○
杉山善太郎君 この
法律案の一部
改正が、
衆議院の段階では、言うならば継続
審議という形で修正をして附帯決議、そういう形で参議院の段階に回ってきておりますけれ
ども、この
法案がこのままの形でひとり歩きをするということになりますとたいへんなことになるんじゃないか。言うならば重要
法案であるとか、ないとかということとは別問題として、非常に問題がある
法案である。でありまするから、少なくとも私
どもは、やはり政治的な
一つの常識のルールの中で、
衆議院で修正で回ってきているものを、さらに参議院の段階で修正をするということになれば、またこれが
衆議院のほうに回付されるということになれば、全く急がば回ってもこれが廃案になってしまうということも心配をしながら、きわめてこの
法案は、参議院の段階では
慎重審議をしながら、問題
法案であるのだ、この
法案はやがてひとり歩きをすることになります。
そうしますると、救われる者よりも、これができてよかったと受けとめるものは、資本の倫理と資本の側に属した者がそういう立場をとると思います。しかし労働組合があって労使対等の原則の上で労働協約とか、あるいは基準法とか労組法上のあるものはそれが防波堤になるでありましょうけれ
ども、そういう
意味で、大所高所から非常に問題のある
一つの
法案であると、だからそれだけに
慎重審議を要するんだという形で、実は
竹田さんに来てもらって
小柳先生と差しかえてもらった。
小柳先生も実は関門であるとか、若松であるとか、六大港の
一つとしてこの問題に同様の感覚できておるわけでありまするけれ
ども、どうしてもいろいろな事情で参れぬというわけで差しかえていただいたわけでありまするが、私はむしろこの
衆議院の四回の
審議をしたそういう段階で、
局長その他スタッフの方々が明快に、それは
衆議院でもあったんだ、ここでもあるんだというような形のようなふうに、私は私なりきに実は平面的にとらえておったわけでありまするけれ
ども、不勉強というようなことばは言いませんけれ
ども、どうもはなはだ、私は実は午前午後を通じまして聞いておるのでありまするけれ
ども、重複を避けてひとつ簡明直截に質問いたしますが、各
大臣の補佐役であられるところの方々もひとつ十分
——それからきょうははなはだ恐縮でしたけれ
ども、警察庁であるとか文部省であるとか水産庁であるとか労働省であるとかという方々にも実はお越しいただくように
委員部を通じてお願しておるわけでありまするけれ
ども、どうも不幸なことに、
政府委員であるところのかみしもをつけた
局長さん方が
衆議院のほうに張りつけになって、これは一歩手おくれだなと思ったけれ
ども、実際の実務を担当しておられる所管の
課長さんたちもお見えになりまするので、それなりきにひとつ。
そこで
竹田先生がポイントを言っておりまするから重複は避けまするけれ
ども、大体柱は海上運輸の安全に関しその現状と
対策、
港湾運送事業に関する
安全対策について、それから
漁船に関する
安全対策と
免許制度の合理性、そういったような問題と、試験の制度についても、在来にあったものがよかったからあれでいいんだという形ではなくて、新しい発想と新しい視点でひとつ配慮をしていただきたい。もう
一つは、ずばりで申し上げまするというと、やっぱりもちはもち屋で、海上には大きな船の総意を結集して全日本海員組合であるとか、あるいは
港湾には全
港湾というものもありまするので、それらの
意見というものを、どういうようなぐあいにこの法
改正あるいは今後の問題についても重視をし配慮されていくというような、そういう問題についてもひとつ御配慮を願いたいと、こういうふうに考えてるわけであります。
そこで、まず最初にお伺いしたいのは、きょうはどうしても午前午後に
大臣はどうしても来てもらいたいということで、
大臣にはずっと来ていただいておりまするので、その点については非常な配慮を感謝いたします。率直に
大臣に伺っておきますが、
大臣は本
委員会における所信表明の中でいろいろ言っておられまするけれ
ども、たとえば運輸行政の面においては、「まず第一に国民生活の安定をはかり健全な生活環境をつくり上げるための
対策に取り組んでまいるという決意」を表明されておるわけであります。また
大臣は「交通の
安全確保のため陸海空すべての分野において人命尊重の基本理念に立脚し、
事故の絶滅を期してまいる所存」であるということを言っておられますわけであります。「いかに機械が進歩しようとも交通
機関を動かすものは最終的には人間」であると、まさにそのとおりであると思います。で、この
船舶職員法の一部
改正について、この精神を終始一貫貫き通して、いまの場合はまあ陸であるとか空であるということは別で、まあ文字どおり日本は四つの島国で連なっている列島でありまするので、そういう点から、やはりこの所信というものをどういうふうに貫き通していくか。いま、いみじくも
竹田先生の質問の中で、どうも問題が問題で心配だというかっこうでありますので、結局行政の長官である
大臣が、ひとつ所信の中でも表明されておるわけでありまするから、それさえしっかりきちっとしていけば、おのずからいろいろと問題が整理されていくんだというふうに、問題
法案がひとり歩きをしてよかったということになるもならぬも、しゃべるだけでなくてその精神をどういうふうに配慮していくかということが必要だと思いますので、ひとつ所信と精神というものを伺っておきたい、こういうように考えております。