○島本
委員 これは
調査しなくてもよかろう、この判断の
基準は何に置いたのですか。瀬戸内海を見なさい。あの水質の汚濁の状態、変化がはっきり出て一番ひどいのは瀬戸内海、三番目が
東京湾、その他ずっとやられているでしょう。この海底ヘドロ、これは何も差しつかえなかろう、こんなばかな
基準を何で出したのですか。はっきり言ってください。差しつかえないというのは、なぜ差しつかえないのですか。よごさないですか。とんでもないことです。現苫のこの現在の深刻な汚染実態。全国一の水質汚濁負荷量。その東部計画に水をさすかもしれないという判断をしたから、こういうようなことを入れない、こういうようなことをしたのじゃないですか。これは当時の人にこの点を十分確かめないとだめです。将来これが見本になるのですから。こんなことをさせてはとんでもない。
日本の国の元凶になります。したがって、
公害を未然に防止できますという報告書を出すことが、これでは、ほんとうにいまのような状態を
考えたなら、当時はできなかった、そうするためにはこれを抜いた、こう思わざるを得ないじゃありませんか。
口で言ってもわからない。私は、きのう行って、直接現地で、長官、苫小牧の臨海工業地帯、この写真を一応見てきた。市役所からこんなのをもらえるのです。これをちょっと見てください。この水の色なんですが、いけ図々しくもこういうふうにして出しているのです。これも苫小牧の臨海工業地帯の説明書の中の表紙です。この防波堤のところが色は紫になっていましょう。これがいわゆる廃液なんです。そして、これはもう茶色です。こういうのに苫小牧市が何の
注意を払っておるのか。これはどういうようなことですか。この煙を上のほうに上げているのが国策パルプなんです。そういうふうにして見ると、全くこの航空写真、上から見てもこういうのははっきり見えるのです。汚濁
状況、こういうようなものがはっきりわかるのです。苫小牧東部のこういうような巨大
開発の計画の概要を紹介したこのパンフレットの表紙にして、こういうようにして出しているのです。皮肉じゃありませんか、これは。それとも皆さんのほうで、われわれをばかにしてこういうようなものを出させるのですか。
この航空写真、これは苫小牧東部の巨大
開発の計画概要を紹介したパンフレットの表紙だということが、どうも私としては皮肉だと思っているのです。西防波堤、この辺までくっきりと黒い海が写っているのです。王子製紙のこれは全部廃液です。西隣の白老町の海、ここにも大昭和製紙があって、その廃液が、きょうも飛行機からはっきり見えるのです。やや同じようになって出ているのです。
環境庁は、北海道のような海ならよごしてもいいのだ、こう暴言するつもりはない、こう思うのでありますけれ
ども、苫東の環境アセスメント、この報告書の中では、現苫の汚濁負荷量、これに触れていないばかりか、汚濁実態を正しく紹介しようとしておらない。これではくさいものにふたをしよう、こういうような
考えと同じ旧態依然たる
開発優先の姿だ、環境無視のアセスメントだ、こう批判されても何の
答弁もできないでしょう。こういうような状態です。
昨年の十二月の報告書案を承認する一−
環境庁は承認したのです。その
段階で、道の生活環境部は、苫小牧海域の汚濁
状況を写真に写したところの航空カラー写真、こういうようなものを添付してきていたのですか。経年変化、季節変化、海流との
関係、こういうふうなものの判断の
資料として当然必要だと思いますが、これには載っているのですが、こういう
資料をつけてきたのですか。