○篠原
説明員 先生御
指摘のとおり、今冬の
豪雪で、奥羽本線、南線のほうは四日、羽越線が二日間、田沢湖線、角館線が五日間というように列車をとめまして、非常に御迷惑をかけたことは事実でございまして、私たちとしましても今冬の雪を契機に
雪害対策を見直したい、かように考えております。
従来雪は、三十八年の
豪雪以来上越あるいは北陸のほうがやられましたので、そちらに対する
対策が非常に強くて、
秋田の管理局管内の雪に対する
対策が、
新潟あるいは金沢よりは弱かったということは率直に認めまして、見直したいと思っております。御
承知のとおり、実は私のほうで
昭和の初期からずっと過去の
豪雪の統計をとっておりますが、今冬の
豪雪は、
秋田は三十年確率を約五割くらい上回る、四十五年に一回くらいの
豪雪でございました。
横手の最大
積雪及び最大降雪、両方とも三十年確率を越す
豪雪でございまして、従来の設備ではもたなかったというのが
実情でございます。
現在国鉄が考えております
雪害対策といいますものは、三十年に一回くらい降る大雪に対して、四次
規制くらいで運転を確保していきたいというので設備投資をやってまいりましたのですが、
秋田の管理局につきましてはそれを上回る
豪雪であったために、近く技師長を
委員長とする
雪害対策専門
委員会で見直すようにお願いしております。したがいまして、たとえば
除雪従事員が過去五年間で約六万人くらいが一年の平均でございましたが、今冬は二十五万人、約四倍くらいの
除雪従事員を使っておりますし、
除雪車が約三倍、モーターカー、ラッセルあるいはロータリーなどが三倍くらい動いております。また、雪捨て列車も従来五カ年平均の六倍動いたというのが
実情でございます。こういうようなデータをもとにいたしまして、
雪害対策専門
委員会で奥羽南線あるいは北線及び羽越線の
雪害対策を考えていきたい、かように考えております。
それから御
質問の第二番目の、奥羽及び羽越本線の線増、電化計画でございますが、私所管が
施設局でございますので、電化についてはちょっとつまびらかでございませんが、線増について私が調べました
範囲でお答え申し上げます。
奥羽北線につきましては、
秋田−川部間は運輸大臣の承認済みで現在着手しておりまして、六〇%が完了しております。川部−青森間は現在その線増の検討中でございます。それから大曲−
秋田間は、大臣の認可を得まして、現在峰吉川−
秋田間が施行中で、大曲−峰吉川間はまだ着工いたしておりませんが、現在
調査しております。それから大曲以遠、羽前千歳までは、線路容量の少ない区間から優先して大臣認可をとって部分線増しておるというのが
実情でございます。それから福良−羽前千歳間は現在五〇%くらい完了しております。それから羽越線につきましては、
新潟−
秋田間は大臣認可を得ておりまして、現在鋭意着工中でございまして、
新潟−新発田間につきましては、現在大臣認可を申請中でございます。
従来の線増は輸送力が詰まっておる、あるいは都市が非常に開発されてきて、複線化をすべきであるというような観点からやってまいりましたが、先般当
委員会でも御
指摘を受けましたが、雪捨て列車の回数あるいはラッセルの回数が非常にふえてくる今回の
豪雪を考えますと、そういう見地からも線路容量が足らない、したがって線増すべきではないかというようなことが当然考えられると思いますので、
雪害対策専門
委員会を通しまして雪に対する線路容量というものも加味して検討していただくようにお願いいたしまして、現在
雪害対策専門
委員会で雪に対する観点からも、従来の線増の考えに加えて検討していただくようになっておるというのが
実情でございます。