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片岡委員 ただいまの
農林省の御
説明で、春肥については心配ないということであり、またいま統計の実績をあげられたのですが、私も調べましたときは、みんな寄せられて
会議をしたその後においてはわりあいに肥料の
供給もよくなってきた、こういうことをいわれておりますので、その後の実績からいうていま申されたような実績が出るのかも存じません。そういうふうに、何といっても肥料は一番基本の問題ですから、
農民に心配のないように十分手当てをしていただくとともに、
価格の点についても十分
指導をしていただかないと問題になると私は思います。先ほどナフサ等の
値上がりでとおっしゃったのですが、このナフサの
値上がりは石油の
先取り値上げに類するものではないかと思うのですが、これから石油の問題について、石油製品の再度の
値上げといいますかになるのであって、とにかくすでにナフサが上がったということはある
程度事実でしょうが、それはやはり
便乗値上げであったという分がかなりあるのではないかと思います。そういう点で、
価格の点についても今後
農林省の十分な
指導が非常に望ましいと思うわけでございます。
さらに、農薬の問題、それから
農業用のポリエチレン、ビニール、これらもたいへんな
値上がりをしておる。ことに私のところでビニールハウスや何かが盛んに使われておるのでございますが、ポリエチレンについては前年比九七・二%という非常な
値上がりをしており、ビニールについても六〇・七%という
値上がりをしておるということでございます。その他たくさんございますが、それらの点もひとつ十分御
指導をいただかないと、これがすなわち直ちに米の値段の問題にはね返ってくるというふうに思うわけでございます。
さらに、配合飼料の問題。きょうも畜産の危機突破大会、
全国的な
一つの大きな大会が行なわれることになっております。けさほども私の県からたくさん畜産
関係の人
たちが来ておって、非常に危機感を抱いております。私は、この畜産の問題にしても配合飼料が去年のいまごろに比べて倍以上になっておる、こういう
実情を見ますときに、
日本農業の将来を考えると、たいへん深憂にたえないし、ことに畜産は生きものを扱っておるのでございます。一たび生きものを手放してしまって畜産が下降状態をたどるということになりますと、再びこれをもとへ戻すのにはたいへんな時間がかかる。また、そういうことはほとんど不可能に近いくらいになると思うのでございます。たん白質の給源を非常に伸ばさなければならぬという今日の
日本の食糧の自給
体制からいいまして、たいへんな問題だと私は思うのでございます。
時間があまりありませんので、そういう
農機具、肥料、それから農薬、
農業のいろいろな
資材、さらに飼料の
値上がり等を考えますと、米の値段には必ずしも飼料は
関係ございませんが、私はぜひひとつ今度の米価の決定のときにはこれらの
値上がりというものを十分考えていただきたい。近く米審が開かれて米価が決定をせられる段階になると思います。このときには、
農林省は十分
農民の立場というものを考えていただきたい。いま春闘において、雇用
関係の労働者が三千二百万おる中に、たった八百万しか占めていないいわゆる四労働団体の麾下の労働組合の人
たちが、結局賃上げその他のためにゼネストをやろうという計画が進められておる。そういうことを考えますと、
農民はいままで
ほんとうにしわ寄せを食って、
国民の食糧だからそう
値上げはできないのだということで、いつも泣き寝入りをさせられておったのでございます。昨年ようやく一六・九九%ですか上げられ、私はことしはそんなことくらいではとても及ばぬと思うのであります。そういう点について、
農林省として相当ふんどしを締めて、腹をきめて今後の米価の問題に当たってもらわなければたいへんなことになる。
農民はストをやろうにも方法がない。そういう点で、非常に気の毒ではあるが、場合によっては倉庫から米を出すことを拒否するというようなことにもなりかねない。こうなると、たいへんな食糧問題の危機が出てくるというふうにも私は思います。こういう点におきまして、きょう食糧庁から杉山総務部長が来ておられますので、
ほんとうは私は農林大臣に御決意を聞きたいのですが、農林大臣にかわって責任ある答弁をしていただきたいと思います。