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杉山善太郎君 この問題について深く追及はいたしませんが、これは
建設公団はむろんのことでありますけれ
ども、運輸省におかれましても、それから
国鉄当局におかれましても、大清水トンネルにおける下請労働者の災害の状況という問題や、そして底辺の人柱になるような、不治のけがをされたとか、かたわになったとか、生命を失われたという人については、労働基準法は最低の法の底辺を基準としてうたっているわけでありまするから、大所高所から、とにかく東洋では最大のトンネルがやがてできるでありましょうけれ
ども、その底辺には人柱がとにかくあって、しかもその家族はみじめな状態にあるのだ。過去の鉄道のトンネル建設時代のようなことが、かりそめにも
新幹線の中で、大清水トンネルと時の総理が銘打ってやったようなことについて、そういう汚名が向けられないように十分念には念を入れて、現に被害を受けられた人があるとすれば、その人たちには手厚い最大限の配慮をしてもらいたいということを希望申し上げると同時に、具体的に
調査いたしまして、ありましたなら、その点はまた別な
時点でこの
委員会を通じて
指摘をしたいと、こういうふうに思っております。あと一、二点次元を変えて
質問をいたしまするけれ
ども、これは答弁いただかなくても、そういうふうにひとつ配慮をいただきたいということを強く御要望申し上げておきます。
次に、これは
皆さんに、ことに
国鉄当局に申し上げたいのでありますが、昨今、全く客観的にも主体的にも
故障——主として「
とき」問題を言うのでありますけれ
ども、
故障と運休が続出していることは、これはもう憂うべき現象なんですよ。そこで、これは内部告発と
評価しておりまするけれ
ども、
国鉄労働者の中の高崎と
新潟地本が、
故障や車体の激しい
動揺は無理な高速
運転によるものだと、そういう
一つの判断のもとに立って、
運転不安や
乗客の安全を守るために六日ごろから最高速度を現在の百二十キロから九十五キロまでに減速をすべきである、速度を落とすべきであるというような形でいろいろと
当局に対して申し入れをしておるという事実は、主体的にあるでしょう。
私の
考えでありますけれ
ども、
とき号の
動揺の激しさは数年前からすでに
指摘されておったことは、
当局は御存じのとおりであると思うのですよ。
乗客の不評を買っておるということも事実であります。新鉄局が振動
調査に乗り出していることも、これは事実でありまするけれ
ども、筋の通った、秩序のある、体系的な結果というものはまだ公表されていないのが今日の事実であります。したがいまして、これらの一連の
故障について
先ほども申し上げたとおり、その
車両の老朽化ということも
一つの
原因でありましょう。またこの秋までに、三十八両の新車を入れるということも、これはこの場で明らかにされた問題でありますが、当面の応急処置は具体的には、
県民感情や
乗客が納得するような処置がとられていないのだと、そういうような形で内部告発をしておられる組織的な労働者の方々の、その
一つの
当局への申し入れについては、
とき号の
動揺と速度は、ほぼ比例すると、つまり速度を高くすれば
動揺がすごくなるというふうなことを主張しておるのであります。
したがって現在の百二十キロを九十五キロにスピードダウンすれば、
動揺も緩和されるし、
車両故障も多少減らすことができるだろうと、こういう意味からこの減速闘争というものが行なわれて、
上野−
新潟間は現在の三時間五十分という「
とき」の所要時間というものを二十分ぐらいダウンする闘争というものをとにかくやっておられると思うのです。これはきょうから始まっておるのじゃないかというふうに、夕べですかのラジオ、テレビで放送しておりましたが、現在の
運転速度がどんなに危険なものかということを、長い時間かけて、やはりいろいろと
国鉄労使間には
労使間なりのやはりルールというものがありましょうけれ
ども、そういうことを繰り返し繰り返しやってきておると思うのでありますが、一体この問題についてどういうふうに配慮しておられるかということをこの
時点で伺っておきたいと思うのです。
そこで私は、この際少なくとも陸海空を通して、輸送事業に携わるものは、
労使いずれの立場についても社会的責任というものをお互いが重視をするために、何だうちの企業の内部から告発するということはけしからぬじゃないかという
感情は、時代錯誤のあった過去のことであって、今日
労使ともに企業に対して、あるいは国民に対して社会的、政治的責任を負うべき立場にあるので、労働組合が内部からゆえなきことを偽造して針小棒大するということは、これはすべきでないし、常識の中でコントロールされるべき問題だと思いますけれ
ども、今日的に申し上げますれば、労働組合は企業内部において告発することはあたりまえだと私は
評価しておるわけです。
率直に申し上げまして、私が常任顧問をいたしておりまする日本列島全域を取り巻く港で働く労働者というもの
——全港湾と通称言っておりまするけれ
ども、この組合は最近機関の議によって隠匿物資の摘発、言うならば臨海保税倉庫あるいは倉ばしけ、貯木場のいかだというものについて、これが今日陰に陽に物価問題等々に
関連があるとするものであって、隠匿物資であるというならば、それは社会正義に基づいてどんどん摘発すると、それは
一つの例。
それから合化労連という組合があるでしょう。これでも事安全であるとか公害であるとか、そういうような問題が、ヘドロにしても有機水銀にしても、それから塩化ビニールにしても、これがやがて工場災害につながるという事態というものについては、十分内部告発をするということを機関できめているわけであります。したがいまして、いまこの上越線を、
とき号という形でいろいろと申し上げましたけれ
ども、このゆれというものが来客の不快指数ということでなくて、危険に通ずるというおそれがないという保証はどこにもないんだ。ない前にこれを、というかっこうで、いま減速闘争というものが起きておって、これは
一つの内部告発でありまするけれ
ども、それを動労がはね上がって戦い主義労働組合だというような受けとめ方をしておるならば非近代的である。
私は、つまり真実を訴えて、そして
当局と話し合ってこれを十分復元をさせて平常な状態に戻すということについては、
労使が十分誠実をもって話されることがやはり必要なことであるというふうに
評価をいたしておるわけでありますが、その点についてどういう受けとめ方をしておられますか。ほんとうは
総裁がおられると一番いいんでありますけれ
ども、どうぞひとつ。