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田中(美)
委員 早急に、これはもうあしたでも待ちきれない。もし、この子供たちが肺炎になれば命を失うわけですからね。すぐに
石油を送るということはできるはずだというふうに思うのです。それをすぐにやっていただきたいと思います。
十一月十九日に社会保障制度
審議会が総理
大臣に建議をしています。この中に、インフレは「少数の豊かな人々をいちだんと豊かにし、貧しい人々をいちだんと貧しくする」と書いてあります。そして、インフレは「社会保障の大敵である。」というふうに書いてあるわけです。
政府はことしを福祉元年と言ったわけです。それを恥ずかしいと思わないでしょうか、こんな
状態になっているということに対して。いまこそ
ほんとうに福祉優先にするならば――検討、検討とだいぶ前から言われているのに、いまなお検討の結果が来週早々でなければ出ない。それなら必ず出して、このかぜを引いている子供たちがすぐかぜがなおるように、すぐ四月の
段階の栄養がとれるようにやっていただきたいというふうに思うわけです。
そして、この二
法案によってそれがすぐできるのかということをお聞きしたいわけですけれ
ども、この二
法案というものが、安定というのは高値安定ではないかという不安を
国民は非常に持っているわけです。もし、高値で安定されれば、こうした福祉施設や生活保護家庭、障害者たちにとっては、きめられた
措置費の中でやっているわけですから、高値で安定すればそれだけ生活のレベルが落ちるわけですね。これは、先ほど言いました社会保障制度
審議会の建議の中にこういうことが書いてあります。インフレによって貨幣価値が低下しても、生活保護や年金生活者、社会福祉などの生活費については、実質価値を維持するように――実質価値を維持するということですね。ですから、プリンを固めるのが水になるということは、実質価値を維持していないんですね。ヨーグルトを飲まぜられないということは、実質価値を維持していないんですね。「予定された生活水準を確保する
措置が最低限度必要である。」ということは、社会保険制度
審議会がちゃんと建議をしているわけです。一体それを読んでいらっしゃるのか、私は非常に疑問に思うわけです。現在もうこの実質価値というものは維持されないでいるわけです。特に生活保護家庭の方たちというのは、厚生省が一日必要カロリーといわれている二千五百カロリーの半分しかとれていないという現状です。これに対して、検討する、検討するということですけれ
ども、私は
ほんとうに
価格が安定するまで――安定ということはもとの値段、もとというのはいつかということは四月の
段階の値段に引き下げて安定する。安定するまでは実質価値を下げないために現物で支給していただきたいというふうに思うわけです。
石油にしてもミルクにしても何にしても、すべての日用品、そういうものを現物で、値下げするまで支給していただきたい。それを検討する用意があるか、それをすぐする用意があるか、お聞きしたいと思います。