○
金丸(徳)
委員 私は本
年度に盛られた
予算がどうとか、来
年度どれぐらい盛るとか、そういう数字のこともむろん大切と思いますけれ
ども、全体としての方針なり心がまえというものをこの際立て直しておかなければ、せっかくやれば
防止できたというような大
災害も、つい見のがすといいますか、
災害を受けっぱなしというようなことになるおそれがあるものですから、これはもう方針として打ち出した以上は、金に糸目をつけないわけにもいきませんけれ
ども、ほんとうに大英断をもって
対策を進めなければならないかと思って、お尋ねをいたし要望を申し上げたのであります。
そこで、実はあの
地震が起きてから山国地帯においては、特に山地帯においては、事情がはっきりするに従って、たいへん
心配の念を高めておるようであります。あの
地震直後に、どこかの大学の
先生が、静岡大学の
先生でございますか、北伊豆にもやがてこの程度のものならば近く起こるかもしれないというような
意見を発表されておりました。そういうことも私
どもとしましては大いに参考にして
考えていかなければなるまいと思っておりましたら、実はけさ、私の県としてはただ一つの新聞なんですけれ
ども、この新聞に二つのページの最上段を使って、今度の
地震にかんがみての学者の実地
調査の結果を発表されておるのであります。これをずっと読み上げればよろしいのですけれ
ども、時間がとうといものですから要約いたしますると、これは日大の守屋教授が記者に発表したのでありましょうか、ああした
地質は私の山梨県におきましても共通に持っておるので、もし
地震があるならば、山国としてはあのような
災害というものは覚悟しなければならないであろうというような趣旨の話のようであります。
それからもう一つ、これは山梨大学の
先生であります浜野教授が、さっそく現地へ飛んでいって見てこられた上で、こういう
意見でありました。これはアーツ衛星から写した写真によって調べてみると、県土全体が縦横に走っておる活断層の上にあり、その活断層の上に住宅、耕地、その他工場もあるかもしれません。そういう
状況であるので
心配にたえないということのようでありまして、この
先生は学生を連れてまた伊豆の現地に行ってさらにあの
状況を見てきたいという
意見を言っておるのでありますが、私はこれを送ってきましたくにの者の
心配な気持ちがひしひしとこたえてくるのであります。といいますのは、つい七、八年前になりましょうか、富士山のふもとにあります西湖、この湖の対岸というか山に集中
豪雨がありまして
地すべりを起こしましたために一
部落完全に押し流され、そして百何人かの人が犠牲者となったのであります。集中
豪雨でもそうだった。あらためて申し上げるまでもないのでありますけれ
ども、集中
豪雨というのは逃げれば逃げるだけの余裕があった。のにもかかわらず逃げる間もなくどっと来たというようなことであったのです。
地震の場合においてはそれどころじゃない。今度の
現実がよく証明いたしておりまするように、全く思いがけない
災害をもたらす。それと二つ
考えあわせますると、山国に住むといいますか、私はこれを山を守るといっておるのでありますが、大事な山を守っておる人たちはこの
現実に対してどういう気持ちに打たれるであろうか、そう思ったのであります。
そこで、私は、
長官や政務次官にお答えをいただく前に、先ほどこの新聞を国土地理院の方とそれから地
震課長にも見てもらいました。読んでみてどんな感じをお持ちになられましたか。また私はしろうとでありますからよくわかりませんけれ
ども、国の土地の
状況というものを見ていてくれるのは国土地理院ではないかと思いますので、アーツがとってくれたわが国の土地の
状況とそれをもとにして学者がいろいろ調べ上げた地下の大体の
状況というものは国土地理院こそつかんでいてくだされ、われわれに向かって、活断層であるならばあるだけに、その動きの
状況、
現実の様子をつぶさに時々刻々教えてくれるまでになったならばさぞよかろうと思っておりますだけに見てもらったのでありますが、そういう私の念願をも込めまして、この記事を読んだお感じを、まず事務的な立場からお答えをちょうだいいたしたいと思います。