○竹内(猛)
委員 時間の
関係で、これ以上この問題についてはもう進められませんから、いずれまた、大会でも終わってから別な機会にやらなければなりませんが、そこで、次の二つの問題を一ぺんに私は
質問しますから、それぞれ
関係者から答弁をいただきたいと思うのです。
昨年、この
委員会で、私は、二回にわたって、茨城県の筑波山麓にあるところの二つのゴルフ場の問題の認可をめぐり、それから、それから出てくる流出
被害について、その補償のことについての
質問をし、これに対してそれぞれに善処を求めてまいりました。しかしながら、現在その現場へ行ってみますというと、ここで約束されたことが現実に守られておらないという
実態があります。そして、地元の
農家は、この二つのゴルフ場のうしろには、かつて
大臣をやった経験者がちゃんといて、そのうしろには元の警視総監なんかもちゃんとついていて、何を言ってもむだだというわけで泣き寝入りをしている。ものを言っても押えられてしまう。それから県庁に関しては、この
質問をすると、一ぺん認可をしたことだからもう
あとはしかたがないんだというようなことを言って責任を転嫁してしまう。現実に、去年の六月、八月、十一月の水によって、雨によって、土砂が流出し、水田は埋まってしまい、川はそれによってこわれてしまっている。それを去年じゅうに復旧すると言いながら、いまだにこれが復旧していない。あるいはまた、ことしの雨でも、同じように、相当な
被害が出ております。そういうような状態に関して何ら手を打たれておらないという状態について、それは農地がそこにはない。そのゴルフ場には農地がない
——しかし、そのゴルフ場はもとは構造改善事業をやって、これを中止した場所である。しかも、農免道路をつくっておきながら、ゴルフ場にその道は通ずるという状態だ。こういうような、非常に疑わしいような状態の中でゴルフ場ができて、しかもそれは雨のたびに
被害を起こしている。しかも、起こった
被害に対する補償は全然誠意を持ってやっていないという。そして、
調査をすれば、いやそれはやっていると言うけれ
ども、それなら現地に一緒に行ってみようじゃないかということになる。こういうような不誠意なこと、一人の人間でも粗末にしてはならないと言っておきながら、二つの部落でこういう問題がいま起きているという事実について、これはやはり許してはならないという問題がありますので、この点はぜひ
調査をし、それから、
調査をした中についてのことは
報告してもらいたい。しかも、これは水郷筑波国定公園の中にあることであって、環境庁としてもこれはやはり注意をしてもらわなければならない問題であるから、これも
調査をしてもらいたい。
それから、もう一つの問題は、同じ筑波の表側には、千代田村、新治村あるいは真壁、大和村という町村があります。ここは砂利の採石と、それから石の
生産をしております。そのことによっていま起きている問題は、たいへん複雑な問題が起きている。私たちは、石を取ったり砂利を取ることに対して反対をするわけじゃないが、その取り方について、地域の住民の環境を無視をし、破壊をし、砂利さえ運べばいい、石さえ取ればいいという
状況だ。同じようにここでも、石を取った
あとに土砂が残り、雨が降ればそれが流出をして水田を埋めてしまう、畑を埋める、こういう
状況であります。しかも、天気になれば、これが今度はダンプのあおりによってもうもうとしたほこりになり、家の中からどこからみんなほこりだらけになってしまう。作物の上にそれが落ちてくると、酸素が吸収できなくてこれが縮んでしまうという状態である。これに対して、その住民は黙っている、ものを言ってもしようがないんだ、と、こういう
状況なんです。このような問題に対して、
調査をし、それに対する対応をしてもらわなくてはならない。
もう一つは、その石を取ってきて、それを今度は製品とする場合に、のこぎりでこれをいろいろな調整をします。その音が、これはまたたいへんなものだ。その騒音によって睡眠ができない。そのために胃が悪くなる。病気になって入院する。こういう状態の人々が相当おります。近くの大きな病院で入院患者の
実態を聞いてみると、騒音によるところの胃腸病、睡眠不足によるところのいろいろな障害、こういうものが出ていることも事実だ。そういうような問題に関して、いま、ある町では、石材団地をつくって、その団地で、そのような騒音を出すものは一カ所に集めて、ここでやろうじゃないかという指導をしているところもあります。そういう指導についてはぜひ進めてもらいたいけれ
ども、ともかく、せっかくのこの自然あるいは公園というようなものがあるにもかかわらず、それがどんどん破壊されていって、砂利を取り石を取るためにその周辺がおそろしく荒らされている。自然が荒らされるだけではなくて、人間も荒らされ、地域も荒らされているという事実について
調査をし、そして、これに対する適切な指導をしてもらいたい。
こういうことについての
調査の
実態等について、今日までわかった範囲内において
報告してもらいたいと思うし、なお、この問題は、別なときにその後の経過についてはやはり追及をしなければならない問題である。もちろん、これは国の問題だけでなしに、県の問題でもあるのですが、県のほうにいろいろ要求しても、県ではいろいろな
関係があって、これに対して適切な指導ができておりません。それですから、やはり、
関係当局のこれに対する強力な
調査と指導を要求します。