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有島委員 一番問題になっておりますのは、十月から十一月に
石油危機があった。そうして十二月にほんとうに各家庭が困った。この間に品不足をつくり出し、そして
便乗値上げの素地をつくってしまった。そこら辺のところが一番大切なところなんですね。一番大切なところが抜けているのじゃないですか。
私はここで、一次直販店、一次
問屋がどんなふうにいじめていたのかということの
一つの資料を公表したいと思うのでございますけれども、これは花王主力商品の入荷状態であります。これを提供してもらいましたのは、東部花王製品販売株式会社、これは一次直販店です。東京に花王石鹸KKの直販店がございまして、これが西部、東部、中部それから北部、南部、そういうふうにあるわけであります。そしてこれが四十八年の六月ごろに洗たく機用の
洗剤をどのくらい扱っていたかというと、千六百三ケースです。これは単位はみんなケースでございます。この千六百ケースというのは大体どのくらいのものかといいますと、家庭にして一世帯四人の家族ならば大体一万軒というところでございます。一万軒分をまかなっている、これはそういう
問屋です。ここにありますこのデータは、そこの一次直販店と取引している二次
問屋のデータです。
そして、ここにニュービーズとかスーパーザブとかホワイトワンダフルというのがあります。これは普通の洗たく
洗剤ですけれども、これはいまやや出回ってきていると言っておりましたけれども、おととい行って買えないのです。きのう夕方行って買えないのですね。けさ早く行ってやっと買えた。大きなお店です。これが大体四人家族でもって二月分で、一番大きいあれなんですが、これが二・六五キログラムですね。これが、見てまいりますと、十月には一千四百、こういう入荷があったわけでございます。それが十一月もそのくらい。ところが、十二月になりますと四百十ということになる。ほとんどもう出荷停止のような状態、これは一番右のほうにございますけれども、十月と十二月の比が二九%です。
それから、ビニール袋入りの
合成洗剤のビックというのがございますけれども、これは去年の六月六十五箱入っておった。十月には七十五箱ですね。ふえておる。これが何とゼロになっちゃった。
それから髪洗い用のクリームシャンプー、これも平素ですと小売り屋さんなんかの普通のお得意さんに流して家庭が困らないという量が百四十ケースなんだそうですけれども、これも十月が九十三、大体百ぐらいあったものが十二月には全く出荷されなかった。ゼロであります。
それからもう
一つ仕上げ剤のバスマジックリンというのですか、これもゼロになっております。
そうかと思いますと、仕上げ剤のハミングなんというのがありまして、これは十月と十二月を比べますと一七〇%、たくさん入っているわけです。これです。いまどこへ行ってもこれはあるわけです。こういうものはどんどんたくさん押しつけてくる。それで大切なものは、大切といいますか、家庭でいま一番困っているものはなくなってしまう、そういうようなことになっております。
それからマイペットというのがありまして、これなんかは大体変わらずに入っております。ただし値段は上がっているようです。
それからチェリーナというもの、これなんかは二二・九%といいますから、大体五分の一ぐらいしか入荷しなくなってしまった。これもたいへん評判がいいんだそうです。
お値段の上からいっても、ニュービーズが大体五百円であったものが十二月でもって六百円に
値上げになっております。ホワイトワンダフルは六百円から七百円になった。マイペットというのが、これ三百八十ミリリットルなんですけれども、百円が百二十円に上がっている。チェリーナが百円から百二十円、ハミングが四百円から五百円、こういうふうにその間に
値上げされているわけであります。
そしてもう
一つベビーハイターなんというのがありまして、これはおむつの漂白剤になるのだそうですけれども、こんなのもあまり出ない。こういうものは一〇〇%近くになっておる。
こういうような入荷
状況です。これはたまたま私どもの入手したものですけれども、こういうようなことは
通産省としては調べようとすれば調べられるはずの話なんですね。
で、先ほど森口さんが言われたのは、在庫量だけに限って言われました。在庫量というのはどれだけ入荷してどれだけ出ていったかということが大切なんであって、どのくらいの期間そこに積まれておったかということは二次的な問題です。ですから家庭のほうでどれぐらい困っておるかということ、これは直接そこからはわからないわけであります。
それからもう
一つ森口さんが言われたのは、生産量について言われましたね。それで、これは生産量についての
通産省の調べでありますから確認のような形でもって言いますけれども、これは
通産省化学工業統計に準拠しています。
合成洗剤の粉末と液体の生産実績については、四十七年度が約七十万トン、そうですね。それから四十八年度が約七十六・五万トン、増産しているわけです。その中でも去年の十、十一、十二月をとってみますと、十月が七万三千トン、十一月が七万五千トン、十二月は六万七千トン。これは十二月と十月とを比べてみても大体九〇%です。ほとんど変わっておらない。先ほどもおっしゃったように去年から見れば増産しているわけです。それから今度は出荷ですが、
洗剤をつくっいてる
メーカーからの出荷についても去年の十月が七万六千トン、十一月が八万六千トン、十二月が七万一千トン、十二月は不足を伝えられておりましたけれども、
メーカーからは出ておるわけです。
メーカーからは出ている。在庫は少ない。あなた方が言っているのはそればっかり言っているわけです。その間に第一次直販店というのがある、それと
メーカーとのつながりを究明しなければならない、それをわれわれは言ったわけだ。その点について、
メーカーと第一次直販店とのつながりについて、どんな認識を持っていらっしゃるのでしょうか。