つの
予算関係
法案ですね、これはまあ昨年からの継続
審議であったという無理からぬこともありますがね、しかし問題は衆議院と参議院の関係、まあこれについては各党とも非常に神経を使っている。神経を使うというよりも、このままじゃいかぬと、今度
予算関係の日切れ
法案というものが大体十一件でしたよ、みんなで。十一件の中で約三分の一運輸が持っていたわけですね。それでいままでの
審議の
経過を考えてみますとね、はたしてこれで十分に
審議日数が確保されたのかどうなのか、むろん改選期のことですから、
委員の出席状態も必ずしも平常のようにはいってない。しかしこれはあまり実態としては、認識というものになりませんけれどもね、
委員あるいは
委員会の運営の中にはそういうことはあまり考慮すべきものじゃない。参議院としてどのくらい
審議日数を確保すれば
一つの
法案の
審議が十二分に尽くされるかということに意を用いる必要があったと思うのですね。ところが、いままで衆議院のそういう問題の参議院とのかね合いについては、全然衆議院側においては配慮されていない。そのことに対して参議院側も特段な
意見の表明をしたことがない。結果的に、送られてきたものを短い時間の中でこなしていく以外になかった。これでは参議院の権威を高めるどころか、
委員会の品位を保てるどころか、どうにもならないような状態に来ている。こういうところに二院制の今日の問題が、基本的なものとしてどうしても考え直さざるを得ない。こういう
経過をつくづく今度感じているわけですよ。
ですから、その三つの
予算法案を扱いがよかった悪かったという批判は、これはいたしませんよ。そういうワクの中で消化しようという
考え方それ自体が、少し私は適当でないと思う。よって
委員長及び与党の理事諸君は、何をそういうことでやっておったのか、あてがわれたものをあてがわれたワクの中で消化していこうという、その発想が私どもとしては適当でない、こういうように思うのです。きょうの
委員会等にしましてもね、本会議の緊急上程、これもしかし筋論からいけばね、私ども野党は
反対法案ですよ。
反対法案を緊急上程ということは、まあ本来としてはあまり考えられないようなことなんですね。それでも、その
物価異常に対するこの
法案を考えればやむを得ない
措置であるというように考える。まあいまここでどういう
措置をとったとか、
委員長、与党の理事に問おうとは思いませんがね。何もやっていない。そういう意味では、
運輸委員会は在来にないやり方をやったというような気がしてしようがない。
ですから、
一つにはこういうことが毎
国会あろうとは思いませんけれどもね、特殊な
法案を特殊な
事態の中でかかえようという場合には、もう少し与党の
委員長、与党の理事諸君はその辺の配慮が必要ですよ。全然配慮がない。そういう意味では野党側としてはまことに遺憾であります。大いに反省をしてもらいたい。同時にまたこれから先は、今回取り扱ったようなやり方ということが、
審議日数が確保されていなかったという点で、これを将来の
一つの慣例として残されるということはまことに迷惑である。ですから、各党が持ち時間を十二分に活用しながら問題の解明ができるように、まあそういう方向をとっていかねばならぬし、こういう不測の
事態に対応する場合にはよほど慎重に、よく衆議院側との連係等もとりながら、
委員会の運営に当たってもらうように、
委員長並びに与党の理事諸君に私は厳重に抗議と同時に注意を喚起しておきたい。これはひとつ約束してもらいたい。