○津川
委員 どうやら自民党の
理事から
肥料法案で質問せいと言われる。私もそのとおりだと思うのです。はしなくもいまアドバイスしてくれたから、これはあさってまた続けるとして、そこで、農林省、建設省、通産省、経済企画庁に申し上げておきますが、水資源開発公団がこの水でやっているのは、上水道に毎秒二・五トン、工業用水に十六・六トン、
農業用水に十五・二トン、合わせて三十四・三トンですが、このうち、
農業用水にたったの四四%、工業用水に四八%である。いま農林省は異常渇水だと言ったけれども、この異常渇水の中で、依然として鹿島の工業団地の中には水が注がれておったわけです。そこで、こういう干ばつと同時に、この水の配分の問題に問題があります。水はだれのものかということについてあさってもう一度やりますので、通産省も、経済企画庁も、建設省も考えていただきたい。そして、この件で、逆水門の操作においても建設省に問題がありますので、あらためてそれはやるといたしまして、その次に、この被害をどういうふうに救済するか、これもあさってやりますので、それぞれの官庁で考えてきていただきたいと思います。
そこで、坂村
理事が盛んにそう言うので、それでは
肥料法案に入っていきますが、大臣、私たちの
農業は、水田にたとえて言うと、いま機械で耕起して、機械で刈り取る、これが一つ。二つ目には、コンバインで刈ったあと、またビニールで結ぶなどというビニール、
肥料、農薬——ここには石油、石油製品がかなり入ってきておる。したがって、私たちの
農業というものは、鉄工機械と石油を
中心とした重化学工業がかなり入り、しみ込んでおる。その結果、かりに石油資源に問題があるとすれば、田植え機の箱がだめになる。苗しろをつくるビニールが入らなくなっていく。除草剤のものが入っていかなくなる。
肥料、農薬と、どこで一角がくずれてもたいへんなことになるという状態である。したがって、この機械や
肥料、農薬、資材というものの
確保のために私たちは全力を注ぎますが、この中で
肥料について申しますと、この間
農用地開発公団の法案が通過して法になって公団ができたので、私は、根室、釧路の周辺を、現地の農民がどんな態度で迎えているかとこの間調査に行ってみましたら、異口同音に出てきているものは、採草地の酸性化で土壌が衰えてきているということです。東北地方ではわら焼きが非常に盛んで、稲を刈ってしまったあと、一ぱいにわらが焼かれている。そこで、堆肥厩肥がなくなっておって、病虫害に弱い。寒冷に弱い。これを今度は農薬で埋めているという
農業が始まっております。いま、私の郷里のリンゴ畑の下にはタンポポが非常にきれいに咲いております。もののみごとなんです。これがいけないのです。タンポポは酸性土壌によくはえる。したがって、タンポポの咲く年は土壌がよくないということが言い伝えられております。私たち小さいときにわれわれの郷里で言われたところの一反歩六俵が、いま十俵から十二俵あがります。これは化学
肥料によって大きく前進した。これは非常に大事なことです。私たちも化学
肥料の安全なる恒常的な安い支給というものに全力をあげてつとめなければならぬと思うのですが、それと同時に、地力がこの化学
肥料で衰えたということが大事になってまいりました。
この間参議院で参考人の話を聞いたのですが、その話を聞いてみると、日本で有数な米をあげる人たちはかなり大量の堆厩肥を使っておる。私たちの津軽平野では十アール当たり三トンもあぶない。ところが、稲作日本一などという人たちは二十二、三トン使っている。こういう大勢なんです。だが、私たちの東北では、現金収入がなければ
生産と生活ができていかない。そのためにわらを焼いて出ていってしまう。出かせぎや賃労働に出ていく。ますます悪循環が始まっております。
そこで、化学
肥料を使うと同時に、地力を養うために、単作地帯ではわらを、果樹地帯でもそういう堆厩
肥料を、草地、酪農
畜産地帯では
畜産動物のふん尿などを、ということを考えて、これを
土地に返さなければならぬと思いますが、農林省の方針を聞かせていただきます。