○大出
委員 ちょっと関連。
十年ばかりの間の登記事務の増加傾向を、東京法務局管内、できれば全国ほしいのだけれ
ども、おたくのほうで数字があると思うんですが、一ぺん出してみていただけませんか。
委員長にお願いですが、登記事務の増加傾向、これは件数で出るわけですから、私、数年前にお出しいただいたことがございましたけれ
ども……。
いまの大臣の言う五%削減というのは、条件がついている。総定員法というのは、この
委員会で
審議した。私は、三日もかかった。三年、五%ということだったんですけれ
ども、これは一体どういう思想なんだ、総定員法という、頭の数がきまっているんですから、それじゃ、その削減した定数はどこへ持っていくんだ、行管がプールしますというんですね。じゃ、プールした定数はどうするのだ、必要なところに
配置します、それで行管が定数を押えてきた。ところが、その五%削減のときに、各省のやっていることはみんな違う、各省に一括その数で出せと、行管はこう言うんですから。
そうすると、運輸省のように、ローカル空港の、消毒薬や何かをまいたりするような、小さな飛行機が飛ぶようなところの人を、全部かんなをかけて削っちゃった。そうすると、飛んでいるときに、風向きが変わったり、気候が変わったりしたって、連絡のしようがない。そうでしょう。これは、あぶなくてしようがない。しかし、そういうあぶないところを削ったところは、
あとから
理由がつく。飛行機の事故なんかがありますと危険だ。だから、一ぺん削って出したけれ
ども、また、ぼつぼつ復活している。削るべからざるところを削っておいて、ぼつぼつ復活している。頭のいい省がある。
気象庁なんかだって、露点や何かをやっているのをみんな削っちゃった。だから、富士山頂レーダーといったって半日しか動かない。そういうところを削っておいて、だからといって、
あとからぼつぼつふやしているところがある。ところが、そうでないところというのは、まともにかんなをかけちゃって、いつになったってふえない。たいへんなオーバーロードをそこでやっている。そういう違いが、各省別に見ると実際には至るところに見える。だから、現実に非常な不公平、アン
バランスがある。
そこらのところは、皆さん、幾ら何でも、千七百名も要求して百八十名、一割だなんていうばかなことはほっておけない。合理的な
理由があるんだったら、これは出していただきたい。千七百人、二年に分けた三千幾らというんだから、それで出していただいて、この
委員会で、行政管理庁に対する
質問をこれからぼくらやるわけだ。今度、保利さんが行政管理庁長官だから、じっくり法務省問題をつかまえてやってみたらいい。
実測車の件だって、ぼくはあのとき、
ほんとうに腹が立った。また一人官署なんていうのも、いろいろ問題があった。御夫婦でそこへ住んでいる。登記事務が来る。御主人が土地の実測に行く。
あとから登記に来た人は、奥さんが受け付ける。奥さんは給料をもらっている役人じゃないですよ。今度は実測に行く車の問題だが、
予算上を見たら、車は幾らもない。ところが、これは聞いてみたらたくさんある。これは何だというと、
予算を流用してこしらえたという。違法ですよ。だが、実際に要るんだから、ぼくは黙っていた。つまり、登記事務というのは、それぐらい忙しい、末端へ行けば行くほど。おまけにまた、土地がやたらあっちこっちに飛びかうものだから、よけい忙しくなる。
しかし大臣が言うように、大事な仕事だ、財産権の確定をやるのだから。そうでしょう。だとすれば、そこのところに、これだけの要求をあなた方がするならば、登記事務が忙しいということをお認めになっているわけだ。お認めになっていて、一割しか定員がつかなければ、職場の諸君にすれば、実際にこれだけ正当な要求ならば
——十分の一しか認められていないのだから、それだけ忙しい。現実に労働過重になっている。そのため問題が起こる。
だから、あなた方のほうは、
あとからおそらく和田君が
質問するだろうと思うんだけれ
ども、登記事務の乙号なんというものは、みんな切り離して請負じゃないですか。そうでしょう。司法書士の
方々だって、みんなこれは文句を言う。だから、そういう形にしないで、それは皆さん、和田君が言っているように、正当な
理由があるものならば、これは、どこまでも主張する必要がある、こう私は申し上げたい、特に登記事務というのは、財産権の確定なんだから。
そういう
意味で、資料を出してください、
委員長。これは、また行政管理庁ともやりましょう。